<コラムもどき>

謝罪



学区以外の小学校へ通う子どもたちの朝の通学風景。。。

学校や家庭で乗り物の中では静かに、といくら指導されても、そこは小学生。

バスの中では友達とおしゃべりしたり遊んだり。

そんな日常の光景の中でちょっとした事件が・・・。

小6と小3の兄妹。その妹が5年生の帰国子女学級のお姉さんにバスの中で

相手をしてもらっていました。

停留所に着き、下りたとたん、5年生の女の子は走り出し、その後を3年生の妹が

追いました。ところが・・・。


この日は土曜日でいつもなら1時頃までには学校から帰宅するのですが、

1時半になっても帰ってきません。

親としてはやや心配になってきたところに電話が鳴り、出てみると小6の兄の担任の先生から。

5年生の帰国の○○さんが、お子さんに追いかけられて朝、定期券を道に落としました。

それで今兄妹で捜させています。今すぐ○○さんのお宅に電話をかけ、謝罪して下さい。

もし定期券が出てこなかったら、定期券代を弁償して下さい。

電話を受けてびっくりし、すぐに謝罪の電話を入れました。

そうこうしているうちに、兄妹が帰ってきました。

話を聞くと、先生が言われた事と少し違います。

道を捜しても見つからないので、兄が先生に「ひょっとしたらバスの中で落としたのかも

しれないので、○○車庫に問い合わせてくれませんか。」と言ったら、

「おまえは自分を正当化するのか!」と叱られたそうです。

しかもその帰国の女の子と妹はバスの中で仲良くおしゃべりしていたし、兄とは何の関わりも

なかったのに、帰国の女の子は兄妹で追いかけたので定期券を落としたと主張した、ということでした。

再び電話が鳴りました。6年生の担任の先生からでした。

定期券はバスの中から出てきましたからご心配なく。

それだけでした。詳しいいきさつをもう一度お尋ねすると、担任の先生はこうおっしゃいました。

私は何も知らないんです。帰国の子どもの担任の先生が激しく怒って教室に入っていらっしゃって、

それでお宅に電話しただけです。

これでこの話は終わりになりました。


このちょっとした事件で納得できない事は

1.子どもを親に連絡なしに、下校後1時間以上学校に残した。

2.事実関係を全く調べずに一方的に片方の言い分のみを取り上げた。

3.子どもの言い分を聞くどころか、怒鳴りつけて黙らせた。

4.謝罪をするように指導したにもかかわらず、事実と反していた事が判明しても、

一言の謝罪もなく、しかも相手の親からも電話一つなかった。

5.電話をかけた担任は、全く事件のいきさつも知らない。

6.妹の担任は、事件はおろか、自分のクラスの子が遅くまで残されていたことすら全く知らなかった。

親としては納得がいきませんでしたが、こんな事で波風を立ててもと思い、このことはこれで終わりに

なってしまいました。

今から6年前のことでした。


あの時の事は、兄妹ともに今でもはっきり覚えているそうです。

その時の先生方に対しては、、今でも不信感があるようです。

しかし問題はこういう事がその後も先生方は代わられても、繰り返されているということです。

そしてあれから6年後、再び兄妹の下の妹も同じように先生の人まちがいで、クラスの友達の前で

問いただされたそうです。

今回は友達が自ら、私たちがやりました、と言ってくれたので、事無きを得ました。

問いただした担任の先生は「間違えてごめんなさい。」と言って下さったそうです。

しかし今回も、他の先生が子どもの名前を担任に言った(それが人まちがいだったのですが)

ことが発端であったらしいです。

皆の前でただす前に、なぜ本人を呼んで事実を確かめて下さらなかったのかやや疑問です。

人まちがいをした先生からは子どもに対して未だ何の謝罪の言葉もありません。


子どもに対して、自分が過ちを犯したら素直に謝るように、学校、家庭ともに指導しています。

しかし良く考えてみると、教師や親はみずからそのことを実行しているのでしょうか。

発達途中の子供たちは、こういうことに敏感であり、その時の心の傷は何年立っても癒されないのです。

一番下の子のちょっとした出来事に6年前の事を思い出し、私自身も改めて反省する事しきりです。

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