CCDとはCharge Coupled Deviceの略で、簡単に説明すれば、CCDチップにあたった光に応じて電荷が蓄積され、電荷の量を電気信号に変える装置です(AD変換)。 ビデオ、カメラに使われているものと同じです。CCDは常温で長時間露光をすると、暗電流(ダ−クノイズ)が発生するため、天文用ではそれを抑える為に、冷却しています。 そのために、冷却CCDといわれています。冷却方法も、空冷、水冷、2段ペルチェ冷却など色々あります。綺麗な画像を得るためには、−40度以下が適しているといわれています。 感度については、フイルムのISOに換算すると約20,000程度といわれています。
ST-4やCV-16L等は本来モノクロ画像しか記録できませんが、赤、緑、青+LBB12のフィルタ−を使い、ひとつの天体を赤、緑、青のフイルタ−で撮り分け、後で3枚の画像を重ねあわせれば、カラ−画像が出来ます。
CCDカメラの楽しみは、撮像するプロセスもさることながら、撮像した画像デ−タを使って、より良い画像にするための画像処理にその神髄があります。撮像しただけの生の星雲イメ−ジは、光害やCCD
のノイズの中に埋もれてしまって、なにがなんだかわからない状態が多い。この画像から、不要なデ−タを除去し、コントラストを調整したり、アンシャ−プマスク処理をするなど
さまざまな画像処理機能を駆使することにより、銀塩写真では考えられなかったようなイメ−ジを作り出すことができます。現在、コダックチップの赤外カットの為に、RGBフイルタ−の前に岡野さん推奨のエドモンド社のIRcutフィルタ−を取り付けています。
比較画像はCANのペ−ジのM13で見比べて下さい、効果はすばらしいです。最近はカラー合成も岡野さん考案のLRGB処理で、ずいぶん露出時間が短縮できて楽になりました。このたび3台目で購入した、BJ-30Cはお手軽に1回の露出でカラ−が撮影出来ます。カメラの重さも500グラムと軽量で、接眼部の負担も少ない。
惑星等の撮影では、惑星が自転しているため、短時間の内に各色の撮影をしないと、3色合成時に色ズレが起りますが、1回で3色を撮影出来るBJ-30Cではそのような事は起こりません。併せて、電子シャツタ−なので、CCDチップ面にゴミ等の付着もなく、一晩に100コマ以上撮像するような惑星撮像には最適です。
15K
Lens | PENTAX 125SDHF
タカハシ FC-50(5cm屈折型)など |
---|---|
Focal | 800mm F6.4 |
Camera | MUTOH CV-04(-15C) |
Exposure | AM1:00〜 L 10min X3 (R)10 minutes (G)30 min (B) 20 min StellaImageにて3色合成 |
赤道儀 | 三鷹 GN-170+ST-4 ダ−ク除去等、各種補正(JPEG:15K) |
ETC | もしもこれと同等の写真を撮ろうと思うと、30センチクラスの望遠鏡で 月の無い夜に2〜3時間程度の露出が必要になります。CCDであれば、月、光害は関係有りません。 写真については、春の星空写真にM51のカラ−写真をのせています。 LRGBカラ−撮影、合成はなかなか大変でした、まだまだイメ−ジした色が出せません。 |