RER・C5線を利用し、パリ市内から約30分、Versailles Rive Gauche(ベルサイユ・リブ・ゴーシュ)駅に到着した。駅から徒歩10分くらいのところにあるベルサイユ宮殿は、大変大きく豪勢な宮殿で、ルイ14世時代の贅沢な暮らしぶりが伝わってくるようである。
宮殿内部には、かの有名なルイ14世の肖像画が飾られていたり、マリー・アントワネットが使っていたというベッドがあったり、また、壁一面がピカピカの鏡で覆われている鏡の間や、いかにも高価にみえる宝石類などもたくさん見ることができた。私も、あのようなきらびやかな金品で囲まれた華やかな生活ができたらいいだろうなあとつくづく思った。
宮殿の外には、きれいに秩序だって造られた大庭園が広がっている。左右対称の幾何学デザインがとても美しく、庭園には彫刻や群像なども置かれていた。こんなに素晴らしい庭園を目にしたのは初めてであった。
ベルサイユからパリ市内へ戻り、歴史的に重要なコンコルド広場を訪れた。ここは、フランス革命によって、マリー・アントワネットやルイ16世、ロベスピエールなど、計1343人が断頭台の露と消えた場所である。現在はもちろん、そういうものは一切なく、当時の面影は感じられないが、広場中央にはオベリスクが立っている。これは、紀元前13世紀、エジプト王ラムセス2世がナイル川中流に建てたルクソール神殿に置かれていたものである。それには、たくさんの象形文字が書かれていて印象的であった。
以上で、パリでの観光はすべて終了し、少々、ショッピングということで、一緒に旅行した、パリ案内人とも言うべき人が教えてくれた、ホテル近くの衣料品の量販店「TATI」に足を運んでみたが、これが想像とはかけ離れた状態で、唖然としてしまった。まあ、その日がたまたまバーゲンの日だったこともあるが、狭い空間に人がかなりたくさんいて、陳列されてある商品も無雑作に置かれていて、買う気が起こらないほどなのである。到底、日本では考えられないような、ひどい(?)状況であった。
その後、妹がトイレに入りたいということで、その周辺を探し回ったが全く見つからず、ようやく探し当てたのは広場にあった、全自動式有料トイレであった。こんなにトイレ一つ探すのに苦労したのはその時が初めてであろうと思う。日本では、地下鉄駅とかちょっと大きな店とかには必ずトイレは設置されているが、外国では日本のように至るところに設置されていない。大きいデパートでさえ、すべての階に設置されてはいないので要注意である。
(次は、ユーロスターでパリからロンドンへ)