大ヒットした商品には必ずといってよいほど使われている色。
 最低限この色を付けておかないと売れにくい色があるのです。
 その色とは

「赤」「青」「黒」「白」

の四つ。実はこの4色。色の世界では「4大販売色」と言われています。
 携帯電話。缶コーヒー、缶ビール、車、家電製品、企業のロゴマーク、あるいは雑誌や本でもいいでしょう。
 いちばん売れている商品は何色をしているか。
 自分の身の回りにあるものでちょっとチェックしてみてください。
 たぶんここで挙げた四つの色のどれかが高い確率で使われているはずです(携帯電話の場合は、白のかわりにシルバーが使われていますが)。
 これには理由があります。
 この四つの色は、もともと人間がもっとも親しんできた色なのです。人々の周囲に、今のような人間の手で作られた工業製品が何も無い時代から、人間はこの四つの色に囲まれて生きました。

 赤は「太陽」「血」「火」(代表的な興奮色・万能)
 青は「水」「海」「空」(クールなイメージのもの・マイルドセブンなど)
 黒は「夜」「暗闇」(男性的なイメージのもの・栄養ドリンク、酒なども)
 白は「昼間」「雲」「雪」(女性的、神秘的なイメージ。服、アクセサリ)

 つまり自然の中で生活すること自体が、この四つの色に「刺激され続けていた」生活だったわけです。もっと言えば、人間が生きるために必要な情報を与えてくれる色ともいえるものです。生き物が活躍する上でまず基本となる昼夜をあらわす白と黒。血や肉をあらわす赤。水や空を表す青。どれも生きていくために、いつも敏感に感じていなければならない色です。つまりこの四色は、人間が関心を寄せずにいられない、本能に訴える色なのです。

売れる色と売れない色