ド ラ イ ブ & た び う ち


トマムから襟裳岬経由で門別へ


9月はじめに福山競馬場に行ったことで、「地方競馬場全場制覇」への気持ちがムクムクと沸き起こった。折りしもシルバーウィークには北海道へドライブ旅行を計画している。それじゃあということで、襟裳岬からの帰り道に門別競馬場に立ち寄ることにした。

★PartT 門別競馬場
9月22日の朝、トマムリゾートを出発し帯広競馬場を表敬訪問した後、襟裳岬を回って門別競馬場に到着したのは17時40分過ぎ。トマムからは実に350qにも及ぶ長い旅路であった。今回レンタルしたのは新型プリウス。私自身もこのクルマを既に発注しているが、空前の納車待ちのため手元に来るのは来年の1月下旬。で、少しでも早くこのクルマに乗りたくてレンタルしたわけである。


門別競馬場の入場門よりスタンド方向を望む


門別競馬場のホームストレッチを背景に筆者


スタンドへの送迎は電動バス


ナイターに照らされ馬体が映える


パドックを周回するサラブレッドたち

門別競馬場に来たのは2度目であるが、前回は開催されておらず、実際にレースを見るのは初めてである。といっても、この後千歳に戻ってジンギスカンを食べる予定があるため、ゆっくりしてられない。18時15分発走の第8レース「BOOK NET ONE 富川 協賛 ブックネットワン賞」の1レースだけ馬券を買って観戦することにした。ちなみに「BOOK NET ONE」は北海道の古本買取ショップだそうだ。

入場ゲートからスタンドへは400bほどあるので、送迎バスが走っている。このバスはオホーツク海の流氷砕氷船ガリンコ号を運行する会社から寄贈されたもので、バッテリーで動く電気自動車である。

スタンドは入場門から見て奥側にある従来スタンドと、手前側に新設された「ポラリスドーム」の2つに分かれている。ポラリスドームの方には立派な大型ビジョンがあり、パドックやレース中継などが放映されている。9月とはいえ北海道の夜は冷え込みがきつく、スタンドの外にいる人は少ない。勢いスタンド内は大混雑状態で、馬券を買うのも一苦労であった。

時間がないのでパドックを見に行く。新スタンドを建てる際、パドックは移設され、以前は走路側にあったものがスタンドの裏手に回っている。観戦するファンにとってはちょっと不便になったが、おかげでスタンド前の観戦スペースは増えた。カクテル光線に照らされたパドックは華やかで、とても日本で一番収容人数の少ない競馬場とは思えない。


冷え込む夜でも万全なガラス張りのスタンド


スタンドは全て自由席。特観並みのモニターも


新スタンドの「ポラリスドーム」大型ビジョン


第8レースは1,700b。スタンド前からスタート

門別競馬収支表 (09.9.22開催)
レース 投資 回収 収支 累計
8R 1,100 1,040 -60 -60
合計 1,100 1,040 -60 94.5%
   

門別競馬場来場の記念馬券

結局パドックに行ったものの、予想の参考にはならず、オッズを参考に馬券を買うことに決めた。1番人気はDグローリータンゴ号で、ここから6番人気までの5頭(AGHIJに流す3連複の計10点を購入した。

レースは1,700bということでスタンド前からの発走。中央競馬の中京、小倉といった小回りの競馬場よりも1周が長いので、1,700bだと第1コーナーまでの直線が短い。スタート直後から激しい先手争いとなり、迫力がある。第1コーナーで先頭争いを制した軸馬Dがレースを引っ張る形になったものの、最後の直線でIJが差しを決め、Dは1/2+ハナ差の3着。なんとか的中した。

喜び勇んで払い戻しに行くと、配当は1,040円。記念馬券も含めて1,100円購入していたので、60円を門別競馬場に貯金した形となった。まぁそれでも意気揚々と門別競馬場を後にしたけどね…。


1周目のゴール板前で先手争いをする各馬


地方競馬でも直線の長いコース。差しも決まる

★PartU 金沢競馬場
ドライブ&たびうちの第二弾は10月の三連休を利用して金沢競馬場へ。3年落ちで乗り出して、12年間愛車として君臨してきたコロナをついに買い換えることになり、おそらく泊りがけのドライブとしては最後になりそうである。ETC休日1,000円乗り放題の大渋滞が予想されたため、時間帯をずらして昼飯を食べてから家を出たものの、どこかのバカたれが岡崎の先で事故を起こし、音羽蒲郡から先が渋滞通過に120分もかかる状態になっていた。「渋滞にはまるのはゴメン」と音羽蒲郡ICで東名を降りて、国道473号から301号へと抜ける山越えルートをとった。1時間ほどで東海環状道の豊田松平ICに抜けたが、その間に渋滞は解消していたかもしれない。

遅れを取り戻すべく当初の「ゆっくり走ろう」の気持ちとはうらはらにガンガン飛ばす。すると東海北陸道の白鳥の手前で、後ろから覆面パトカーが近づいてきた。「ヤバッ」と思い走行車線へ。パトカーは隣を悠然と抜いていき、事なきを得たと思ったが甘かった。パトカーはずっと先の方に行ったと思い込み、再び115`くらいで走っていたら、いつの間にかさっきのパトカーを抜いていた。今度は走行車線で後ろに付けられていたが気がつかなかった。トンネルの中で後ろからパトライトを回され、パッシングライトを浴びせられた。「万事休す」と思い、素直にトンネルを出たところで路肩にクルマを停めた。どう言い訳しようかと頭の中がグルグルしていたが、前方に停車した覆面パトカーからスピーカーで「安全運転でお願いします」と言われ、そのままパトカーは走り去って行った。「ラッキー!」。こんなことは二度と無いと思い、その後はスピードを抑え目に宿泊先の富山に向かった。


このご時勢に特観で喫煙できるとは


愛車コロナでのラストドライブ。城端SAにて


金沢競馬場の入場ゲート


金沢競馬場のスタンド。収容は15,000人


観戦スタンドをバックに筆者

金沢競馬収支表 (09.10.11開催)
レース 投資 回収 収支 累計
2R 500 200 -300 -300
3R 1,200 4,770 +3,570 +3,270
4R 1,000 470 -530 +2,740
5R 2,100 710 -1,390 +1,350
6R 2,400 2,000 -400 +950
7R 1,000 480 -520 +430
8R 2,000 0 -2,000 -1,570
9R 2,100 1,510 -590 -2,160
10R 2,400 0 -2,400 -4,560
11R 2,200 8,740 +6,540 +1,980
合計 16,900 18,880 +1,980 111.7%

翌朝は富山を9時半くらいに出て、金沢競馬場に向かった。第1レースは10時50分の発走で、無理すれば馬券を購入できたが、まずは撮影に専念。おかげで迫力のあるレースの様子をカメラに収めることができた。

金沢競馬場は1周1,200bの小回りコースで、各コーナーごとにポケットがあり、多彩な距離のレースが組める。特観席は2階のゴール正面にあり、重賞レースが組まれている今日のような日曜日でも比較的空いている。料金は1,000円でおトク感がある。

小回りコースということで4角で前の方にいなければ勝ち負けにならないが、この日は重馬場で差しもよく決まった。


小回りパドックを周回する競走馬たち


2階席からパドックを見下ろす。背後には河北潟


1,400bレースのスタート。1周+直線でゴール


古都金沢らしい屋根付きターフビジョン


馬券の方は、第4レースで三連単の中穴が的中し「なんだチョロイじゃん」と思ったが、その後はガチガチで決まるケースが多く、結果取りガミの連発だった。それでも開始から6レース連続で的中し続けたので、「いっちょ全レース的中と行くか」と思った途端にハズレ。ついに収支はマイナスとなった。


誘導馬は路地で待機!?


マルチ馬券が無く6枚購入


第1レースのゴールシーン。本命が強い傾向


ゴール正面の特観席からレース観戦


1周1,200bの小回りながら差しも決まる


駐輪場の脇を通って本馬場へと向かう


戦い済んで河北潟に日が暮れる

メインはローカル重賞の3歳限定戦「エフエム石川賞 サラブレッド大賞典」。三連単の2頭軸マルチで4頭に流す馬券を購入しようとしたが、金沢競馬にはマルチ馬券は無い。仕方なく6枚のマークカードにせっせと記入しレースに臨んだ。折りしも日曜日の16時台。お決まりの「福山雅治のTALKING FM」を冠スポンサーであるエフエム石川で聴きながらレース観戦。ラジオの内容そっちのけで最後の直線の攻防を見守ったが、軸の片割れであるGが早々に後退していき大ハズレ。収支は大きくマイナスとなった。

最終レースは、当初から決めていた三連複の軸1頭流しの15点買いの他に、小銭入れに残っていた100円玉7枚を軸馬B「ウインルーチェ」号の単勝に投じた。昨年の正月以来「馬券の買い目は1目100円」を守ってきたが、禁を破ってまでプラス収支にしようと思ったわけである。とにかく祈るような思いでレースを見守った。最後の直線で、軸馬が先行している馬に襲いかかると、ゴールで計ったように差し切り1着入線した。三連複も的中し、当地では大穴とも言える6,640円の配当がついて、最終レースで大逆転。収支はプラス2,000円弱となって、金沢競馬への挑戦は終わった。2階席から無人のパドックを見下ろすと、その向こう側に横たわる河北潟に日が落ちようとしていた…
<おしまい>

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