獅子の会行政視察
(平成17年7月6日〜8日)


7月7日(2日目)

2日目も雨です
これが江刺市役所
なんかすごい
立派な建物です
1階のロビー
天井が高い

NET用の端末が
開放されている
最上階の会議室江刺市議会議長と
名刺交換っている

議会事務局長をはじめ
担当者の方々
歓迎の挨拶
数江與志元議長さま
ご丁寧なご挨拶

河田会長の挨拶
この後研修となる
研修後議場を見学
ここは傍聴席のロビー
ここが議場です
ピッカピカ

議席ごとにマイクが1階の喫煙ブース
完全密閉ではない
江刺市の視察後
平泉を見学した

昼は蕎麦屋へ観光地価格
温かい天ぷら蕎麦
冷たい天ぷら蕎麦
羽生価格の倍でした

雨の中、中尊寺を散策金色堂前で記念撮影

感想等

2日目は江刺市を視察しました。視察の内容は「市町村合併」「観光拠点の整備(歴史公園えさし藤原の郷)の経緯」さらに「中心市街地の再生(蔵まち)」。お忙しいところご丁寧に対応していただいた江刺市議会議長さまを始め、関係者の方には感謝申し上げたいと思います。

◇   ◇   ◇

市町村合併は、羽生市同様紆余曲折があったものの、期限ぎりぎりで「合併が成立」し、奥州市が誕生することとなりました。
なお、写真にもあるように、江刺市役所は建替えたばかりですが、合併した後は隣の水沢市に市庁舎が設置され、この立派な建物は市庁舎ではなくなってしまいます。
なんとももったいないというか、この現状をみても市町村合併は大変な問題であります。(よく合併できたなぁと感心しました。)
財政などに対する危機意識の差で、寸前での単独市回避という大逆転を生んだ江刺市のケースは、「まさか自治体がやってけなくなるはずがない(羽生市)」という認識とは大きな隔たりがあった訳です。

◇   ◇   ◇

さて、江刺市は、昔は川を使った物流の中心地として大変栄えていたのですが、鉄道ルート計画時に当時の「汽車の煙で米がとれなくなる」との噂から反対運動でつぶしてしまい(ルート変更が決定したら町あげて提灯行列)、鉄道が通っていないことからその後発展から取残されてしまった、とのことで、郵便物なども北海道の江刺市に誤配送されたものが転送されるケースが、その逆より圧倒的に多く、江刺というと北海道というイメージが定着しているんですよねぇ、とやや自嘲気味に市役所の担当者の方が語っておられました。
観光拠点もなく、温泉も東北で唯一「ない」市である。(掘ればでるんでしょうがねぇ、と言ってました。)

そのようななか、この現状を変えようと立ち上がった若者たちがいた!(NHKのプロジェクトX調ですか)
ということで、NHKの大河ドラマ「炎(ほむら)たつ」がキッカケで、このドラマの原作者が江刺市にゆかりがある(この辺も強引ですが、居住、出身ではない)方ということで、地元青年会議所がその作家のお宅に伺い(この辺、自分も元JCなんで雰囲気が分からなくもない)、「脚本に是非江差市を入れて欲しい」と第3者的には「なんかな〜」という申し入れを行い、作家の方も「いいですよ」ということになった(のだそうです、ほんとに)

藤原氏の居城は、みなさんもご存知「平泉」です。江刺は「ゆかりのある地」なのだそうですが(藤原の何がしが生まれたとの言い伝えがあるとの説明)、この辺りも第3者的にはやや強引かなとも思います。

そして、その勢いで地元JC(青年会議所)がオープンセットを江刺市に作る活動を行い、行政を動かし、作ってしまったのでした。
江刺と同じように他の自治体も動いてますねこの時期。 (岐阜とか山梨とか近いところだと足利市なんかもオープンセットがあります。)
しかし、江刺のすごいところは、他の自治体が多くて数億円の予算であくまでもオープンセットなのに比べ、その10倍もの予算を掛け「本物」(に極めて近い・・・時代考証など)を作ってしまったということなのです。

他の自治体のオープンセットは一時的な観光ブームを起こしましたが、現在ではどうでしょうか。
一方、江刺市では、毎年のように、映画やドラマの撮影が行われ、大変な数の観光客が訪れるようになり、地域経済に大きな波及効果を及ぼしています。 (宿泊やらロケの弁当やら・・・弁当は郊外にある「イオン」は使わせず、地元を推奨している。)

行政は、「ロケ対策室」を立上げ、地域を挙げて取組んでおり、なにより、地元の一般市民が地域に誇りを持つようになったことが特筆すべきことと考えられます。
地元ボランティアの多くがエキストラなどに登録しており、突然「オロナミンCのCM撮影でな○○人必要」と連絡を受けても(急な場合は大変らしい)地元の学校の生徒まで「総合的学習」で動員したりで生徒さんらも「上戸彩」「たっきー」の後ろで写ったりもあったり、充実感や達成感をもこうして一般の市民に与えられるようになってきているのです。

◇   ◇   ◇

それまで「観光に出かけることはあっても、観光客がきたことなどない」江差市にとって、多くの観光客がやってきます。(初年度は300万人近く、現在は落ち着いていているがそれでも年間30万人程度)
ところが、これらの観光客はバスで「藤原の郷」へ寄るだけで、地元に思ったほどお金を落としていってくれない、という現実に直面する訳です。

そこでまた、プロジェクトXです。青年会議所、青年会議所OB、多くの市民が「川を物流の拠点」としていたところから「蔵」が地域に残っていたので、それを生かした中心市街地の再生に取組んだのでした。
と言うのは簡単ですが、中心市街地といっても、商店や自営業などで直接恩恵を受ける人たちばかりが住んでいるわけではありません。普通のサラリーマンや経済的に厳しいお年寄りだけのお住まいもあるでしょう。これらの人たちからも共感を得、街区全体が協力しない限り、再生はない訳です。

行政の方もいってましたが「行政が上からこうしなさい、といって進めた計画では、絶対成功しなかった。地元の人々が持ち上げて取組んだ事業だから出来た。」

◇   ◇   ◇

今回の視察地、江差市そして北上市では、「青年会議所」の活躍が市の職員の方から自然にお伺いすることが出来ました。ちなみに、江刺市議会にも青年会議所出身の議員さんがいらっしゃるようですが、今回はお会いできませんでした。
このようにJC(青年会議所)活動によって具体的な成果がまちづくりで上がっている地域を見るにつけ、やはりなんらかの目に見える成果が、地元JC(ROM「ロム」といいます)にとってなにより励みになるのだろう、必要なのだろうと痛感しました。
後輩の諸君も自分らのときと同様頑張っているのでしょうが、何か、こう具体的なものがなぁ・・・などと言うと怒られそうなのでこの辺までとさせていただきます。

◇   ◇   ◇

江差市の視察のあと平泉に行きました。私は初めてだったので大雨降ってましたけど、大変興味深く見学させていただきました。ちょうど修学旅行の時期なんですね、学生さんに混じって、ガイドの方の説明をちゃっかり聞いたり。ということで2日目は終了です。

◇   ◇   ◇



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