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フランス料理

フランス料理店は全国で約六千八百店。イタリア料理店の半分にも満たない。フランス料理店が多いのも東京だが、人口(昼間人口)当たりでは京都が最も多い。京都といえば日本の伝統料理である京料理のイメージが強いのに、なぜフレンチの店が多いのだろうか。 確かに、京都にある一流ホテルには、それぞれフランス料理店はあるが、それだけではない、街のあちこちに店があるのだ。「新鮮な食材が採れる地域では、いい料理人が育たない」と言われる。いい食材さえあれば、技術がなくてもおいしい料理が出来るため、料理人は腕を磨く必要がないからだ。京都は東京や大阪と違って海がないから料理人が腕を磨いた。これが京料理で、食材や味はもとより、見せ方が「芸術的」なのが特徴だ。つまり、食に関しても見た目を重視する京都人(作り手も食べ手も)から見ると、味を中心に勝負するイタリアンより、見た目にも気を遣うフレンチの方が相性が良いのだろう。また、伝統の街京都には「伝統的」フランス料理の方が合っている。素材の味を引き出す京料理とソースで勝負するフレンチは対極に位置するものかもしれないが、「見た目」と「伝統」いう点では似ているのである。

             
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