「いきなり団子」
「いきなり団子」は元来、熊本市周辺の家庭で、お母さんやおばあちゃんが作る「自家製おやつ」。熊本県下全域で作られていたわけではない。現在は餡が入っているものが主流だが、昔の「いきなり団子」はサツマイモを団子生地で包んで蒸しただけの簡単なものだったという。短時間で「いきなり」作れると言う意味と、お客がいきなり来てもいきなり出せるお菓子という意味と、生の芋を調理する「生き成り」(いきなり)と言う言葉の意味が重なっていると言われている。熊本の男性は短気だけに、すぐ出来るいきなり団子が出来たのではないか?日持ちするサツマイモとどの家庭にもある小麦粉だけで出来るのだから、熊本女性の生活の知恵である。
洋風仕立てのいきなり団子!スイートポテトの様な和菓子!よかばい団子 1個
ふりかけ
最近でこそ、「どこの家庭でも」ではなくなったが、子供のお弁当やおにぎりで相変わらず活躍しているのがふりかけ。このふりかけのルーツは熊本である。熊本で薬剤師をしていた吉丸末吉氏は、当時の日本人のカルシウム不足を補うため、小魚を乾燥させ粉末にして調味して、ご飯にかけたら美味しいし体にも良いのではないかと考えた。そこで、小魚の粉末に青のり・煎りゴマなどを加えて「御飯の友」というふりかけを世に送り出した。それから、しばらくして大正14年に、福島で食品販売業を営んでいた甲斐清一郎氏(熊本出身)が、「是はうまい」というふりかけを考案している。彼は、このふりかけを持って東京へ進出し、昭和2年荒川区で丸美屋食品研究所を興す。丸美屋は、後にふりかけの代名詞ともなる「のりたま」を発売し、ふりかけメーカーのトップメーカーとなっていった。つまり、ふりかけは熊本発東京経由で全国に広まっていったのである。熊本は保守的なところで、新しいものを生み出すような土壌は少ない。しかし、未だに、人のため、国のためという社会正義が強く残っている土地柄である。たとえば、献血に参加する県民が多く、献血率は全国堂々の1位のところだ。吉丸末吉氏が、ふりかけを考案したのは、薬剤師であったことに加え、当時の日本人のカルシウム不足を心配していた献身的精神があったからこそではないかと思う。
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