「ジャコ天」
ジャコ天は愛媛県宇和島、八幡浜地方で作られており、近海で獲れるホタルジャコなどの雑魚を原料にしている。頭と内臓は除くが、その他の皮や骨は一緒に細かくして油で揚げるため、色は黒くなるが、魚の旨味が強くおいしいかまぼこである。すり下ろした小骨のジャリッとした歯ごたえはこたえられない旨さで、さっとあぶって、大根下ろしを添えてビールのおつまみにすると最高。健康にもいい。皮や骨ごと入っているのは、静岡の黒はんぺんと同様に、大ざっぱ?もしくは豪快な?愛媛南予人が、骨を取り除くのが面倒だったかもしれない。


タルト

タルトは、久松家初代松山藩主松平定行公が長崎から伝えたと言われている。幕府より長崎探題職兼務の名をうけていた定行公は、正保4年(1647)ポルトガル船二隻が入港したとの知らせで、急遽長崎に向かい、海上警備にあたった。この時、定行公は南蛮菓子タルトに接し、その味を賞でて、製法を松山に持ち帰ったといわれている。その南蛮菓子タルトは、カステラの中にジャムが入ったもので、現在のような餡入りのタルトは、定行公が独自に考案したものと思われる。その後、久松家の家伝とされ、明治以降、松山の菓子司に技術が伝わり、四国の名産となった。((株)一六本舗のホームページより)中予の男性は温和で穏やか。学者・文人肌で、昔から好奇心旺盛だから、南蛮菓子タルトに興味をもったし、餡入りに変更することが出来たのではないか? 

「ポンジュース・ライス」

愛媛県では、水道の蛇口をひねるとポンジュースの出てくるという噂があるが、そんなことはない。が、学校給食では『ポンジュース・ライス』が出てくることがある。(和歌山県や福岡、静岡の一部でもあるようだ)正式名称は「あけぼのごはん」、新聞やテレビで取り上げられることも多いので、ご存知の方も多いと思う。本当に学校給食のメニューとして実在するのだ。作り方は、バターで肉・キノコと米をいため、米が少し透き通ってきたら、炊飯器にいれて、味付けして、水の代わりでポンジュースで炊く。みかんのさわやかな酸味と、バターのふんわりした匂いが混じって、ちょっとリッチな気持ちになる。学校給食では、「オレンジライス」「あけぼのごはん」とか、色々な名前で登場している。ちなみに、ポンジュースのポンはニッポンのポン。別の説ではオランダでは柑橘類の調味料をポンスというらしく、そのポンに由来するとか。
ご当地グルメ研究所