「讃岐うどん」
香川と言えば讃岐うどん。もちろん、うどんの生産量は日本一で、高松市内ではいたるところに「うどん」の看板を目にする。喫茶店のメニューにも、うどんがあるところも少なくない。健康志向の高まりで、全国あちこちに讃岐うどんの店が進出、知名度も全国区になり、うどん目当ての観光客も相変わらずだが、そんな騒ぎをよそに、高松のビジネスマン・OLの昼食の定番は昔からうどんである。値段も300〜400円と手軽だ。香川は早くから開発が進んでいた地域で人口も集中していた。そのため山の頂上まで耕すなど競争心が芽生えたといわれている。早くから経済観念が発達したため、生活は堅実で価格意識も強い。これだけうどんが広まったのは、せっかちで金には細かい香川県気質にピッタリだったからだ。
讃岐うどん(讃岐うどん御三家)
かな泉の讃岐うどん<かけうどん>(10人前)
あんもち雑煮
白みそ仕立ての雑煮にあん入りのもちが入っているのが、あんもち雑煮。最近はマスコミにも取り上げられ有名になった。聞いただけで「なにやら不気味な食べ物」という感じがするが、食べてみると、白みそとあんのバランスがよく意外にうまい。香川は讃岐三白(砂糖、塩、綿)で豊かなところだったが、昔は甘いものは高級品。せめて正月ぐらいはということで、あん入りの餅が作られたらしい。
香川の人は昔から競争意識が強く、隣が農機具を買うと、「うちも」と買うところで、あん入り餅も一気に広がっていったのだろう。最初の頃は、本家で大量にあん入り餅を作って分家に配っていたが、最近はそれぞれの家庭で、餅つき器を使ってあん入り餅を作る。そのため、香川ではほとんどの家庭に餅つき器があるようだ。作るのは年末の28日か30日。29日は苦餅といって作らないとのこと。ちなみに、小豆島は、昔「あづきじま」といわれていたし、香川県善通寺市には「あずきあらい」という妖怪の民話がある。
ご当地グルメ研究所