白桃
岡山県の桃の栽培は、明治8年に中国から「天津水蜜」、「上海水蜜」が導入されてから本格的な栽培が始まったといわれる。恵まれた気候風土と地道な努力の積み重ねにより白桃の一大産地に。白桃は果物の芸術品にもたとえられるが、岡山の白桃の特徴は、肉質が緻密で、まろやかな甘みにある。 他県の桃は袋がけをしないところが多く、そのため赤みを帯びた色をしているが、 岡山の桃は一つずつ紙袋をかける。これは直接太陽光線があたらないように育てるため。このため、岡山の桃は肌が白く上品な雰囲気を醸し出しているのだ。なんといっても、岡山はもの作りの地。そして真面目で几帳面な気質が天下の白桃を作り出したのである。

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「ドミカツ丼」
岡山市の名物料理。(デミカツ丼ともいう)「ドミカツ丼」とは、キャベツとカツを重ねた丼にドミグラスソースをかけたもの。和洋折衷のようなドミカツ丼は「卵とじ」(フツーのカツ丼)とは違った独特の味わいで、今日市民の間で広く食べられている。現地の店ではドミカツ丼のことを、単に「カツ丼」と称することが多い。蕎麦屋にカツ丼というのは比較的見かけるが、岡山では、ラーメン(中華そば)屋でカツ丼というのが多い。ここのカツ丼はたいてい「ドミカツ丼」である。岡山ではラーメンとドミカツ丼をカップリングする食事が半ばスタンダードなっているのだ。ラーメン屋で、ドミカツ丼を出す店が多いのは、ラーメンの出汁がドミグラスソースの素になるからだろう。ルーに、ラーメンの出汁を入れて煮詰めればドミグラスソースが出来るのだから。このへんの合理的なところは岡山県人らしいところ。勤勉で真面目だが、流行にも振り回されないタイプだけに、卵の代わりにドミグラスソースを使ったドミカツ丼は、モノ作り上手な岡山県人の作品のひとつなのである。また、ドミカツ丼では、キャベツがカツとご飯に挟まれている。「食物繊維」は、トンカツの油分を体に取り込まないようにする効果があるからだ。こういうことを考えるのも、まさに理数系の岡山県人らしい。  
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