「山賊焼き」

山賊焼きとは、鶏をニンニク風味に味付けし、片栗粉で揚げた鶏の竜田揚げ風な揚げ物のこと。長野県松本市周辺のご当地グルメで、肉はこだわりの武石村産(現 上田市)の鶏肉。その肉を秘伝のタレにじっくりと漬け込むこと丸2日間、高温の油で一気に揚げれば、外はサクっと中はジューシー。豪快にかじりつけば、閉じ込めた肉汁がしたたり落ちる。鶏肉なのでさっぱりヘルシー。だからボリューム満点なのに、どんどん食べられる。これが名物「山賊焼き」である。 山賊焼きのネーミングの由来は2説あり、1つは塩尻のお店『山賊』のメニューが広まったという説。もう1つは、河昌の店主が、ある日、店のメニューを考えていたときに、子どもの頃、祖母が「昔は“山賊”がおって、旅人のものを取り上げていったそうな」という言葉を思い出し、「“取り上げる”→“鶏揚げる”。そうだ、鶏肉を豪快に揚げた料理を『山賊焼き』と銘打って、店のメニューで出そう」と作ったのが始まりといわれている。どちらが正しいのか真偽のほどはわからないが…。

「昆虫食」
日本における昆虫食は、農耕文化と共に広まったものと考えられている。例えば、日本の昆虫食の代名詞であるイナゴの佃煮は、稲作の邪魔者になるイナゴを大発生する前に捕獲して、米などの穀物では摂りきれない栄養分を確保するという一石二鳥の目的で生み出されたものである。蜂の子も山に入る時に障害となるスズメバチを駆除すると同時に、蜂の持つ豊富な栄養を摂取することを目的としている。このように、日本における昆虫食とは『栄養補給と生活の妨げの排除を同時に行える手段』として浸透していたのである。(モグモグ昆虫食ランドのホームページより)つまり、昆虫食は、不足しているタンパク質やカルシウムを補給するためだけに食べられていたのではない。栄養補給に加えて、邪魔なものの排除という一石二鳥効果なのだ。長野は昆虫食のメッカであるが、これは長野県人が合理的な気質をもっていることと無関係ではない。(但し、最近は値段が高くなったため、地元の人はあまの食べなくなったといわれる)

知られざる信州珍味のすごパワー!!国産いなごの佃煮※要冷蔵・クール便(5月〜9月くらいまで)


長野「ローメン」
ローメンとは、マトンなどの肉と野菜を炒め、蒸した太い中華麺を加えた長野県伊那地方の特有の麺料理。昭和30年頃、麺にマトンとキャベツ、ニンニクを入れたローメンが誕生した。麺を焼きそば風にしたらうまそうだとか、焼きそばにお湯を入れてくれと言ったお客さんがいたとか…。これがローメンのルーツと言われている。特徴は、麺の蒸した香り、ニンニクの香り、マトンの香り、と1品だけでは嫌われるくせのある匂いにキャベツ等の香りが加わり独特の風味を作り出すことで、多くのファンから支持されている。名前の由来は、最初は炒め麺(チャーメン)に肉(ロー)が入り、"チャーローメン"が語源のようだが、やがてラーメンブームが起き、語呂も面白いので「チャー」を取って"ローメン"と言われるようになったそうだ。ローメンにはラーメン用のスープを加えたスープ風とスープを加えない焼きそば風があり、店によって味も異なる。 マトンを使ったのは、牛肉や豚肉が高かったのと、伊那市周辺で羊毛生産のため盛んに飼育されていた牧羊がいたため。塩漬け肉にして日持ちさせたものが使用された。野菜は、周辺で栽培されていたキャベツを使用した。このあたりは、いかにも、真面目で無駄遣いしない堅実な長野県人らしいところだ。今では、40年以上の歴史と幅広いファンにより伊那地区の代表的名物・産物として位置付けされている。6月4日を『ローメンの日』に。中華めんを蒸すことから、「む(六)し(四)」と、ごろ合わせで、日本記念日協会に認定された。ローメンは店だけではなく、家庭でも味わってもらおうと郵便局の「ふるさと小包み」全国版掲載、県内大型店の常設コーナー、県内のコンビニ各店、中央高速道サービスエリア等に置かれている。なにはともあれ、固い頭の長野県人が、柔軟な発想でローメンを開発したのは注目に値する。(参考 ローメンズクラブ)




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