「わんこそば」
わんこそばは、蕎麦を食べ終わるや否や、給仕の威勢の良い掛け声と共に一口大の蕎麦が椀に放り込まれ、客が終了の意思表示する(椀の中のそばを食べきった状態でふたを閉じる)まで続くというもの。しかし、動作がゆっくりスローモーな岩手県人と、慌ただしい「わんこそば」はどうしてもつながらない。私としては、ずっと疑問に思っていたことなのである。わんこそばの発祥については諸説あるようだが、南部家第27代目南部利直が江戸に上る途中、花巻に立ち寄ったおり、郷土名産のそばを出したところ、利直はその風味を大変気に入って何度もお代わりをした。その際、そばを椀に盛っていたところから「わんこそば」といわれるようになったのだそうだ。最初の頃のわんこそばは、お椀を重ねて食べた数を競ったり、立って給仕するようなことはなかったのだという。ゆっくり、じっくり、そばを味わったらしい。それなら納得出来る話だ。1957年12月、花巻市で「わんこ相撲冬場所」が開催され、全国から参加者が集まり何杯食べられるかの競争が行われた。これがきっかけとなり、主として旅行者相手のパフォーマンスして、わんこそばの食べ方が定着したといわれている。

半生わんこそば180g×3
ご当地グルメ研究所