「ThinkPad T41のハードディスクのリカバリ」
1. 概要
ThinkPad T41にはOSのリカバリ用メディアは付属せず、内蔵ハードディスク(HDD)内の不可視領域(Hidden
Protected Area: HPA)にバックアップ用のファイル一式が保存されています。
この領域を使ってDisk to Disk(DtoD)で工場出荷時の状態に戻せるようになっているのですが、HDDが壊れた場合や、自分でHDDを換装する場合に困ります。本文書ではこのDtoD用の可視領域をバックアップする手順とその関連情報について記します。
2. 準備するもの
バックアップ
・2.5インチHDDの読み出し手段。
例えばUSB HDDケースや2.5→3.5のIDE変換コネクタとデスクトップPCなど。
リストア
・新しい2.5インチHDD
・2.5インチHDDのフォーマットと書き込み手段(前記のバックアップと同様)
・DOSの起動手段
本文書ではUSB FDDを使用。起動用FDをWinXPで作成しておく。
3. バックアップ手順
内蔵HDDからのバックアップ手順
・BIOS画面からDtoDリカバリを選択。
・DtoDリカバリ画面からF3キーでDOSへ抜ける
・C:ドライブをNTFSからFAT32へ変更する
fdiskでC:ドライブを削除して新たにアクティブ領域設定
再起動して先と同様にしてDOSへ抜けてformat C:実行
・E:\RECOVERY\から次のコマンドをC:\RECOVERY\へコピーしておく。
fwbackup.exe
fwrestor.exe
・HPA領域のイメージをC:ドライブへ退避
次のコマンドで650Mサイズのファイルが6つ計約3.8G作成される
fwbackup file=c:\imgset size=620
・内蔵HDDを取り出す
・バックアップしたイメージとコマンドを他のパソコンを使ってコピーをとっておく。
4. リストア手順
新しいHDDに換装する手順
・新しいHDDをフォーマットして領域確保
FAT32でフォーマット。領域の最後に約4GB以上の空領域を残しておくこと。
・新しいHDDにリカバリイメージとコマンドをコピーする。
・ThinkPad本体に新しいHDDを取り付ける。
・USB FDDを接続。起動用FDはWinXPであらかじめ作っておく。
・BIOSでリムーバブルメディアから起動を使ってFDDから起動。
・次のコマンドでリストア開始(WinXPの起動ディスクではキーがUS配列になっている)。
C:\RECOVERY\fwrestor file=c:\imgset
(BIOSのAccess IBM Predesktop Area設定はNormalのままでOK。Disabledにする必要なし。)
・以上で完了。これでDtoDによるOSのリカバリが可能です。
5. その他
・内蔵HDDのはずし方
T41の内蔵HDDがなかなか抜けなくて苦労しました。ねじは一箇所はずすだけで良いのですが、HDDを引き抜く際に金具とふたのプラスチックの接合部が弱いので、接合部が浮いてしまってふたがきれいにしまらなくなってしまいました。メーカーに改善してほしいところです。
・換装HDDについて
バックアップイメージでHPAのリカバリができるか12GBの2.5インチHDD(IBM製)使ってテストしたところ、
Error: The specified drive is not FirstWare capable.
というエラーが出てうまくいきませんでした。別の30GBのHDD(東芝製)ではうまくいきました。
・WindowsXPによるブート
製品版のWindowsXPのCD-ROMはブータブルCDになっているのでこれを使って起動しようとしたのですが、ThinkPadの内蔵HDDを認識してくれませんでした。これでは店頭で売っているWindowsXPを買ってきてもインストールできません。最近出ているSP1適用済みの新しいものなら認識してくれるのかもしれません。
・True Imageによるバックアップを試行
True Image 6.0(Build 338)を使ってCD-ROMブートしてカバリ直後のパーティションイメージのバックアップを試みました。リストアにやや難ありでした。バックアップに時間がかかるので素直にDtoDを利用したほうが良さそう。
(1) バックアップ
・内蔵LANは認識してくれない。ネットワークドライブ使用不可。
・USB HDDを認識してくれない。
・デバイスがコンフリクトしてマウスがうまく動かない場合がある。
といった状況でHDDを内蔵したままだとうまくバックアップがとれません。
結局、内蔵HDDをはずして他のパソコンでパーティションをバックアップしました(*1)。約4.2GBになります。DVD-Rでも4Gを超えると焼けなくなるのでCD-Rサイズに分割しておいたほうが便利。
(2) リストア
True ImageでCD-Rの起動メディアを作成。(1)で作成したイメージを焼いたDVD-R/CD-Rを使えばリカバリ直後の状態へ戻せるはずなのですが(*2)、Windows
XPの初回起動時に「C:\IO.SYSが見つかりません」というメッセージが出たままのDOS窓が開いたまま残っていました。再起動すれば普通に使えるようですがすっきりしないので結局DtoDを使っています。
(*1)試していませんがネットワークドライブを使わないこの方法ならTrue Image
Personal版(1,980円)でも可能なはずです。
(*2)True Image Personalのパッケージの裏にも書いてありますが、USB
HDDに繋いだ状態では起動ドライブのリストアはうまくいきません。リストアが正常終了してもそのHDDからは起動してくれませんでした。
6. 関連情報
・IBMのサポート情報によるとT41のリカバリ用CD-ROMは有償(7千円)で提供されています。
http://www-6.ibm.com/jp/jpccinfo/biosdd/d2d.html
・「DtoDによる工場出荷状態へのリカバリー」
http://homepage2.nifty.com/emotom/x31/x1.htm
以上
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2004/01/15 初版