デルフィ(DELPHI)

ABOUT DELPHI
アテネから170kmほど北西のフォキス地方の山にあり、行くとちょっと神秘的なところ。この景観から古代ギリシャ人たちはここをオリンピアと並ぶ最も有名な聖地として「世界のへそ」としていた。昔、デルフィーは"ピュトー"と呼ばれていてこの頃からもうすでに信仰の中心地(ガイアの聖地)として神託も行われていたようだ。


HISTORY
BC12世紀頃、ミケーネ時代後半にクレタの方から太陽神アポロ=デルフィニオスの信仰がこのピュトーに伝わってガイアに替わってアポロの聖地となった。これに伴ってデルフィーと呼ばれるようになった。ここでのアポロの神託は当時の古代世界に広く伝わって小アジアやシチリア島などでも国の大事を決める時には使者をデルフィーに派遣してアポロの神託をうかがってからそれをもとに方針を決めていったようである。また各地から財宝が奉納され富も得ていた。アテネやスパルタなどと「宗教同盟」を結成するがBC5世紀頃にはこの財宝をめぐって戦争まで起こってしまう。このあとBC1世紀にはローマ帝国の将軍スーラやネロ帝らに荒されてしまった。またキリスト教の普及に伴って385年には異教崇拝禁止令が発足されてデルフィーの運命が決定的となってしまう。聖地はすべて破壊され土砂に埋もれてしまった。しかし1829年にフランス人の手によって発掘された。