2010年01月22日(金)
試写会『インビクタス 負けざる者たち』
クリント・イーストウッド監督、アメリカ映画、2009年 ★★★
(ネタバレ注意!)
南アフリカ初の黒人大統領となったマンデラは、1995年の自国開催が決まっているラグビーワールドカップでの優勝が、国をまとめるために必要であると判断し、キャプテンのピナールに連絡を取る……。
感動はするけれど、映画の出来は、あまり良いとは思えませんでした。 紋切り型の映画で、今までのイーストウッド監督の映画と比較すると、到底満足できる作品とは言えません。 実話とはいえ、これほどまでにマンデラを神格化する映画を作る意図はなんだったのか、深読みしたくなってしまいます。 スポーツを政治の道具に使ったということを、どう評価するか、という問題があると思いますし。 またイーストウッド監督が好んで使う娘との不和(家族との疎遠)が、今回あまり効果を発揮しているとは思えませんでした。 途中で、大統領を狙っている人間がいると見せかけるシーンを入れたり、ちょっと安直な作りになっているような気がしました。 マンデラ役のモーガン・フリーマン、キャプテン役のマット・デイモンは適役でした。 また、黒人やカラードは訛った英語を話しており、細かいところまで気が配られているのが分かりました。 次回作は、イーストウッド監督らしい映画を期待します。
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