氷 雨 降 る 城 崎


城崎温泉 旅館 水郷に素泊まり


別に城崎にどうしても泊まりたいわけではなかった。今回の旅の目的は本土どうしを結ぶ日本最短航空路線の伊丹~但馬に搭乗することと、わずか1,000円のプラスで個室を予約できる全但高速バスの城崎温泉~大阪線に乗車することだから。まぁそれでも城崎で温泉に浸かって年末年始の仕事の疲れを癒したいので、じゃらんネットで「旅館 水郷」を素泊まりで予約した。一人旅で温泉旅館に手軽な値段で泊まろうとすると宿を探すのに骨が折れるが、アウトバス・アウトトイレの10畳間が7,000円そこそこで予約可能だったのでこの宿に決めた。

大阪までは例によって株主優待券を使って近鉄特急で移動。上本町で下車し、大阪空港リムジンで伊丹空港へ。OCATからはほとんど高速道路を経由し、新大阪からリムジンで空港に向かうよりもスムーズだった。その後、伊丹空港の手荷物検査でイアホンを取り忘れてしまい肝を冷やしたが、時間に余裕を持って空港に到着していたため無事に取り戻すことができた。歳のせいかちょくちょく忘れ物をするようになったので、よくよく注意しないといけない。


コウノトリ但馬空港~飛行機到着から連絡バス発車までのわずかな時間で撮影


アーバンライナーで駅弁の昼食


でっきゃぁからあげ弁当の中身

コウノトリ但馬空港行きのJAL2325便は新鋭のATR42-600という機材で運航。久々に機体後部のドアから搭乗した。ずいぶん前にDHC-8-Q100だったかQ300でお尻の方から搭乗した記憶があるが、きわめて稀な体験だった。

さて本土最短路線は水平飛行は5分ちょっとしかなく、あっという間に着陸態勢に入った。まぁここから着陸までが長かったが飛んでいた時間は実質25分ほど。大阪から豊岡・城崎へはJRの特急や高速バスなど競争相手が多いが、日曜の夕方の便ということもあってなかなかの搭乗率だったことを添えておきたい。

コウノトリ但馬空港の利用は初めてだったので、空港到着後から連絡バス発車までの10分ほどの時間を利用して動画撮影。屋上の送迎デッキにも急いで登ったりした苦心の動画は左上の画像からどうぞ。

空港を17時45分に発車する全但バスの路線バスで城崎温泉に向かう。真っ暗な車窓に目を凝らしたが、少なくとも豊岡市街地までは明かりも少なく無為な時間を過ごした。豊岡駅を発車ししばらくすると円山川に沿って北上。昼間なら目を奪われる車窓だが、翌日乗車する高速バスに期待することにしよう。

バスを城崎温泉駅手前の城崎大橋バス停で下車し、旅館のある南の方へ県道3号を歩く。ところが県道の西側にはJR山陰線が通っており、行けども行けどもこれを越える踏切がない。結局、1キロ以上南側まで迂回し、山陰線の鉄橋をくぐってようやく線路の西側に。こんなことならバスを終点まで乗り通せばよかったと後悔。ちなみに旅館 水郷へのアクセスの正解はバス停の少し北にある踏切利用だったことに翌朝気付いた。とにかく旅館に着くまでが難儀だった。

さて、ようやくたどり着いた旅館 水郷はなんとも昭和チックな旅館だった。不平を言えばいろいろあるが、一番驚いたのは風呂場に行ったら水風呂だったこと。おそらくこの夜の泊まったのは私ともう1組だったが、そっちの客からよくクレームが出なかったなと思う(ちなみに私はクレームを言ったところで風呂が沸くのに時間がかかるので敢えて言わなかった)。まぁとにかく古い旅館の一番の楽しみの温泉がフイになってがっかりだった。

翌朝は冷たい雨が降っていた。自分の心にも冷たい雨が降るショボい一夜が明けた。無人のフロントにカギを返却しチェックアウト。傘を差して温泉街へと向かった。その後、旅館からもらった外湯チケットを利用して地蔵湯に入った。こちらはいいお湯で、ようやく温泉気分を味わうことができた。城崎に泊まって温泉に入らなかったのでは目も当てられないので、帰りのバスが12時発車で外湯めぐりの余裕があり本当に良かった。


城崎「チャイナ」さんの半チャン

地蔵湯近くの街中華の店「チャイナ」さんで半チャンラーメンを食べ、これで今回の城崎温泉でのぶらり旅は終了。12時発車の全但バス「LuxRea」の個室で帰途に就いた。リクライニングシートに身を沈め、まわりの乗客に気づかいすることなくゆっくりと高速バスの旅を楽しみながら大阪へと向かった。


城崎温泉の外湯「地蔵湯」で入浴する


城崎らしい風景。地蔵湯橋から大谿川を望む


全但高速バスLuxReaの個室「グリーンルーム」で城崎から大阪へ

<終>

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