続 ・ 連 闘

〜 京 都 か ら 沙 田 へ 〜

〜たびうちW〜


京都2000bはスタンド前発走


JRAの京都競馬場と、香港の沙田競馬場は、どことなく雰囲気が似通っている。どちらも右回りでゴール前の直線は400bあまり。1600bや1800bのレースは、いずれも2コーナー奥の引込み線からスタートする。おまけに昨秋、京都競馬場に沙田競馬場そっくりの幅広なターフビジョンが登場したため、より一層似てきた。今回は、そのふたつの競馬場を連続して訪ねてみた。

まずは、4月26日の京都競馬場。名神ハイウェイバスを京都深草バス停で降りて5分歩き、京阪藤森駅から5つめの駅が競馬場に隣接している淀駅である。中京競馬場に続いて浜松からのアクセスが良く、もうかれこれ数回通っている。淀駅が高架化されると駅舎の目の前が競馬場の入場口となるので、ますます便利になりそうだ。

高速バスが遅れたため第1レースと第2レースは見られず、第3レースからのレース観戦となった。JRAカードでA指定席を確保していたため、席探しをすることなくすんなりとレースに臨めた。指定席エリアは、インフォメーションでカードを貰うと無料で無線LANが通じるので、わざわざ窓口に馬券を買いに行かなくても、パソコンからI-PATで買える(コンセントも完備)。このため、いったん席に座ると尻が重くなる。いつもはなんだかんだで歩き回り、結構な運動になったりするのだが、この日はカロリー消費が進まなかったようだ。


昨秋ゴール前に新設されたターフビジョン

京都競馬成績表('08.4.26) 単位;円
レース 投資 回収 収支 累計
京都1R 200 0 -200 -200
京都2R 700 1,190 +490 +290
京都3R 800 990 +190 +480
京都4R 2,800 680 -2,120 -1,640
京都5R 2,000 2,250 +250 -1,390
京都6R 2,800 560 -2,240 -3,630
京都7R 2,800 0 -2,800 -6,430
京都8R 3,400 0 -3,400 -9,830
東京9R 2,100 540 -1,560 -11,390
京都9R 1,000 0 -1,000 -12,390
福島10R 2,800 1,910 -890 -13,280
東京10R 2,000 2,340 +340 -12,940
京都10R 3,600 11,920 +8,320 -4,620
福島11R 2,600 5,220 +2,620 -2,000
東京11R 2,200 0 -2,200 -4,200
京都11R 6,000 5,000 -1,000 -5,200
合計 37,800 32,600 回収率 86.2%
レースの方は、午前最後のレースである障害オープンでひどくガミり、第2レースから第6レースまで5レース連続で的中させたもののマイナスは膨らんでいった。当たっていればまだいい。悪いことに第7レースから第9レースまでハズしまくり、あっという間にマイナスは1万円を超えた。まぁ競馬場に行くと、午後はまったりとしてしまい、いつもこんなものだが…。

「そろそろなんとかせねば」と感じ始めていた矢先、東京10レースで実に7レースぶりにプラス馬券が的中。すると流れが来たのか、京都10レースでは万馬券をゲットし、一気にマイナスは5千円以下に減った。3連複を36点買った気合に神様が応えてくれたのだろうか…。


スリムなボーイング757で中部から成田へ


香港ジョッキークラブ正面玄関


九広鉄路・馬場站から沙田競馬場を望む


沙田名物のワイドなターフビジョンをバックに


サイレントウィットネスの顕彰ボード

続く福島11レース「福島牝馬ステークス」でも中穴をゲットし、東京メインは外したものの、京都メインでガミりながらも3連単を的中させた。トータルでマイナス5千円。まずまずの結果に満足して、淀のターフを後にした。

一週間後、ゴールデンウィークの休暇を利用して香港へ。格安のノースウエスト便を利用して香港を往復したので、1日目の香港到着は22時前。そして3日目の香港出発は8時半と、実質2日目のまる一日しか香港を楽しめない日程である。その貴重な一日の大半を沙田競馬場で過ごしたわけである。

沙田競馬場に来たのは3回目。そのうち最初の1回は、買い方が分からず馬券を買えなかった。香港で実際に馬券を購入するのもするのもこれで3回目。ハッピーバレーにも1回行っているからである。

レース開催日のみ列車が通る馬場站で九広鉄路を降り、競馬場へのブリッジを渡る。先週は国際GTレース「クイーンエリザベスU世カップ」が行われたので比べものにならないだろうが、この日も多くの競馬ファンが沙田競馬場への入場門へと殺到していた。

入場ブースのひとつに外国人専用ブースがあり、ここでパスポートを見せ、100香港ドルを支払うと「ツーリストバッジ」が貰える。このバッジで会員エリアに入れるのだが、貴賓席やバフェーがある上層階には入れなかったのはちょっと痛かった。結局、一般席よりもちょっとマシなシートに座って馬券を検討し、レース観戦はムシ暑いスタンドで見るというスタイルだった。まぁ一般席の方は、屋内でもエアコンがあまり効いていないので、100ドル払ってでも会員エリアに入ったのは正解だったが。

34ドルのカレーと18ドルのビールで昼食を済ませ、13時からいよいよレースが始まった。これまでの香港での経験を生かし、予想を立てるのにも馬券を買うのにも困ることは無かったが、なにせ全レースがハンデ戦である。ハンデキャッパーが優秀なのかどうなのか、人気のまったく無い馬がなぜか3着までの中に1頭混じってくる。第2レースで位置Q(日本でいうワイド)を的中させるも、その後泣かず飛ばずの状態に陥った。


会員エリアで快適に馬券の検討

沙田競馬成績表('08.5.4) 単位;香港ドル
レース 投資 回収 収支 累計
1R 100 0 -100 -100
2R 70 147.5 +77.5 -22.5
3R 100 0 -100 -122.5
4R 40 0 -40 -162.5
5R 160 0 -160 -322.5
6R 280 0 -280 -602.5
7R 150 0 -150 -752.5
8R 200 0 -200 -952.5
9R 100 0 -100 -1,052.5
10R 200 0 -200 -1.252.5
合計 1,400 147.5 回収率 10.5%

巨大なメインスタンドをバックに筆者


馬主・関係者が集う華やかなパドック


京都競馬場より長い直線430bの攻防


ゴールの瞬間はどのレースも歓声に包まれる


10レース中2レースはダートコースで行われた


メインレース皇太后記念盃の表彰式

マイナスを取り返そうとするあまり、単T(日本でいう3連複)に手を出したが、前述のとおり伏兵が1頭混じってくるため的中することはなく、マイナスは膨らむ一方であった。後から思えば単勝や複勝で勝負すべきだったと思うが、その時は「なんとしても高額配当をゲットだ〜」とあらぬ方向に突き進んでいた。

そんな中、第5レースは悔やみきれないレースだった。最初は日本には無い4連複(香港名四連環)を買うつもりだったが、大事をとって3連複に替えたところ、軸馬が4着に来て2,647ドルの配当(日本でいうと2万6千馬券)を逃してしまった。さすがに、これにはガックリだった。


NW2便で早朝に香港脱出

流れが来ないと裏目裏目になるもので、第8レースで四連環に切り替えたところ、今度は4着にヘンな馬が来て、3連複なら当たっていたところをミスミス逃してしまった。結局、終わってみれば10レース中、的中したのは1レースだけ。所持金のほとんどを吹っ飛ばして沙田競馬場を後にした。

4年前に、ここ沙田競馬場に「クイーンエリザベスU世カップ」を見に来たときもそうだった。レースに臨む前は「今日は勝って香港で美味しいものを食べるぞ!」と意気込んでいたが、いざ全レースが終わってみると、ほぼ財布の中身はスッカラカン。結局4年前と同様、コンビニでビールとつまみを買って、ホテルの部屋で「やっきり酒」をあおるという結果になってしまった。青衣のランブラーガーデンホテルから遠くに見える香港の夜景がやけに眩しかった…。

ランブラーガーデンホテルからの夜景

<おしまい>

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