FSZ⇔ICN⇔HKG⇔MCO |
茶畑の新緑が眩しい静岡空港からスタート |
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ゴールデンウィーク。入社してから10年ちょっとは、毎年「浜松まつり」のバス整理に駆り出されてまともに休めたことはなかったが、2006年にフィリピンのジェネラルサントスに行ってからは5年連続で旅に出ている。今年も期限切れ間近のマイレージを使って香港・マカオに行くことができた。今回は富士山静岡空港を起点に仁川を経由するアシアナ航空主体の行程。過去には、マカオでデジカメやMP3プレイヤーを盗まれたり、財布をタクシーの中に置き忘れてきたりと苦い経験ばかりだが、今回はどうなることやら…。 そういうことで2010年5月1日土曜日、クルマで静岡空港まで行きアシアナ空港125便の搭乗手続きをした。さすがに5連休の初日ということで、カウンターには人の列がずらり。以前のJALカウンターはすっかりFDAカウンターに代わっていて、そこだけ別の空港になってしまった感じである。アシアナ航空のカウンターで搭乗手続きを済ませ、3階の沼津魚がし鮨へ。静岡空港にはラウンジがないので、ビジネスクラスの乗客には1,000円分のクーポンを配布しているようだ。海鮮丼に生ビールを追加して旅の前祝いとした。 |
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5月には珍しく富士山が顔を出し、静岡空港を離陸。エコノミーは満席ながら、ビジネスクラスには私を含めて3名しか搭乗していないので、ゆったりとくつろげる。とはいってもオットマンすらない、がたいだけが大きいシートなんだけどね。まぁさすがに近距離路線ながらサービスはしっかりしていて、ちゃんとした機内食が出た。さっき海鮮丼を食べたばかりだけど、しっかりプルコギ定食をいただき、韓国ビールをグビグビやった。 ものの2時間足らずで仁川空港に到着。仁川での同日乗り継ぎは初体験で、未知のゾーン。保安検査場で、前のフィリピン人らしき乗客が検査官に捕まり、あぁだこうだやっているのを見てさすがに酔いが醒めた。が、私の番ではすんなりOK。こういう時に日本のパスポートの威力を認識する。ここを通過すれば、夕刻の出発まで5時間弱のフリータイム。アシアナラウンジでワインやらウィスキーやらを飲み続け、日が暮れる頃にはすっかりと出来上がってしまった。 19時20分ころ香港行きOZ723便の搭乗開始。久々のジャンボで、それも2階席。すっかりテンションが上がってしまった。それに今度もガラガラ状態。韓国にはゴールデンウィークがなく、それも土曜日夕方のビジネスクラスだから、混んでいる方がおかしいか…
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かつてのJALカウンターはFDAに代わっていた |
うっすらながら富士山も見える旅行日和 |
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仁川空港に日は落ちて… |
香港行きOZ723便は久々のジャンボ |
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OZ723便の機内食。左から前菜のサーモンとサラダ、メインのテリヤキビーフ、果物を挟んでデザートのプリンというコース料理 |
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機内食はディナータイムらしく本格的なコース料理。なんだかんだで朝から5食めだから、もう結構という感じである。それでも赤ワインのつまみとして完食したけどね。さすがに食べ終わった後は眠くなり、減光されたのをいいことに、リクライニングシートを倒して爆睡したことである。 香港には22時過ぎに到着。イミグレーションを抜けた後、機場快線のチケット売場で財布を落っことしていた。幸い親切な地元の人に指摘されて事なきを得たが、相当な酔っ払い状態なんだと認識した。ここからは引き締めていかなければ。 中環で地下鉄に乗り換えて銅鑼湾へ。宿泊先のホリデイイン・エクスプレスを探すのに手間取ったが、なんとか日付が変わる前にチェックインが完了した。 翌日は、トラムでフェリーターミナルへ。スターフェリー・ピアと間違えて中環で降りてしまい、小銭がないため上環まで徒歩移動。一気に汗が噴き出した。なんとか12時半のマカオ行きターボジェットに間に合い、マカオに移動した。 |
銅鑼湾より2階建トラムでフェリー乗り場へ |
ハッピバレー行きトラムが目前を横切る |
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タイパ島にあるマカオ競馬場には、フェリーターミナルより無料直行バスが出ているが、荷物を抱えたまま競馬場内をウロウロするのもどうかと思い、いったんホテルにチェックインをした。部屋に荷物を置いて、「さぁ出掛けよう」と思ったが、ちょうど時間は天皇賞の発走時刻。結果が気になってしまい、結局部屋でウダウダすることになってしまった。ちなみに天皇賞の方は、馬単が的中して若干ながらプラス配当。幸先はよい。 |
懲りもせず、みたび澳門賽馬に挑戦 |
巨大な競争結果・オッズ表示板前を走る馬 |
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日本と違いパドックを見るファンは少数 |
観客が珍しいのかこっちを見つめる馬 |
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結局、馬連の総流しを買いたかったのに、全ての単勝を買ってしまった。売場のお姉さんに「間違えました」とも言えるわけもなく、改めてD番からの馬連総流しを購入した。レースの方は、GとCがゴール前まで叩き合いハナ差の勝負。私の軸馬は両馬からかなり離されての3着入線だった。ま、とりあえず単勝を全部持っているから的中はしてるんだけどね… とりあえず1度レースを見て感じたことは「馬連の流しでは仕留めるのは難しい」ということ。ならばボックス馬券で勝負。刻々と変わるオッズ表示を見ながら、締め切り5分前に人気順に7頭のボックスを購入。「今度はガミっても当たるだろう」とレースに臨んだが、結果の方は2着に下から数えて3番目の人気薄が来て撃沈。予想誌を見ると最近8走で6着が最高着順。前走に比べて斤量も増えており、買える要素はクラスが若干下がったというだけである。これでは当たらない。 それにしても地元の人たちは、何を基準にして馬券を買っているんだろう。パドックには人がまばらで馬を見て買っているようには見えない。かといって発走直前にオッズがコロコロ変わるようでは、とてもデータで買っているとも思えない。香港競馬もそうだけど、常に「八百長」の匂いがプンプンすると感じるのは、ハズレ続けているからだろうか… さぁ泣いても笑っても最終レース。ようやく予想誌の読み方のコツがつかめたので、自分の流儀であるデータ買いで勝負だ。近走の成績とクラス分けをもとに走りそうな馬を6頭に絞り、馬連ボックス15点で勝負。最終レースなので往年のクイズダービーよろしく「さらに倍!」。1点を10ドルから20ドルに引き上げた。で、結果の方は買い目に入っていないF番が1着入線。もう1頭買うならF番だっただけに後悔した。オッズは136.85倍と万馬券。的中していれば、少なくとも今までマカオ競馬に突っ込んだ資金は回収できていたのにねぇ… |
迫力の決勝線はハナ差の勝負 |
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カジノ併設のホリデイインマカオ まばゆい夜景・新葡京のネオン |
客室からの眺め・グランドリスボアの夕暮れ |
ホテルに戻ったのは18時過ぎ。ちょうど日が暮れて、夕闇から夜景に変わる時刻で、窓の外のグランドリスボア(現地名:新葡京)のネオンが眩しかった。でも、こんなところで黄昏ている場合ではない。さぁ、もうひと勝負。エグゼクティブ・ラウンジでビールをひっかけて、そのまま5階のカジノへ。 マカオらしくバカラのテーブルばかりだが、ひとテーブルだけブラック・ジャックが開帳していた。しばらくテーブルの後ろで様子見をしていたが、ゲームに参加していた1人が席を離れたタイミングで席に着いた。手持ちの香港ドルは1,100ドル。全てチップに換えて、ミニマムベットの100ドルずつセオリー通りに勝負した。 カジノのディーラーは、客が勝っても負けても単純にカードを配るだけだが、客の方もブラックジャックに関しては、毎回同じ金額でベーシック・ストラテジー通りに勝負する限り、勝っても負けてもディーラー同様の感覚でゲームすることができる。人はそれを「銀行員(または公務員)の打ち方」と呼ぶが、カジノにしろ競馬にしろ、それが自分流である。 目標は「2,000ドルになったところで止める」だったが、あとちょっとのところで届かない。次第に負けが込みはじめ、一時原点割れを起こしたが、その後は原点をいったりきたり。これではどうにもならんと思い、ちょうど原点のところで席を離れた。 翌朝、「せっかくマカオまで来たんだから、このまま香港ドルを持って帰るのも忍びない。いつぞやのラスベガスのように一発勝負で倍にして帰ろう」と思い立った。昨夜と同じテーブルで、ふたたび1,100ドルをチップに換えた。ここで全額勝負に出れば良かったものを、様子見でまず100ドルをテーブルに置いた。勝利。じゃあ、1,000ドル。敗北。じゃあ200ドル。勝利。じゃぁ300ドル。また勝利。ここまでディーラーと1対1の勝負だったが、客人が10,000ドルをチップに換え席に着いた。ここが潮時と思い、全額をテーブルに置いた。結果は、バースト。そこで、今朝の教訓。「一発勝負は一回にしておくべし。」 |
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朝イチの勝負に敗れホリデインマカオを去る |
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マカオフェリーターミナルにて筆者 |
海からの香港国際空港の眺めに新鮮な思い |
香港空港スカイピア到着のターボジェット |
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空港への乗船券。実質115MOP ほとんど一文無しになってホテルをチェックアウト。無料送迎バスでフェリーターミナルに向かった。ここからは1泊2日の帰り道。まずはターボジェットで直接香港空港に行く。マカオのフェリーターミナルには何度も来ているが、香港をスルーするのは初体験である。チェックイン・カウンターでいろいろ聞かれ、うまく応えられずに何度も聞きなおすハメになった。つくづく語学力のなさに嫌気がさす。 |
スカイピアならではの空港税払戻カウンター |
ロイヤルオーキッドラウンジで過ごす午後 |
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テルアビブ行きのエル・アル航空 |
TG628便で香港から仁川へ飛行 |
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TG628便の機内食。前菜のスモークチキン、メインはポーク(角煮風味付け)、デザート。酒はジョニーウォーカーの水割りをチョイス |
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香港空港では4時間のフリータイム。タイ国際航空のロイヤル・オーキッド・ラウンジでタダ飯を食べた。今回の旅の食事情は、ほとんどが機内食かラウンジ。食事を自分で調達しないといけなかった昨日の夕食と今日の朝食は、3個で18.7パタカのカップラーメンである。それだけにラウンジの食事はありがたい。 カンパリやジンにトニック・ウォーターを注いで、自作のカクテルなんかを飲みながら、離着陸していく飛行機を見て過ごした。日本では見慣れないイスラエルの飛行機や、アフリカの飛行機を見ながら、あらためてハブ空港としての香港の存在感を感じた。
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日本・中国・韓国の中間公海上で日が暮れる |
朝の仁川空港。ここはほとんど日本だった |
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静岡空港ではゴールデンジェットのお出迎え |
TG628便は不思議な感覚で搭乗した。出発地にも到着地にも関係のない第三国の航空会社が運航していて、なおかつその3つの国とも関係のない国籍の自分が乗っている。何が何だか訳が分からないが、機材はこの旅で一番だった。ボーイング777-200ERというやつだが、ビジネスクラスはライフラット。これなら北米でも欧州でもどんとこいである。仁川までのフライトが短く感じられた。 仁川空港に到着すると今度は韓国への入国手続き。静岡〜仁川〜香港〜マカオと単純に往復しているように見えるが、実際に入国の手続きをしたのは、香港→マカオ→韓国の順に各国1回ずつである。近場の海外旅行にしては、なかなかテクニカルで悦に入ってしまった。 仁川空港から高速で10分のところにある今夜の宿「ホテル・ジューン」は、一昨年の暮れに川村氏とレンタカーで来た町にあった。小さなホテルではあったが、その時の旅を思い出しながら眠りに就いた。ここまで来れば、静岡は目前である。 |
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<おわり> |