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新しくなった釜山金海空港からバスで慶州へ |
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『マイラー』といっても1600bに強い競走馬のことではない。航空会社のマイレージを様々な方法でためまくる人のことである。以前はマニアックなものであったが、最近はマスコミでも再三取り上げられて、普通の主婦でもマイラーになる人が増えてきた。さて、マイレージをためる目的の多くは無料の特典航空券を得るためで、私もその例に漏れない。で、この6月はJALでマイル割引キャンペーンを実施していて、韓国への特典航空券は12,000マイルでゲットできる。このチャンスを生かしてタダで釜山を往復し、かつヒルトンホテルの宿泊ポイントも使って、現地の宿代もタダにしてしまおうという算段である。たまたま慶州ヒルトンも、6月20日までの期間限定で、普段25,000ポイントの無料宿泊が、15,000ポイントでOKということもあり、おトク感満載である。 2008年6月14日土曜日、中部空港からJL987便で釜山金海空港に降り立った。国際線ターミナルビルが新たにオープンしていて、ずいぶん綺麗になっていた。空港のバス乗り場から慶州直行のリムジンバスが出ていて、1時間ちょっとの所要時間で9,000ウォンと便利で安い。ちょうど11時30分のバスが出発するところで、いそいそとバスに乗り込んだ。 |
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キップは空港ターミナルで買うのではなく、座席で待っていると停車中に運転手が売りに来る方式だった。「キョンジュ」と告げると、9,000ウォンと引き換えにキップをくれた。シートは2列+1列とゆったりしていて、その快適さと睡眠不足で慶州までの1時間は爆睡してしまった。 高速を降り料金所を通過した時に、私は目を見張った。ゲートの屋根が瓦葺きだったためである。その後、ガソリンスタンドに始まり、街の建物全てが瓦屋根。国際観光都市で、日本の奈良のような古都慶州の徹底ぶりは凄かった。 12時40分ごろ慶州バスターミナルに到着し、市内バスのターミナルを探したが、見つからなかった。ヒルトンへは10番か11番の市内バスに乗れば行けるが、その辺にあるバス停には違う番号ばかり表示されていた。ひとまず慶州駅に向かおうと思い、散在する古墳群を見ながら15分ほどそぞろ歩いた。 慶州駅で明日の釜田行きムグンファ号のキップを購入し、駅前のバス停から10番のバスでヒルトンに向かった。市内バスは運転が荒く、曲がり角やカーブでは全く減速しない。乗用車を平気で追い越していく。座れたから良かったものの、立っていたら大変だ。 ヒルトンの最寄りのバス停が分からなかったため、普門観光団地に入ってすぐの現代ホテル前で下車。ヒルトンは観光団地の中で最も仏国寺寄りだったので、ここでも重い荷物を背負って20分ほど歩かされた。今日はよく歩かされる。 慶州ヒルトンは、一人で泊まるにはもったいないほど広く、バルコニーも付いていて快適だった。普門湖側の部屋だったら景観も楽しめベストだったが、タダで泊まらせてもらったのだから贅沢は言えない。部屋で暫し休憩した後、仏国寺へ出掛けた。 |
古都慶州は高速の料金所まで瓦屋根 |
一見ゴルフ場っぽいが、れっきとした古墳群 |
高速バス優位ながら旅人が集う慶州駅前 |
ポイントによる無料特典で宿泊した慶州ヒルトン |
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参道をぶらぶらと歩く善男善女 世界遺産らしく拝観者も国際的 大雄殿をバックに筆者 ホームの端に駅名標が立つ |
慶州には世界遺産が多いが仏国寺は外せない |
仏国寺の山門は歴史の重みを感じる |
手前が釈迦塔、奥が多宝塔。いずれも国宝 |
仏国寺といえばこのアングルが有名 |
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青雲橋・白雲橋を背景に筆者 |
慶州から釜田へのキップ。700円は格安 |
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慶州駅プラットホーム。ハングルに酔いそう |
浦項方よりムグンファ号が入線してくる |
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約5分遅れで慶州駅に到着のムグンファ号 |
韓国では差込式のサボが未だ一般的 |
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古都慶州に数ある世界遺産のうち、最も有名なのが仏国寺である。日本の奈良時代にあたる西暦751年に創建されたが、秀吉の朝鮮出兵の時に多くの建造物が焼失されたとあり、心が痛む。境内は国宝のオンパレードで、欧米人が盛んに記念撮影をしていた。私もセルフタイマーで応酬した。 仏国寺の中では、青雲橋・白雲橋を中心とした建物が美しく、いつまでも去りがたい感じだった。しかし閉門時刻が迫っており、後ろ髪を引かれつつ寺を後にした。 ホテルに戻り、コンビニで買った韓国焼酎で部屋飲み。わずか1,350ウォンながら、水割りで一本飲み干すのに2〜3時間かかり、すっかり酔っ払った。この勢いで、ホテルの地下にあるカジノに出陣した。 ブラックジャックのテーブルは、ミニマムベットが50,000ウォンで、庶民が気軽に出来る雰囲気ではなかったが、ほんのちょっとやってみると100,000ウォンほどプラスになった。ここでやめとけば良かったが、さすがにカジノ滞在5分では満足できないので、ルーレット、そして再びブラックジャックとテーブルを転戦するうちに、すっかりオケラになってしまった。まぁそれでも、2時間楽しんでマイナス200,000ウォン。いい経験になった。 翌朝は8時にホテルをチェックアウトし、慶州駅に向かった。日本でいうと在来線急行にあたる『ムグンファ号』で釜山の繁華街・釜田に向かう。キップ代は6,800ウォンと、リムジンバスに比べれば安いが、所要時間は2時間かかり、かつ金海空港までは、釜田から地下鉄とバスを乗り継いで1時間かかる。完全に趣味の域である。 定刻より5分遅れで、『ムグンファ号』が慶州駅に到着。ディーゼル機関車を先頭に、客車を4両連ねているが、にらんだ通り乗客は少ない。高速道路が発達している韓国では、日本以上に高速バスが優位なのである。車内は小奇麗なリクライニングシートが並び、のんびり旅を楽しみたい人にはオススメなのだが…。 東海南部線という幹線を走るが、単線非電化のため、たびたび列車交換で長時間停車を強いられる。郊外では日本の特急に当たる『セマウル号』か『ムグンファ号』しか走らないらしく、次々と通過する無人駅は本当に使っているのか疑わしい。 慶州を出発して1時間、100万都市・蔚山で車内は満席となった。釜山と蔚山の間は高速道路が未開通のため、鉄道利用が一般的らしい。列車は海の近くを走っているが、海は全く見えず、釜山近郊の海雲台直前でようやく海岸沿いを走ることになる。地元の旅客も海が見えると心が華やぐらしく、ようやく車内に活気が出てきた。 慶州から108`、2時間10分かけてムグンファ号は釜田駅に到着。車内のノンビリムードから一転、猥雑な大都市に放り出された。さぁ金海空港に急ごう… |
日本の在来線特急程度のシートが並ぶ車内 |
南倉駅でセマウル号と列車交換する |
釜山が近づくとようやく海岸沿いを走る |
2時間余りの列車の旅を終え釜田駅に到着 |
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大半の列車が発着する釜田駅の広い構内 |
釜田市場方向から釜田駅を望む |
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<おわり> |