ま た ま た 連 闘

〜 中 京 か ら ク ラ ン ジ へ 〜

〜たびうちX〜


中京競馬場はご覧のような雨模様


ゴールデンウィークに京都競馬場から香港・沙田競馬場への連闘を敢行したばかりだというのに、5月の終わりには、こうして中京競馬場からシンガポール・クランジ競馬場への連闘をすることになってしまった。というのも、お付き合いしている保険会社のシンガポール総会に出席することになり、日程の中で自由行動に当たられた日が、たまたまクランジ競馬場の開催日だったためである。もとより中京競馬場の開催も5月下旬から始まっており、それならいつものように続けて行きましょうということになった訳である。


ゴール前100b。Oはここからでは差せない

中京競馬場
というわけで、2008年5月24日土曜日、いつもの通り中京競馬場に出掛けた。中京の初夏の開催は、この日が初日なのだが、毎年この時期の開催は、天候が不順で雨に悩まされる。今回も午後から雨が降り出し、余計に予想が難しくなってしまった。

右の成績表でもお分かりのとおり、午前中の第4レースまでは、ほぼトントンの収支だった。ところが、午後に入ると大荒れのレースが続き、ぱったりと当たらなくなってしまった。ファンファーレが変わる特別戦の9、10レースめで「行って来い」の馬券を的中させるも、メインレースの「テレビ愛知オープン」もまた大波乱の結果だった。

4番人気の16番「ニシノプライド」から9頭に流す3連複馬券を握り締めてレースに臨んだ。レース展開は、終始レースを引っ張った「ワイルドシャウト」「タニノマティーニ」を、10番人気の「トウショウカレッジ」が後方から一気に差し切った。結局10番人気、5番人気、11番人気の順で入線し、3連単は100万馬券に迫る勢いだった。これでは当たるはずもなく、雨に打たれながら中京競馬場を後にするしかなかった…。

クランジ競馬場
一週間後の6月1日、宿泊先のリッツ・カールトン・ミレニア・シンガポールをお昼過ぎに出発し、地下鉄でクランジ競馬場に向かった。シンガポール滞在の4日間は、太陽が照りつけたと思ったら、短時間の土砂降りに遭うという熱帯独特の変わりやすい天気だったが、この日もお昼過ぎはスコールだった。

クランジ競馬場は2度目の来訪で、前回2006年6月の時は入場券や競馬新聞をどこで買えばいいのかすら分からず困惑したが、今回はスムーズに観覧席までたどり着いた。パスポートを窓口で提示すれば、シンガポール・ターフ・クラブのメンバー専用席である「@Hibiscus」エリアに$20(日本円で約1,600円)で入場でき快適に観戦できる。大きなテーブルの付いたボックスシートであるため、ビュッフェでお酒や飲み物を購入し、シートで食事をしながらレースを楽しめるという優雅なところである。

シンガポールの室内の公共スペースはどこも禁煙であるので、タバコを吸うためパドックに出掛ける。階下の一般エリアは、東南アジアの競馬場やカジノに共通する「鉄火場」的雰囲気が漂うが、メンバーエリアから見下ろすパドックは紳士淑女の社交場という感じがする。フロアが違うだけでこうも変わるものかと思ってしまう。

そうこうするうちに第1レースが発走する13時45分が近づいてきた。前回の香港での教訓を生かし単勝・複勝のセット馬券(JRAでは「がんばれ馬券」と呼ばれている)を購入し、私が買った馬は3着だった。8頭立てのレースで、日本なら複勝が見事的中となるはずが、ここシンガポールでは、8頭立てでは2着までしか複勝の対象とならないらしく、ハズレとなってしまった。

続く第2レースもダート戦。こちらは見当外れの馬券を購入してしまい、ゴール前200bくらいで早々に諦めるハメになってしまった。さて気分を入れ換え、今日最も楽しみにしている第3レースに行ってみよう…。

中京競馬成績表('08.5.24) 単位;円
レース 投資 回収 収支 累計
中京1R 1,000 0 -1,000 -1,000
中京2R 600 0 -600 -1,600
中京3R 1,000 2,070 +1,070 -530
中京4R 2,800 2,970 +170 -360
中京5R 1,100 0 -1,100 -1,460
中京6R 800 0 -800 -2,260
中京7R 3,100 0 -3,100 -5,360
中京8R 600 0 -600 -5,960
東京9R 2,100 0 -2,100 -8,060
中京9R 1,500 1,750 +250 -7,810
新潟10R 1,000 0 -1,000 -8,810
東京10R 2,100 1,830 -270 -9,080
中京10R 2,800 2,980 +180 -8,900
新潟11R 2,800 0 -2,800 -11,700
東京11R 1,700 0 -1,700 -13,400
中京11R 3,600 0 -3,600 -17,000
合計 28,600 11,600 回収率 40.6%

まる2年ぶりにクランジ競馬場にやって来た


メンバーズ・フロアよりパドックを見下ろす


食事も楽しめる「ハイビスカス」シート


まずはダート戦から。いわゆる未勝利戦


ターフビジョンに先頭の馬が映し出される


第2レースのゴール前。こちらは条件戦?


赤道直下でも買える日本ダービー

クランジ競馬成績表('08.6.1) 単位;SGD
レース 投資 回収 収支 累計
1R 20 0 -20 -20
2R 20 0 -20 -40
3R 80 240 +160 +120
4R 20 0 -20 +100
5R 20 0 -20 +80
6R 20 10 -10 +70
合計 180 250 回収率 138.9%

ディープスカイ先頭の瞬間もリアルタイムで


日本で買うより高配当をゲット


スコールがあったばかりで芝は重そう


芝コースのゴール前。差しが決まりやすい

メインレースでもない第3レースになぜ興味があるのか…。それは「日本ダービー」の生中継が第3レースに組まれているからである。もちろんシンガポール・ターフ・クラブが胴元を務めているため、JRAとは全く異なるオッズが示されている。シンガポール人にとっては異国の見ず知らずの馬に賭けるため、勢い1番人気の「ディープスカイ」に人気が集中しがちである。そこで私は一計を案じた。JRAのI-PATで購入していた馬連7頭ボックスをそのまま買うのでは芸がないので、7頭の中で、当地であまりにも人気がない「スマイルジャック」「レインボーペガサス」「メイショウクオリア」「ショウナンアルバ」の4頭の単勝・複勝馬券をそれぞれ$10ずつ合計$80購入した。

レースの方はご存知の通り、直線で「スマイルジャック」が抜け出したところを「ディープスカイ」が大外から強襲し勝利を収めた。私はJRAの方で馬連万馬券をゲット。そしてシンガポールでも「スマイルジャック」の複勝を獲った。ちなみにJRAでは「スマイルジャック」の複勝は8.8倍。一方シンガポールでは24倍の配当で、かなり美味しい思いができた。

その後のシンガポールの競馬では泣かず飛ばず。なんとか1レースだけでも的中させて帰ろうと思い、1番人気の単勝・複勝馬券を買い続けた。その結果、ようやく第6レースで元返しの複勝が的中し、帰路に着くことができた。やっぱり海外の競馬は難しく、私にとっては「スマイルジャック」様様のシンガポール競馬だった。
<おしまい>

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