あいづSATONO |
![]() 長野駅の駅弁「八彩弁当」 |
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年に三度の大人の休日俱楽部パス発売時期の中で、梅雨時のこの時期が最も使い出があると思う。今年も北海道のグリーン車豪遊を狙っていたが、事情があって新潟宿泊の一泊旅行にグレードダウン。せめてものなぐさみに磐越西線を走る観光列車の「あいづSATONO」の指定席を押さえた。今回の旅はこの列車をメインに据えて旅程を立てた。すなわち郡山駅発車10時05分に間に合わせるために浜松を新幹線の始発列車で出発し、喜多方までこの列車を乗り通した後は新津へ磐越西線で抜けようと思い新潟のホテルを予約した次第である。 | ||
![]() おときゅうパスで発券した指定席 |
![]() 本場で喜多方ラーメン 中華栄豊さん |
東京駅8時ちょうどに着くこだま808号から東京駅を8時07分に発車するやまびこ127号に無事に乗り継げるかどうかが、この旅の最初の難関である。いつも空いている日本橋口でおときゅうパスを発券しようと思い、こだまの16号車から最寄りの階段を駆け下りて新幹線の改札口を抜けた。ところがJR東日本の日本橋口改札は8時30分からの営業でまだ開いていなかった。やばいと思い八重洲北口の方にダッシュ。改札横の券売機で10枚ぐらい発券するのだが、これに時間がかかってイライラした。きっぷを握りしめて再びダッシュ。回り込むような形で新幹線北のりかえ口から22番ホームに駆け上がり、やまびこ127号に間一髪で間に合った。日本橋口を利用するときは時間帯に要注意である。 東北新幹線に乗ってしまえば郡山駅はあっという間で所要1時間25分で到着。磐越西線のホームであいづSATONO号の入線を待った。この列車はHB-E300系というハイブリッド車両。2年半前に乗車したリゾートしらかみと同系列である。そしてJR東日本の観光列車に乗るのはその時以来ということで久々である。こういった列車は運転日がまちまちなので乗ろうと思わなければなかなか乗れないのがもどかしい。 発車の15分ほど前に入線した後、10時05分に喜多方に向けて出発した。すると郡山駅から3つ目の安子ヶ島駅でいきなり15分以上の運転停車。対向列車との待ち合わせはもちろんのこと、郡山を10分後に発車した快速列車にも抜かれた。先を急ぐ旅ではないが、臨時列車というのは凄まじいダイヤで走るものである。 その後、観光案内を受けながら列車は会津若松まで走り、ここでスイッチバック。隣席の方と声を掛け合いシートを回転させた。ちなみに普通車指定席のこのシートはシートピッチが1,200ミリもあり、その点ではグリーン車以上。前の席の人が全開でリクライニングさせても「どうそ、どうそ」という感じである。 会津若松までは反対側の車窓に見えていた磐梯山は、スイッチバックの結果こちら側に移ってきた。やっぱり列車はできるだけ終点まで乗らないといけない。12時01分に終点の喜多方駅に到着した。 喜多方駅に着いたところで思案した。35分後に発車する上り列車で会津若松に引き返し、そちらでぶらぶらするのがもともとのプラン。しかし喜多方まで来て本場のラーメンを食べないのもどうかと思う。雨の心配もあったので、若松でぶらぶらするよりも駅に近い喜多方のラーメン屋に入ったほうが得策と思い、駅から5分ほど歩いて「中華栄豊」さんというお店に入った。あっさりスープの縮れ麵。これぞ喜多方ラーメンである。Youtubeの方にもアップしたのでお暇ならどうぞ。 喜多方駅に戻り、下りの新津行き鈍行列車を始発の会津若松から乗車しようと思っていたら驚きのアナウンスが入った。「13時52分発の会津若松行きは東新津~新関間の踏切事故の影響で約55分遅れで運行しています。」これはヤバいことになった。しばらく思案した結果、14時05分発の下り野沢行きで新津の方向に歩を進めることにした。結果としてこれが好判断だった。遅れている上り列車の折り返し予定だった新津行き(乗車予定の列車)は別の車両を仕立てて時刻通り運行。混みあった喜多方駅の待合室で14時49分発の新津行きを待つよりも、空いている野沢駅で列車を待った方がどれだけ精神的に楽だったかと思う。 西会津町の中心駅野沢でのんびりと列車を待って15時23分発の新津行き鈍行列車に無事乗車。懸念していたボックス席の確保もうまくいった。磐越西線の野沢以西の区間は、この冬に乗った只見線に似て絶景の車窓だった。只見線がインバウンドも含めて混雑するようなら、磐越西線の乗車を考えてもいい。 17時11分に新津駅に到着して磐越西線乗り通しの旅は終了。信越線で新潟に出てANAクラウンプラザホテル新潟に宿泊。翌日は7時35分の特急しらゆき2号で新井まで乗り通した。不思議と歩いている間は雨が降らず、列車に乗ると雨が降るという傘要らずの天気。その雨も柏崎では上がって、海岸線の車窓をゆっくりと堪能できた。 特急しらゆき2号をいったん終点の新井まで乗り通し、上越妙高まで戻って北陸新幹線で長野へ。長野から特急しなので松本に出て、特急あずさに乗り継いで新宿へ。そして湘南新宿ラインのグリーン車で小田原に行き、最後はこだま739号で帰郷となった。上越妙高からのこの乗り継ぎの間はずーっと酒浸り。特急しなのの車内で酒の当てに食べた駅弁と、特急あずさで買い求めたスジャータのすごく固いバニラアイスが旨かった。 |
久々にJR東日本の観光列車に乗車。シートピッチが広くて楽だった |
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![]() 蔵のまち喜多方の駅舎は「なまこ壁」 |
![]() ANAクラウンプラザホテル新潟に宿泊 |
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![]() 特急しらゆき2号に付き合って新井まで |
![]() えちごトキめき鉄道 妙高はねうまライン乗車 |
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