Japanese Music Awards 1996 in MistyTown


<ノミネート曲>

#1「ララサンシャイン」森高千里

・・・「めざましテレビ」の挿入曲。こころが鬱状態の時に聞くと「さぁ、が んばって仕事に行かなくっちゃ!」という気にさせてくれる歌詞です。作詞は森 高千里自身ですが、さすがに等身大の歌詞を作らせたら日本でもトップクラスと いう彼女の面目躍如といったところでしょうか・・・ひょっとしたら、彼女自身 が鬱の時に作ったのかも知れませぬ。楽曲的には、彼女特有の三連符が耳に残り 、印象的なものになっています。アレンジは、マルチトラックで作ったモノをわ ざと2トラックに落として音質を悪くしたようなところがあり、「60年代のAmerican Pops」を再現したような曲作りとなっています。特にエレキギターのディスト ーションのかけ方がそれっぽい雰囲気を醸し出しています。

#2「LaLaLa Love Song」久保田利伸

・・・大ヒットドラマ「ロングバケーション」のタイトルチューン。「ロング バケーション」と聞いて大滝詠一を連想してしまった私は相当古い人間なのでし ょうか?ともかく、このドラマはヒットしましたねぇ。木村拓哉扮するところの 瀬名君が、よく「LIVE AID」のTシャツを着ていましたが、あれってボブ・ゲル ドフのやつですよねぇ?ボブ・ゲルドフといやぁブームタウン・ラッツ(これま た古い!!)のボーカルで「哀愁のマンデー」という曲を覚えているけど、つい 最近までボブ・ゲルドフはバクルスのメンバーだと私は思い込んでいて、「ラジ オスターの悲劇」と「LIVE AID」がどうにも結びつかなくて苦労しました。話が とんでもない所に行ってしまったので戻します。とにかくこの曲は久保田利伸の ボーカルに尽きると思います。また、ナオミ・キャンベルのラップのような英語 がなとなくマッチしていて、アメリカのFMを聞いているような錯覚を起こさせ ます。5月ころの徹夜あけの朝、午前4時20分ころにこの曲がFMから流れてきた ことが実際ありまして、その時は随分ハマってしまったことを覚えています。

#3「愛の言霊」サザンオールスターズ

・・・桑田さんもすごく売れているのにこんな実験的な曲をよく次から次へと リリースするなぁというのが第一印象です。しかもドラマの主題歌ときたもんだ 。サザンのファンもよくついていってるよなぁって感心してしまいます。はっき りいって私もカラオケでこの曲を唄おうとしましたが、まるっきり符割りができ ませんでした。カラオケでは難しい曲です。アレンジも凝っていまして、特に曲 の後半でトロンボーンだかトランペットだかがフリージャズ的に入ってきてその まま転調しちゃうところなどは「こんなのアリ?」と、いたく感動してしまいま した。

#4「名もなき詩」Mr.Children

・・・これもドラマの主題歌。アコースティックギターが耳にやさしい曲です 。これもカラオケで唄うと符割りが超難解で、やっぱし私は唄えません。「タモ リのボキャブラ天国」で、「あるがままの心で・・」を「サルがバンパーのとこ ろで・・」とボキャブってまして大ザブ賞に輝いていましたが、それ以降この曲 を聞くとサルのオナニーのシーンを思い浮かべてしまいます。ところで、今年の3 月に私は南九州を旅していまして、開聞岳の麓の長崎鼻パークガーデンへと路 線バスで向かっていたのですが、たまたまバスでかけていたAMラジオからこの 曲が流れてきて「思い出の一曲」になってしまいました。思うに音質がいくら悪 くても、その時のシチュエーションにピタっとハマると、自分の記憶に強く残る という事だと思うのですが、どんなもんでしょう?

#5「Alice」My Little Lover

・・・今や小室哲哉と双璧の存在と呼ばれている小林武史のプロデュースする ところのマイラバの作品。コムロと違う所はアコースティックの良さを楽曲に取 り入れているところだと思います。最近の音楽シーンはいわゆる「打ち込み」系 のサウンドが主流なだけに、このセンスの良さが光ります。なによりもホッとで きるしね・・

#6「これが私の生きる道」Puffy

・・・これまた売れっ子プロデュサーになってしまった、奥田民生の秘蔵っ娘 のPuffyの楽曲です。これも随分売れてるよねぇ。だけど歌詞はいい加減だよね ぇ。なんつっても「悪いわね、ありがとね、これからもよろしくね」だもんな! !今どきの若い女の子には、そこがまたいいのか・・?奥田さんは昔「ダウンタ ウンのごっつええ感じ」に出てたけど、今時の若い女の子はそれすらも忘れてる んだよねぇ・・・

#7「女王様物語」女王様

・・・ディープ・パープルでやった王様の2匹めのドジョウを狙った日本語直 訳歌詞の曲です。唄っているのはパッパラー河合でよかったけか?まぁとにかく メドレーになっているんですが、トップの曲の「ボヘミアン・ラプソディー」が 私のめちゃくちゃ好きな曲で1978年ころに流行ったプログレッシブ・ハード・ロ ック(略してプログレ・ハード)のうちでは、TOTOの「ハイドラ」と並んで 双璧といわれたものです(話がまた古くなってしまいましたゴメン)。河合のボ ーカルはフレディ・マーキュリーには遠く及ばないものの、そこを味として昇華 させているところがまたよい。私は原曲のイメージとはずれていないと思います が、みなさんはどうなんでしょう?メドレー最後の曲が「伝説のチャンピオン」 (原題はWe Are The Champion)だが直訳で「我等、横綱っす」になっているの には笑ってしまいました。あの感動的なリフレインに「わーれらっよこーづなっ す」は頭の中がよじれてしまいそうだったゼ・・・・


ノミネート曲の中には「小室哲哉」プロデュースのものは入っていません!!
というのも、彼の曲は私のようなオジサンにはみーんなおんなじ曲に聞こえて しまうからです。ルパート・マードック氏と手を組んでなんかやるみたいですが 、おそらくこの現象も来年初めまででしょう!!さすがにピコピコサウンドはも うウンザリだろうから。


発表!!

Japanese Music Awards 1996in Misty Town

「LaLaLa LoveSong」久保田利伸

決定!!


<選考理由>
やっぱり、ドラマ「ロングバケーション」の存在が大きかった!!
関係ないかもしれないけど、このドラマのおかげでこの夏大滝詠一の「カナリ ア諸島にて」に再度ハマってしまった。松本隆の作詞のこの曲は「うすく切ったオレンジをアイスティに浮かべて」から始まる。さくらももこさんもエッセイに書いていたが(彼女はこの曲を「 ミカンの輪切りの唄」と覚えていた)、この唄いだしが印象的なのだなぁ。まぁ とにかく、ひと夏中さわやかな気分にさせてくれました。
その他にも、このドラマはボブ・ゲルドフを思い出させてくれたし、私達の世 代にはいろいろと懐かしいことを思い出させてくれました。
で、このドラマのタイトルバックと「LaLaLa LoveSong」がま たマッチしてるんだなぁ。今年流行のスーパーモデル「ナオミ・キャンベル」を 起用したのも彼のセンスが光るところ!!
ドラマと楽曲を総合的に吟味したうえで、この曲に決定させていただきました !!


旅と音楽のこころへ