山行記録

吾妻連峰
日付 ’97/04/26〜28
山域、山名吾妻連峰
目的 残雪期の東北の山を歩く。
参加者 4名(北川、中川路、箕西、西川(記録))
見所 人気(ひとけ)のない雪の山々。ゆるゆると長く広大な雪尾根と雪原を独り占めにできる。
経路
4/26 晴れ 西風あり 平塚[4:30]=(車)=[11:40]浄土平[12:55]−[14:10]一切経山[14:30]−[15:35]家形山(幕営)
4/27 晴れ 西風強し [4:40起]家形山[6:35]−兵子−ニセ烏帽子−[8:35]烏帽子山[8:55]−昭元山−[11:15]東大巓[12:00]−藤十郎−[13:55]中大巓(人形石)[14:20]−中大巓− [16:20]西吾妻避難小屋(泊)−西吾妻山往復[10〜15分/片道]
4/28 高曇り、薄陽 [5:40起]西吾妻小屋[7:45]−[8:10]西大巓[8:50]−[9:50]グランデコスキー場ゴンドラ上駅…(ゴンドラ)…下駅[10:32]…(スキー場送迎バス)… 五色沼入口-(散策)-磐梯高原駅[13:15]…(定期観光バス)…浄土平=(車)=[15:30]磐梯高原駅[合流]=土湯沢温泉=[24:00]平塚
内容 4/26
途中、猪苗代町に寄って食糧、酒調達。 浄土平→一切経 登山道にはほとんど雪無し。五色沼は凍っている。 家形山避難小屋へは下らず、山頂西側の登山道にテント設営。 一切経までは人が入っているがその先はいない。 夕食:松茸風味炊き込み飯、豚汁
4/27
夜半すぎから西風強まる。フライがうるさくて目を覚ます。以降、一日中西風強し。 ここからは完全に雪山になる。適度に固く締まっていて快適。 積雪は場所によって違いがあるが概ね1〜2mぐらいか。湿原の一部は地面が出ている所もあり。  昭元山までは主に樹林の中の登降の繰り返し。その先は広大な雪尾根、雪原となる。 視界不良時は非常に困難となるだろう。 丸一日十時間行動して人に会わず。小屋には別ルート(若女平)からの1パーティ先着あり。 小屋は2階建で大きくきれいで小屋泊とする。 夕食:実沢山カレー、海草サラダ 家形山分岐付近 道に迷いロス。 烏帽子山→鏡沼 どこへ行っても密な低木帯に遮られルート分からず。結局強引に下るが時間費やす。
4/28
最後のピークである西大巓で展望を楽しむ。風無し。 下りは半ば滑るようにぐんぐん下る。森の中で熊の足跡に遭遇。
感想: (西川)
風はあったが天候に恵まれ広大な稜線、雪原を我々だけで楽しんだ。こんなに人がいないとは思わず。 人気のない大展望を行くのは実に気分が良い。特に2日目は幾つも幾つもピークを越えてとにかくよく 歩いた。1日目にもう少しかせいでおく配分の方が良かったかも。 展望は吾妻の山々、安達太良、磐梯、遠く霞んで飯豊? 直前になって尾瀬XCスキー山行がぶっ飛んでの急遽立案だったが、成功裏に終わりやれやれ。
(中川路)
天気も良かったので、部分的に道に迷ったが快適な山行でした。ホワイトアウトしていたらやっぱり 恐いことになる可能性大であったろう。2、3年前に7人パーティーが山スキーに入山し5人が遭難死 したルートだったそうで、記録を読んでから山行に望めば感慨もまた違ったことだろう。。 家に戻ってから、記録を探してみたが見当たらなかった。記憶が薄れる前に報告書を読んでおきたい。
その他:もう少しすると(5月上〜中?)湿原に水芭蕉が咲いてきれいだそうです。(吉岡さん談)
装備 冬山個人装備、幕営装備 アイゼン、ピッケルは携行するも必需という状況にはならなかった。ワカン、登攀具、要らず。
宿泊 幕営場所
家形山〜昭元山樹林帯での幕営適地いくらでもあり。
東大巓〜 平坦だが風がでれば吹きさらしになる所も多い。
西吾妻避難小屋2階建で大きい。収容能力大。冬季用2階入口付き。なお今回、1階入口周りは除雪されていた。(積雪1.5〜2m)
アプローチ 車1台で行き、浄土平Pに駐車。縦走後、車を取りに一人だけバスで浄土平に戻る。 磐梯高原→浄土平 路線バス(2+1 本/日)以外にも定期観光バス(←実は時刻表にも出ていた)もあり。料金2710円。  グランデコスキー場 ゴンドラ片道 1000円(5/5まで営業、夏場は不明) スキー場←→猪苗代駅 無料送迎バスあり。〜2時間に1本ぐらい。途中下車可。  
駐車 浄土平P 400円/日
兎平P  無料?
(中川路)浄土平Pに駐車したが2泊3日だったのだが、2日分800円取られた。兎平Pは無料のようだし、 登山口までの距離もほとんど変わらないので、兎平Pの方がベターだった。
温泉 土湯沢温泉 500円/人
昭文社の山地図には「観光客向きではない、湯治用」との注がある。 評価は各人の好みにより分かれるところだろう。 素朴、家庭的。湯上がりに宿のおばさんとこたつでお茶を飲みながら話をするような宿、と言えば 分かってもらえるだろうか。 風呂は小さい。櫛ガ峰を仰ぎつつ、ぬるめの湯にゆっくりつかる。
(中川路)東北の人は人情味があって、いいなぁ〜とつくづく思った。


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