山行記録
北アルプス 双六谷
日付 2002/8/15〜8/18
山域、山名 北アルプス 双六谷
目的 北アルプスの沢を楽しむ。他会との交流を通じて山の技術と経験を高める。
参加者 さがみの会5名、中丸、箕西、
概要 上流部だけでもスケールが大きい。源頭部は美しい平原。岩魚が一杯。
経路
[8/15]
新穂高温泉(7:10)-(7:55)わさび平小屋 -(11:30)鏡池小屋-(14:00)双六池
[8/16]
双六池(6:45)-(13:00)双六谷出合
[8/17]
双六谷出合(6:00)-(7:00)九郎右衛門谷出合-(8:30)高巻き終了 -(10:30)黒部五郎小屋(11:00)-(13:20)三俣蓮華小屋-トラバース道 -(15:45)双六池
[8/18]
双六池(5:50)-(11:00)新穂高温泉
装備
個人
ハーネス、シュリンゲ(長1短2)、カラビナ(3)、8環、沢靴、登山靴、 ヘルメット、シュラフ(カバー)、ヘッドライト、電池、帽子、タオル、着替え、 雨具、地図、コンパス、筆記用具、マット、ライター、ナイフ、食器類、 新聞紙、ゴミ袋、保険証、お金、行動食、医薬品、運転免許証、帰りの着替え、 ホイッスル、免許証、日焼け止め、カメラ、時計、嗜好品?、計画書、飲み物、 手袋(軍手)、釣りセット、お風呂セット(車中残留)、その他各自必要と思う物
共同
ザイル8×20m(中丸)+9mm×45m(荒木)、テント(SAC/ゴア、SAC/ARAI、 ドームツェルト)、コッヘル(大/SAC、中/山田、中丸)、まな板(2枚/SAC)、 コンロ(3台/山田2、中丸)、ポリタン5L(中丸)、テントマット(無し)、 ハンマー(石久保、荒木)、ハーケン(荒木)、ナッツ(外薗)、ランタン(中丸)、 ラジオ(山田、中丸)、天気図(山田)、無線機(緊急通信用)(井坂)、EPI(6個,箕西)
アプローチ
往路
伊勢原(13:00)-(20:00)駐車場
相模湖の道路工事で片側通行のため20分渋滞。 中央道は最初は大月JCTから渋滞していたが、 中野トンネルで事故渋滞に変わる。 レッカー車が走って行き30分程で事故処理が終わったのか流れ出す。
復路
駐車場(12:00)-(12:20)温泉(13:10)-(18:00)相模湖駅-(19:00)伊勢原
大月JCTからが3車線化されて渋滞が無くなっていた。 車線が減り上り坂の中野トンネルの先65kmポスト付近で渋滞。 小仏トンネルからの自然渋滞であったのが、 相模湖ICの先での事故渋滞に変わり動かなくなる。 上野原ICで出るとR20は順調であった。
駐車 新穂高温泉無料駐車場(100台)
8/14夜は通路にも駐車しているが所々空いていた。 8/15 AM5:00には満車になっていたので車を後ろに下げ。 縦に並べて後発車を駐車。
宿泊
8/14 新穂高温泉無料駐車場
駐車スペースの川よりの草の上にテントが張れる。 仮設トイレ有り。
8/15,17 双六小屋
トイレ混雑せず。ジョッキで生ビール有り。
8/16 双六沢出合
二股の間に2〜3張り、双六谷側左岸に2〜3張り
温泉 ひかくしの湯 \800 露天、食堂、無料休憩室、ビールあり、混雑していない
[内容]
沢組:外薗さん、石久保さん、井坂さん、中丸さん、箕西
尾根組:荒木さん、尾鼻さん
8/14(Wed) 晴れ 山は雲の中
  1. 車で移動中山を見ると南アルプスも八ヶ岳も雲の中。 駐車場の川側に駐車。雑草を倒してテントを張る。
8/15(Thi) 雨
  1. 外園さん達と合流。 駐車スペースが無いと言うので雑草を踏み均して場所を作り、 2台を縦に並べて停める。
  2. カッパを着て歩く。 道が崩壊しているとの事で、仮設の橋を渡って歩く。 道に水が流れ沢のようになっているところもあった。 靴の中はずぶ濡れ。
  3. テント場につくと、風と雨が強くなった。 急いでテントを張るが、寒さで指の感覚が無くなり紐を結ぶのに苦労する。 テントに入ってもしばらくは感覚が戻らず心配になった。 テント3つで分かれて食事になり、配達が大変。
8/16(Fri) 晴れ 夕方雨
  1. 荒木さんと尾鼻さんに見送られて出発。 双六池の所から少し道沿いに歩いて目立たない所まで行き、 沢に向かって下り始める。 流れの跡が溝になっていて歩き難い。 ふと気づくと左手に広い踏み跡がある。 これは縦走路からつながっている様子。 しばらく快適に歩くがまた分からなくなり沢床に降りる。 少し下で泊まったという登りのパーティーとすれ違う。 岩がぬるぬるしていて緊張する。渓流足袋を装備することにする。
  2. 魚が釣れそうな水量の所に 先ほどすれ違ったパーティーが泊まったらしい場所が有った。 ひたすら歩いて沢を下る。水量が増えるに伴いだんだん手強くなる。 双六谷出合手前では何度も巻くことになる。 沢の出合等の開けた場所ではGPSが機能して双六谷出合も確認。
  3. 釣に行く組と火を熾す組に分かれ行動に移る。 下から別のパーティーが到着したらしい、釣をしている姿が見えた。 木立の向こうから煙も上がっている。 生まれて初めて釣りをした私でも10cm位の岩魚が釣れた。リリース。 中丸さんが尺岩魚2匹を含めて10匹(?)釣る。 刺身、塩焼き、卵、骨酒と贅沢な夕食になる。
8/17(Sat) 晴れ 夕方雨
  1. ガイドには双六谷出合から九郎右衛門谷出合までの滝は直登可能とある。 しかし簡単に行けそうに見えない。 九郎右衛門谷F1の高巻きが気になることもあって、 心残りを感じつつ巻いてしまう。
  2. 九郎右衛門谷出合を過ぎ少し蓮華谷に入り30m程で右岸に第一のルンゼが有る。 ガイドには蓮華谷に入り滝を2つ越えて右岸のルンゼを登るとある。 ここまで10m滝を一つ越えたが、滝に岩が詰まった様なところもあった。 さらに50m程先に8m滝があり右岸に第二のルンゼが有り踏み跡が有る。 どちらに入るか迷ったが第二のルンゼに入る。 岩のホールドもしっかりしているし笹にもつかまれる。 木の枝等が詰まっていて嫌なところが一箇所有っただけ。 登り過ぎてすごい懸垂下降したという情報もあったので、 踏跡かどうか定かでないが傾斜が緩くなってすぐトラバース開始する。
  3. しばらく行くとルンゼに人が見えた。 双六沢出合の股の所に居た人たちだ。 恐らく我々より30分程遅く出発したと思われる。 聞くと第一のルンゼに入ったらしい。 その後も大体同じようなスピードだったので、 第一のルンゼが正解だった様だ。 笹に掴まりながらトラバースしてそのルンゼに降りる。
  4. ルンゼをしばらく登ると踏み跡が斜めに樹林帯の方へ伸びている。 再びトラバース気味に徐々に登っていく。 一箇所ロープを出したが上から見ると廻りこめば登れた。 続けてトラバースして樹林が切れたところで九郎右衛門谷が見えた。 急傾斜の斜面を笹にぶら下がりながら降りて行き、 漸く九郎右衛門谷についた。 先ほどのパーティーは天候も良くないので ゆっくり釣をしながら3泊して登ってきたとの事であった。 この沢ならどれだけ停滞しても食料には困らないだろう。
  5. 後は枝沢も困難さも無く登っていけた。 一時間ほど歩いて10m階段状滝手前で先行パーティの姿をまた見かける。 だんだんと水流が細くなり、傾斜が緩やかになってくる。 ヤブコギ無しで黒部五郎小屋テント場の水場に出る。
  6. 足が痛いので時間的には長い三俣蓮華小屋経由のトラバース道で帰る。 お花畑の中の道で景色は良いが、小屋へ向かって相当下る。 下った分を後で登り返すと思いウンザリする。 三俣蓮華小屋のテント場は雪渓のすぐ下で脇に雪解け水が流れていた。
  7. 三俣蓮華小屋からの登り返しは疲れた身には相当なものであった。 黒部五郎小屋からの登りで追い越した おばさんが頂上経由で先を歩いていた。 双六岳経由の道との分岐点に行くと荒木さんが迎えに来ていた。 小屋で生ビールを買って乾杯する。 担ぎ上げた、おみやげの岩魚の白焼きで骨酒を飲む。
8/18(Sun) 晴れ 夕方雨
  1. 新穂高温泉に向かって下る。景色もよく、来る時は道に流れていた水も無い。
  2. 槍・穂高もよく見えた。 長い林道を歩いて駐車場に戻るとがら空きになっていた。

携帯電話通話状況 J-PHONE,J-SH06 下記以外は調べず
新穂高温泉 通話可能
双六池 圏外
双六谷出合 圏外
黒部五郎小屋から三俣蓮華岳方面に30min程の地点 通話可能
黒部五郎小屋 圏外


双六谷を下降。スノーブロックまで来れば残り1/3

蓮華谷出合。少し前に九郎右衛門谷F1が見える。

九郎右衛門谷F1高巻き。別パーティーは我々より短時間で通過。 しかし我々のルートでもう少し上まで詰めれば良かったかも。 高度計でどれだけ登ったか見てガイドと照らしあわせれば良かった。

九郎右衛門谷F1高巻きの最後の笹の急斜面の下り。 尾根の向こうから木の生えている所をトラバースして、 木が無くなって少し左手のあたりから 笹にぶら下がる様にして降りてきた。

階段状滝 9:30頃通過

かなり上流部


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