「利根川上流河川事務所及び北川辺道の駅視察」視察


平成17年1月21日、国土交通省関東関東地方整備局利根川上流寡占事務所へ
利根川の治水について、現状、そして諸計画について
(スーパー堤防、防災ステーション(道の駅)、首都圏氾濫区域堤防強化対策事業)、
また、災害情報ネット構築について学ぶため視察してまいりました。
ちょうどこの日、埼玉新聞の一面に
「利根川水系の6都県65市町村/災害情報ネット構築へ」
との記事が発表され、非常にタイムリーな視察となりました。
参加者は獅子の会の河田、小野、そして私、永沼の各議員です。以下、概要は次のとおりです。

平成17年1月21日午前10時
ここが視察先の
国土交通省関東地方整備局
利根川河川上流事務所
利根川の治水を
担当する部署です

玄関には利根川の魚が
展示されています
会議室で防災と
治水の現状や計画
について説明を受ける
田崎課長、高雄課長、

青木課長、小林専門員の
熱心な説明に感謝
これは最新版の
羽生道の駅(防災ステーション)
光ファイバーの
敷設(計画)図面

災害情報ネットのカメラ、端末
ファイバーは羽生市にも
4階の災害対策室
災害時の情報が集約される
わざわざ大画面の
映像を立ち上げてもらう

正面のディスプレイに
リアルタイムの河川映像が
各地点の河川映像
羽生市も映し出す
羽生の映像を選択
カメラは上下左右、ズームUP

この対策室から遠隔操作
できます
これはFORMAとも連動できる
TV電話システム
栗橋から北川辺へ
道の駅視察へ向かう

キヤッセに比べると
非常に質素な建物
建物の建設には
お金をかけてない
物産販売施設
「いな穂」入り口

地元で取れた農産物
米、野菜、果物など販売
稲荷寿司やおにぎり
手作り弁当
実際に手打ちで
蕎麦を打っている

お座敷もあります天ざる蕎麦(大)を注文
これは900円でした
蕎麦の香りが強く
歯応え喉越しもいい

蓮、春菊、玉葱等のかき揚
揚げたてで歯ざわり良し
道の駅から
北川辺町方面を望む

感想等

平成10年8月末の豪雨や平成13年9月のの堤防漏水・基盤漏水など利根川沿川に住む私たち羽生市民にとって、利根川の堤防の安全性は、関心のある事柄であると思います。

実際に見に行った洪水時の様子やニュース映像などによって「利根川は本当に大丈夫か?」「羽生の堤防は安全か?」というような不安を抱いている方々も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、利根川上流河川事務所へお伺いし、率直にこれらの疑問をお聞きしました。

利根川上流河川事務所では、深谷市から五霞町までの182kmの沿川を管理しています。
現在進めている「スーパー堤防」は、建設に長い期間を要する上、多大な費用もかかるため、進捗率は、3km/182km(1.65%)
これでは、近年の地球温暖化による気候変化が原因と思われる豪雨や頻発する台風などに対応できない(間に合わない)。

そこで、「首都圏氾濫区域堤防強化対策事業」が策定され、スーパー堤防ほど高規格ではないけれど、現在の堤防を強化することとなりました。
これは、国の100%負担の事業で、平成16年度から10年間におよそ1300億円の予算を投入し、実施されます。

すでに、羽生市内では、常木、堤、名、下村君、上村君各地区において、地元説明会を開催することとなっていますが、その後、地形測量、事業説明、用地測量、物件調査、用地買収といった手順を経て、工事着工となります。(いっぺんにできないので、羽生地区の場合、とりあえず、前述の地区が最初ということです。)

現在の堤防は、MAX300mmの降雨を想定しています。しかしながら、近年の台風や豪雨では、(新潟県の豪雨は400mm)この想定を超えるケースが考えられ、堤防強化事業の必要性、緊急性が叫ばれるところです。用地買収が円滑に進む地域から工事を進めていくとのことなので、地権者の皆さまには、羽生市全体のため、ご理解ご協力をお願いしたいと思います。

◇   ◇   ◇

第2点目としては、羽生「道の駅」計画です。写真にもありましたが、最新の計画はあの図のとおりです。
この図には市の計画は反映されていません。市長からの説明と総合すると、河川防災ステーション(これは図の白い建物部分:ポンプ車や災害対策用の機材等を保管する場所)をスーパー堤防に設置する(これは全部国の負担)、そして、道の駅も同時に設置する、道の駅のトイレと駐車場は県の負担。
そして、レストラン、物産販売所や観光案内所や地域PR施設などは、市の負担で作る、というのが「道の駅」計画の全体像です。

羽生市が資金を負担しないと、トイレと駐車場と防災ステーションだけになってしまします。
せめて、他地域の「道の駅」の様に、その地域の顔というか、特色のある、そして地域に利益をもたらすような施設を設置してほしいものです。(しかし、羽生市には「金」がない。はぁ(~_~;))

◇   ◇   ◇

第3点目は、新聞記事にありましたが「災害情報ネット」についてです。
Bフレッツがなんで羽生市にはきてないの?とお嘆きの市民のみなさまには聞いてビックリでしょうけど(というか自分がそうだったので)、なんとぶっとい光ファイバーが市役所まできているのであります。
このネット網は、国が独自に敷設している社会資本ですが、写真にあるように(黒い太線)利根川沿川を中心に敷設(済み・計画)されています。さらに、遠隔操作できる定点カメラが設置されていて、リアルタイムで河川の状況が確認できます。

例えば、大規模災害時に一般通信網が使えなくなっても、このネットは独立しているので影響を受けず(独自の衛星回線まで持っている)、ネットに接続している自治体、国は、情報を映像やその他の形式でやり取りができる、という、ほんとうに優れもののシステムです。

大変優れたシステムなのですが、例えば、NTTがあなたの家にBフレッツ(しかも只)を引いてくれていたとします。が、なんとあなたは、PCとテレビ電話用のカメラ、通信端末を買えないから使えないし使わない、としたらどうでしょう。
とりあえず、もう使わなくなったディスプレイは、国が只でくれるそうなので、全協の席で市長さんをはじめ各議員さんにも提案したところです。1階ロビーに河川情況がリアルタイムに見えるようにはなると思います。
その先についても可及的速やかに進めるべき課題であると思います。

◇   ◇   ◇

視察が終わったところで、昼食を取ることとしました。そこで、折角なので出来たばかりの北川辺町の「道の駅」の蕎麦が評判が良いとの事でしたので行ってみました。
北川辺町の道の駅は、町単独で作ったみたい(すんません裏取ってない)なのですが、 平日でしたけど、駐車場は一杯でした。
建物には正直お金かけてませんね。柱や壁や天井の木材は節だらけで、材料費は節約しています。
で、お蕎麦ですが、評判どおり美味しかったです。もう少し量が欲しいと思いましたが、納得できる内容ですね。なんでも国内産のかなりこだわった蕎麦粉を使っているとのことでした。

こうした施設の費用対効果や経営計画について、現場で働いている方がどうのはないです。その差は、その計画を立案実施、承認する役所システムの考え方の差なのでしょう。羽生市には見習う点が多々ありますよう。

偶然ですか、北川辺町長さんも昼食を食べに来ていました。ご挨拶させていただきました。なかなか有意義な会派研修だったと思います。


防災情報・気象情報
気象庁ホームページ:http://www.kishou.go.jp

利根川と利根川流域情報全般
国土交通省利根川上流河川事務所:http://www.tonejo.go.jp


活動報告へ戻る

TOPページへ戻る