羽生警察署視察
(2004年1月28日)


獅子の会では、2004年最初の視察先として羽生警察署を訪問させていただきました。
参加者は、河田議員近藤議員小野議員中島議員そして私永沼の計5名
でした。概要は次のとおりです。

羽生警察署です
免許更新で来るくらい
署長室でみんな待ってた表彰状とかバッジが
飾られている

羽生署管内図と
事件事故発生個所
場所を移して
お話を聞く
踊る大走査線の場面
に見えなくもない

河田会長が最後に
お礼の言葉
最後にみんなで
記念撮影
1時間半の説明
午後は全員協議会だ

地域の安全を守る拠点である警察署。しかしながら、免許更新時以外はあまり頻繁にはお世話にはなりませんね。
今回は、市内の治安が悪化しているのではないか、犯罪が増加しているのではないか、現場はどうなっているのか、ということで獅子の会のメンバー+同期議員である中島議員とともに訪問させていただきました。

1 平成15年中の羽生市内の犯罪
 平成15年中羽生市で発生した刑法犯の件数は、1,180件(前年比+3.1%)で、急増した14年に引き続き多発しました。
特に、忍び込みや車上狙い、ひったくりが増加しました。一方、強盗や放火等の凶悪犯罪は4件のみと減少し(−20%)、いずれも検挙となっています。

2 検挙人員の大幅増〜約半数が少年
平成15年中に羽生警察署が検挙した刑法犯被疑者は前年の約2倍と大幅に増加しました。このうちの半数近く(46.8%)を少年が占めています。

3 侵入盗〜忍び込みが急増
空き巣狙いが大幅に減少した一方で、夜間住宅を狙う忍び込みが増加(+23.3%)しています。

4 街頭犯罪〜車上狙い急増
平成15年中、駐車中の車を狙った犯罪が多発しました。特に、車上狙いや自動車盗が急増しました。また、ひったくりも徐々に増加しており、自転車盗やオートバイ盗も引き続き多発しています。

◇     ◇     ◇

羽生市は「ぎりぎり」平和な町。凶悪犯罪は少なく、殺人などはここ数年発生していない。
だが、平成14年から急激に犯罪が増加、特に空き巣など侵入盗が増加しが大変なことになっている。
(このあたり、被害にあった方からの口コミなどで羽生市の治安状況の悪化が喧伝されているのだろう。)
埼玉県内の平均検挙率は、たった14.4%。全国平均が20%であるから、埼玉県の治安の悪化は目を覆うばかりだ(埼玉県はほぼ同規模の人口を擁する愛知県より2000人も警官が少ない。)。ただし、羽生署の検挙率は37%で県下でTOPの成績という。

羽生市内の治安を守るスタッフは概ね○○人。県下では下から3番目。最近は警察官の増員もあるのだけれど県南中心の増員であり、ギリギリの体制だそうです。
(それで全国的にはPFI方式による刑務所とか駐車違反の取締りなどの民間委託などを検討してしる)
1交番(駅前)、5駐在所(昭和橋、千代田、手子林、須影、井泉)があり、パトカーは常時、2台がパトロール。今、試験的にパトロール音を流しています。

外国人の犯罪については、ほとんどがオーバーステイ。とにかく刑務所・留置所や入管など置いておくところが全然足らないので、積極的には捕まえられないそうです。

検挙数の大幅増加は少年による自転車盗や万引きなど。破れ窓理論(ニューヨークのジュリアーニ市長が唱えた。軽易な犯罪から根絶していかないと、凶悪犯罪はなくならないとして、それを実践しニューヨークの治安回復に成功する。)に基づいて、力をいれて行ったことによる。積極的に高校生などに職務質問し、万引きもそうだが「しっかり処理(うやむやにせず、事件として処理)」した結果だという。
(駅前のカラオケ前のたむろする少年たちについては、かなり注意して見ているようですよ。)

羽生警察の目標は、犯罪総量の抑止、交通事故総量の抑止であり、それを目的に努力していく。市に対しては地域住民の防犯に対する姿勢、地域連帯の強化を挙げています。
さらに、 羽生市独自の犯罪防止条例の制定も検討しているとのこと。要望として具体的なものは、公共施設や駅前などに是非「防犯カメラ」を設置して欲しいと頼まれました。
(やはりPTAの友人からは児童の安全性確保のため小学校に是非、と言われてた。)
防犯カメラの犯罪抑止効果はかなり高いんだそうです。

これらの点についても予算は厳しい羽生市ですが、市当局に積極的に働きかけていかなければならない、と感じました。

◇     ◇     ◇

1980年代、バブル経済の前までは「水と安全はただ」と世界に誇った日本。それがいまや、犯罪者の8割は野放し状態。「水も安全もお金を出して買う」時代になってしまいました。犯罪が割に合わない仕事、と思わせないと、このひどい状況は変わらないのではないでしょうか。
長期的には教育の問題。しかしながら、こうなってしまっている現状では、短期的には、治安維持にかかるコストを上げる(刑務所の増設、警察官の増員、司法制度の改革、刑罰の強化とそのPR等)ことも、しかたないのかと思います。「人に迷惑をかけない」という、当たり前のことが当たり前になっていない昨今。残念なことです。

お忙しい中、多くの資料を用意いただきまして、また、率直に課題点、問題点をお話いただきました羽生警察署長高橋克郎様には、お世話にありました。ありがとうございました。


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