展示15 〜 わずか「50分の1以下」だけれど…。 〜


日時1998年 09月27日 中山 11R セントライト記念GU(芝2200m/重) 12頭立
レース結果
1着 8枠 12番 レオリュウホウ 江田照10人気
2着 3枠 3番 ダイワスペリアー 菊沢徳2人気
3着 1枠 1番 シンコウシングラー 四位7人気
配当
単勝1237.5倍
枠番連勝3-828.1倍
馬番連勝03-12106.3倍 × 200円投資 = 21,260円

 「最も速い馬」が勝つ皐月賞。「最も運の良い馬」が勝つダービー。そして「最も強い馬」が勝つ菊花賞。
 ここ数年の傾向からして、古馬になってから最も活躍するのは、紛れも無く菊花賞馬。つまり「最も強い馬」。
 そしてこれもここ数年の傾向からして、菊花賞馬をもっとも多く出しているのは「ダービー2着」馬(7年で4頭)。

 つまり、「ボールドエンペラー」こそが、今後の活躍を保証された、今年の4歳の「最も強い馬」なのだぁ!!

 ノッケから無茶な3段論法を展開してしまいました(笑)。これを書いている現時点では、 まだ98年の菊花賞は終わっていません。ですので、こんな事が書けてしまうのです。でも、理論は間違っていないと思いますが…。
 さて、話を戻しまして。「最も…馬」の話ですが。こうやって見ると「3冠」と並び称されているものの、 如何に「日本ダービー」だけが特別なレースだかが分かります。最初に挙げたセンテンスを逆読みすれば、 『皐月賞や菊花賞は「速さ」「強さ」があれば勝てるが、ダービーだけは、これにプラス「運」の要素が無いと勝てない』 と言うことです。毎年国内で生まれる10,000頭のうち半分が牡馬だとして、頂点を決める「ダービー」に出られるのは、 わずか5000頭中の18頭。そこに出る権利を得るだけで、十分「速い馬」で「強い馬」なわけです。 そして、ほんのちょっと運が良かった馬が、血統の不安を乗り越えて逃げ切ったり、ベテラン騎手を男にしたり、 熱発明け・デビュー3戦目で奇跡の勝利をしたりするから「ドラマ」になるんですよね。毎年のダービーは。

 そして逆に。「ほんのちょっとの運が足りなかった」ためにドラマの主役になり得なかった不憫な馬が、また数多くいます。 私はなぜか、こういう馬を好きになってしまう傾向があるようで…。古くはエアダブリン、ホッカイルソー、 最近ではメイショウジェニエ、シルクジャスティス、と、 ダービーで惜敗した馬を、どうしても好きになってしまいます。勝利の女神がちょっと自分の方を向いてくれれば、 「第??回日本ダービー馬」として名を残せたわけですからね。

 そしてそんな馬が、98年の日本ダービーでは2頭いました。2着ボールドエンペラーと、3着ダイワスペリアー。 勝ったスペシャルウィークから遥か5馬身後方で、しかし皐月賞馬セイウンスカイを競り落として壮絶な2着争いをしていた2頭です。 ダービーを見ていた時点では、ボールドエンペラーしか総流ししていませんでしたので、ボールドを応援していたのですが、 冷静に考えてみると、スペシャルウィークがいなければ、何と5,900倍。しかも、 最後方から着拾いのような走りをして結果2着になったボールドより、4角先頭で勝ちにいって、リアルシャダイ産駒にありがちなし太さ (ズブさとも言う)で最後までねばっていたダイワの方が明らかに強い、というか菊花賞向きの内容でした。 そんなこんなで、ダービーの興奮が覚めていけば行くほど、私の心の中にはボールドと一緒、 いやボールド以上にダイワスペリアーの名前が残っていっていました。

 そして秋。ボールドエンペラーが上がり馬カネトシガバナーと組んで70倍弱の高配当(神戸新聞杯)を出した翌週の、 セントライト記念にダイワスペリアーがいたからには、当然総流しです。ダイワスペリアーは2番人気でしたが、 相手に穴さえ連れてきてくれれば良い。そして、レース後。気味が悪いくらいにすべてが思い通りに終わりました。 前の週のカネトシ同様、上がり馬で人気薄(しかも江田照)のレオリュウホウが1着。2着にダイワスペリアー。 ダイワ絡みなのでそんなに付かないと思っていたのですが、結果は何と万馬券。

 この万馬券を取れたことで、ダービー2・3着(5900倍)の悔しさが、配当は僅か50分の1ではあるけれども、 少し晴れた気がしました。そう。これはまだトライアル。本番へ「5900倍」の夢は取っておきましょう。 確かにスペシャルウィークは強いですが。両馬に流れるリアルシャダイ(というよりRoberto?)の血が、 きっと菊の大舞台で爆発してくれるはずですから…。

この日の主な
レース結果
桜花賞馬ファレノプシス秋緒戦を快勝ローズS
ナリタブライアン急逝。心よりご冥福をお祈り申し上げます…。


何かありましたら、こちら まで。


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