展示02 〜 遠征先の新潟で。78倍のつもりで…。 〜


日時1994年 08月07日 新潟 11R 関屋記念GV(芝1600m/良) 14頭立
レース結果
1着 6枠 9番 マイスーパーマン 大塚13人気
2着 7枠 11番 システィーナ 中舘4人気
3着 2枠 2番 ベルシャルマンテ 木幡7人気
配当
単勝0992.6倍
枠番連勝6-724.4倍
馬番連勝09-11416.3倍 × 200円投資 = 83,260円

 「関屋記念を見に行こう」。誰からともなく言い出したこの一言で、 偶然同じ日(週)に夏休みを取っていた会社の同期3人+私の計4名は、一路車で新潟へと向かいました。 行ったのは、T氏、N氏、A氏、そして私。土曜の朝に、近くの戸塚駅に集合し、 ラジオ日本の競馬中継を聞きながら、関越自動車道を一路北へ。出たのが10時頃で、 現地に着いたのがちょうどメインレースの真っ最中でしたから約6時間の長旅も、競馬を聴きながらなら、 退屈もしません。折りしもちょうど、その土曜日には、ほぼ年齢が同じ蛯名正義騎手の300勝達成もあり、 道中は盛り上がっていました。

 とりあえず、土曜のメインの4コーナーから(入場した時ちょうどレース中)見て満足したものの、 突然の旅のため当然宿なんて取ってません。結局近くの温泉街(月岡温泉)まで出たものの、 観光案内所では、夏休みのためすべて満室の掲示。結局、1軒1軒渡り、 3軒目くらいで、「観音亭」という何とも縁起のよさそうな名前の宿に泊まれることになりました。
 もちろん、夕食後は、競馬新聞を調達し、検討会。そこで出た結論は「マイスーパーマンって怪しいよね」。 前哨戦の朱鷺S(1400m)で3着し、上がりは勝ったメジロカンムリについで良かったものの、 距離延長の不安+年齢(9歳)で一気に人気を落としていた馬でした。しかし、この頃の私には、 「距離適正」なんていう検討材料はありません(笑)。上がりが良いなら、距離が伸びて更によくなるはず、と信じて、 「マイスーパーマン」という名前だけが心に残り、その日は就寝しました。

 日が変わり翌日の日曜。多分名前の由来になっている家の中にある観音像に祈り、 宿で貰った観音亭の名前入りのボールペンを持っていざ出陣。しかし開場前についたものの長蛇の列。 指定席はあきらめ、自由席で関屋記念観戦となりました。その11R、関屋記念。色々買いました。せっかくの競馬場なんで100円単位で。前日検討会でチェックした、 マイスーパーマンからの馬券も当然あります。しかし、夏の陽気に浮かれて、か、 ほとんど実際のオッズはチェックしてませんでした。

 レースは最終コーナーでインをついたマイスーパーマンが、外で粘るシスティーナと馬体をあわせたところがゴール。 「システィーナも好きな馬だし、当然買ってるよな」と見た馬券のなかには、ひっそりと「9-11 200円」の文字が。 続いて競馬新聞でオッズを確認。見ると78倍。てことは15600円だから…宿代くらいは浮いたかな…、 なんて事を考えていると、下でT氏が派手なガッツポーズと「万馬券取ったよ〜」の声。心なしか震えてます。 「へ? 万馬券なの」と思いつつ、「私も取ったけど200円しか買ってないよ〜」と返事をすると、 「200円買っているの?」の反応。慌てて近くに落ちていたオッズプリンタの紙で9-11を探すと…何と400倍!!

 周りを見渡すと、なんとN氏も取っている模様。ここで派手なガッツポーズをしようとすると、 不安を誘う場内アナウンス。「エヌティウィナー号の進路が狭くなったことについて審議をいたします」。 400倍(8万円)が0になってしまうかもしれない審議。確定までずっと祈り続けてました。この時ほど、 審議後のアナウンス「…審議をいたしました」の「が」の声が神の声に聞こえた日はありませんでした。 その「が」の声とともに、ようやく3人はガッツポーズ!! かくして4人中3人が416.3倍を当てるという快挙の新潟遠征・関屋記念が確定しました。 ちなみに、もう一人の同行者A氏は、不利を受けていたエヌティウィナーの複勝で勝負していた、とか。お気の毒さま…。

 これでも快挙なのですが、これで終わらなかったのが関屋記念。この日の立役者、大塚騎手・中舘騎手が最終レースに出ていたので、 「感謝の意を込めて」と買うと、結果は大塚騎手が1着で、2着には前日に300勝を達成した蛯名正騎手。かくして、特にこの馬券を取った3人の間では、 「大塚・中舘・蛯名正」という3人の騎手の名前が、合い言葉のように覚えられるようになりました。 もちろん私の心にも当然残りました。このことが後に関屋記念以上の快挙を呼んでくれるなんて、知る由もなかったのですが…。

この日の主な
レース結果
マイスーパーマン、JRA史上最年長重賞V関屋記念
オグリキャップ産駒中央初勝利をオグリワンが達成小倉・3歳新馬


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