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[ 醍醐味 ]
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夜、娘と二人でお風呂に入っていたら、娘が神妙な顔をして
「保育園のT先生はね、まほうつかいなんだよ」
と教えてくれた。
T先生は、娘のお気に入りの先生で、子供を喜ばせるのが上手だ。娘の話を聞くと、ずっと切れたままになっていたベランダの蛍光灯を直した時に、「これは魔法で直したんだよ」ともったいぶって教えてくれたようだ。
「たまにしかできないんだって。ぜったいないしょだよ」
どんな方法で、子供たちを魅了したのかは分からないが、娘が信じていることは確か。
子育ての醍醐味はこういうところにある。
2006/09/10(にちようび)
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[ 鉄キチ ]
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息子が鉄道マニアだったが、最近ではその熱もずいぶん冷めてきた。就学したことで、世界が広がり、電車だけに興味が集中しなくなったのだろう。
とはいえ、こちらにはいやいやながら培われてしまった知識が、思わぬときにひょっこり顔を出し、愕然とする。
エピソードT
先日、実家に弟家族がやってきたので、顔を出した。実家には、うちの息子が読むように図鑑がいくつか置いてあって、その中に「乗物」もある。それを弟がパラパラめくっていて
「子供向けだけど、けっこう詳しいなぁ」
と感心していた。そして図鑑を見ながら
「ねーちゃん、日本で一番短い新幹線の路線はどこだと思う?」
と言うので、
「ああ、博多←→博多南間でしょ」
となにげなく答えたら
「げっ、何で知ってるわけ? 有名な話?」
「えっ、知らないの? 厳密には新幹線区じゃなくて、在来線の扱いなんだけどね。博多駅の先に車両基地があるのよ。そんで、そこまで行くなら駅を作ってくれって住民が言って、実現したらしいよ。」
そこまで答えて、ハッとした。そうか、一般人には馴染みのない話だったか。
「く、詳しすぎる・・・。高橋家では常識なわけ?」
弟に呆れられてしまった。不覚だ。
エピソードU
別の日、夜中にテレビをつけて、チャンネルをいろいろ変えていたら、NHKアーカイブスでSLの解体修理の番組をやっていて、思わず見入ってしまった。途中からだったので、SLの種類型番まではわからなかったが、駆動輪が3つだったので、Cの何とかなのは確か。 しばらく見ていたら、だんなが来て、
「お、SL」
と言って、画面を見つめる。ダンナも私以上に鉄っちゃんになってしまったのだ。
「なにこれ。どこのSL? C62?」
「わかんない。さっき貴婦人がどうのって言ってたけど」
「貴婦人? じゃあC57だ」
って、愛称でわかっちゃうあたり、どうなんでしょう。その後、確かにC57と判明。
ダンナ「どこのSLかなぁ」
私 「シゴナナなら山口じゃないの?」
山口県を走るSL山口号はC57型なのだ。有名なので、よくテレビに出る。これも、その後山口線のことだとわかる。ちっともうれしくないが。
息子が見てるわけでもないのに、夜中に夫婦してSLのお宝映像を見てるのってどうよ?しかも続けて「SL北びわこ号」のアーカイブスまで見ちゃうし。もう1時半とかだし。<寝ろよ、あたし。
2006/09/05(かようび)
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[ かいわれ ]
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たまにつくづく思うんだけど、どうしてこんなぐうたらな私が、勤勉を絵に描いたようなだんなと結婚することになったんだっけ?と来し方を呆然と眺めてみたりする。
結婚前、一人暮らしの男の人にしては考えられないくらい、いつ行っても片付いた部屋だったなぁとか、使い終わった折りたたみ傘をまるで一度も広げたことのない売り物の傘のように丁寧に畳んでたなぁとか、そういえば、あるときぽつりと「オレも飼いならされたよなぁ」とか言ってたなぁとか。つまりこの勝負は私の勝ちか?とか。いやいや結婚は勝ち負けじゃないから、とか。
春に息子が学校の授業で植えたあさがおを間引いて持ってかえって来たのを、プランターに植え替えて毎日欠かさず水遣りをしたのはダンナだ。なぜかツルばかりが伸び、一向に花が咲かなかったが、夏も終わりになって通常の朝顔の3分の2くらいの大きさの花が弱々しく咲いた。あれは何が悪かったのかなぁ。種も出来てないし。まあそれはダンナのせいじゃないけど。
森で見つけたカブトムシ(オス2匹、メス3匹)が快適に暮らせるように、足繁くホームセンターへ通い、大きな水槽やら専用の土やら止まり木やら昆虫ゼリーやら昆虫ウォーター(なんじゃそりゃ。ただの水じゃいかんのか)やらを買って来て、世話をしたのもダンナだ。そして今や幼虫が6匹ほど人差し指くらいの大きさまで育ってしまった。うぎゃ。あれは、何齢幼虫なのか。そしてどこまで大きくなるのか。
ダンナが出張でいない間(けっこうある。7月は月の3分の1、9月は4分の1はいない)は、不本意ながら私がそれらの世話をせねばならず、これをまたわたしがコロっと忘れて、あさがおは葉がしおしおになっちゃうし、カブトムシは死にかけるし、ホントに私は生き物カンケーはあらゆるものに関して例外なくダメだ。(含:息子&娘)
そして秋になり、やっとあさがおが枯れ、カブトムシも半数以上が死に、やれやれと思って油断していたら、幼虫用の土(成虫とは別の専用のがあるらしい。生意気)をホームセンターへ買いに行ったダンナが、かいわれの種を買って来た。育てて食べるんだそうだ。これがうまくいったら、秋蒔きのスナックエンドウとかを始めるんだそうだ。子供の情操教育にもいいんだそうだ。
容器にティッシュを敷き、水で湿らせ、そこへ種をのせる。一日で芽が出、数日で収穫できる。お手軽だし、水さえやっとけばいいんだから、楽なんだけど、大きくなるまでは暗いところに置いておかなくてはならず、これまた私がコロっと忘れてしなしなになったりする。なんとか育てて食べごろになったら、ダンナ出張だし。子供たちは辛いって食べないし。
やっぱこの勝負私の負け?いやいや、だから結婚は勝ち負けじゃないんだってば。
2006/09/03(にちようび)
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