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♪- にっきちょう -♪

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[ やめどき ]
秋らしくなってきましたね。
芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、いろいろありますが、私にとっては「作り置きの秋」って感じでしょうか。

まあ、冬もそうなんですが、秋になると、料理の作り置きができるので、ご機嫌だ。

豚汁、おでん、シチュー、カレー、これだけでぐるぐるローテーションをしたいくらい。どれも最低二日はもつから、なんともありがたいメニューではないですか。

カレーとシチューは、なくなったら終わりだけど、問題は豚汁とおでん。特におでんはやめどきがわからずに、ずるずると続く。あれは、いつやめればいいんすかね。

豚汁は、最後のほうになると具が余る。ので、水と味噌を足して、一回分増やす。白菜とか火の通りやすいものを足したりして、食いつないでしまう。

おでんは、まず大根と卵、こんにゃくを下茹でし、土鍋にダシを張ってそれらを投入。さらに鶏の手羽中(いわゆるスペアリブと呼ばれるところ)を水で洗って入れる。あくをとりながらしばらく煮たら、一晩おく。翌日に練り物を投入。

練り物はたいてい一種類につき何個かあって、種類も5種類はほしいところ。すると全部は入りきらないから、残すでしょう? するとさらに翌日は残りの練り物を入れるわね。大根も残ってるし。おでんはツユもおいしいから、つい飲んじゃって足りなくなるから、これもまた足すよね? そんで食べるが、まだ残るよね? 今度はツユが余ってる。美味しいから捨てるのはもったいないでしょう? そんでまた練り物を少し買ってきて足すわけ。

そういう繰り返しで、一体いつやめればいいのか分からず、途方に暮れる。うちはおでん屋じゃないっつーの。二日目以降は、主菜にもならないし、毎日あっためなおすのも手間なんだけど、やめどきが分からないのだ。
主婦歴十年、毎年おでんを作っているのだが、いまだにわからない。
2006/10/24(かようび) はれ


[ ボキャブラリー ]
最近行きつけの美容院には、とても人懐こいアシスタントの女の子がいる。この子が、本当にいい子なんだが、あんまり頭が良くない。この間は、

「私、友達から〈お前は日本語の種類が少ない〉って言われるんですよー」

と言っていた。「日本語の種類」とは、どうも「語彙」とか「ボキャブラリー」とかのことらしい。その友達が本当に「日本語の種類」と言ったのか、この子が「ボキャブラリー」という言葉(これはまあ日本語ではないが)すらわからず自分の言葉で表現したのかは分からないが、いずれにしてもかなり問題あり。

私が持ち込んだ本を読んでいたら(私は美容院へは自前の本を持ち込むことにしている。パーマをかけるのには時間がかかるし、女性誌ばかりよんでいると飽きるから)、

「何の本を読んでるんですかぁ?」

と訊いてきた。

「ミステリよ」

「面白いんですかぁ?」

「まだ読み始めたばかりだから、わからないけど、好きな作家だから、たぶん面白いと思うわ」

「そうですかぁ。私、普段全然本読まないから」

という会話の後で、「言葉の種類が少ない」話になったのだ。そして、自分でもあまりにもひどいと思っているので、どんな本を読んだらいいか教えてくれ、という。

そんな子に、どんな本を薦めればよいのだろう。
私は人に本を薦めるのが好きなので、割と屈託なく自分が面白いと思った本は貸したりあげたりするが(今は伊坂幸太郎の布教に努めている)、いったいこの子はどんな本なら面白いと思うだろうか。

「私、ほとんど雑誌しか読まないんですよー。それも絵や写真が多いやつ。感性で読むっていうかー」

そういうの感性っていうか? それも日本語の種類が少ないせいか?

「そうねぇ」

ひとしきり悩むが、結局、バカにされてると思うかなとは思ったが、

「絵本はどう?」

と薦めてみた。

「絵本?絵本ですかぁ?」

「最近は大人も癒されるとかって流行ってるのよ」

「そうですかぁ」

まあ感性がどうのというのなら、雑誌を読むよりはよかろう。
彼女はびっくりしたようだったが、そこは素直な子なので、前向きに検討してくれるようだ。

「絵本なんて考えてもみませんでしたよ〜」

一口に絵本と言ってもピンキリなので、彼女がいい絵本とめぐり合えることを祈る。訊かれればどんな本がいいか教えるのはやぶさかではないが、今回はとりあえず黙っといた。

訊かれたら何て答えようかとあれこれ考えるのもまた楽し。
2006/10/19(もくようび) はれ


[ アフレコ ]
ミイラ取りがミイラになるということわざがあるが、まさにうちのダンナにぴったりのことわざである。

息子が鉄道好きになったときには、一緒にはまり、今の夢は全国のSLをすべて制覇することだそうだ。もう息子はそんなに鉄道に興味なくなってるのに。

そして今はカブトムシ。
とうとう全部死んでしまったが、その置き土産である幼虫が着々と大きくなっており、現在7匹。もう増えはしないが、このまま行けば、全部成虫になってしまうかも。獲ってきたのが5匹だから、みごとに繁殖に成功したとも言える。

その幼虫をダンナはそれはそれは丁寧に面倒をみている。一匹ずつ2リットルのペットボトルに土を入れたのに入れ、毎日様子を見ては霧吹きで水をかけたり、たまには新聞紙を広げてそこに中身をあけて糞の始末もしている。もうかなり大きいので、糞もでかい。そんなでかい糞も成長のあかしと捉えているのか、うれしいようだ。おかしい。完全に昆虫マニア。

昆虫飼育の本によると、そんなにこまめに世話をしなくてもいいらしい。土に入れておけば勝手にさなぎになって勝手に成虫になって出てくるくらいのもんらしい。そりゃそうだろう。野生に暮らしていれば、水をかけてくれる人も、糞を捨ててくれる人もいないのだ。なのに毎晩、ペットボトルを持ち上げては見えるところにちょうどもぐっている幼虫をみつけて眺めたりしている。あんまりばかばかしいので、その背後に立って

「まぶしいよぅ。寝てるんだからほっといてくれよぅ」

と幼虫の気持ちをアフレコしてみた。(声は鬼太郎のオヤジバージョン)

そうしたら、真顔で振り返り

「そうなの? あんまり明るいところに出したりしないほうがいいの?」

いや、私、幼虫じゃないし。訊かれても困るし。

ああ、ある朝目覚めたら、隣に寝ているのが大きな甲虫だった、なんてことがありませんように。
2006/10/12(もくようび) はれ


[ チャングム ]
現在の心の拠り所であるところの「チャングム」であるが、あと数回を残すのみとなり、今後私は何を心の支えとして生きていけばいいのか、途方に暮れている。

いよいよ佳境に入り、前回はとうとうチェ一族が根こそぎ捕らえられ、なんと女官長は死んでしまった。この女官長がチャングムの宿敵であったわけだが、ここ数回、それはもう見事な演技で、主役のチャングムを完全に食っていた。本当にお見事であった。

悪役が主役を食ってしまうというのは、たまに見られる現象で、それはもう役者冥利に尽きるだろうなと、まるでちっぽけな道化役でみごとに主役を食った北島マヤのようではないかと思ったりする。(←分かる人だけ分かってください)

秋に始まったNHKの連続テレビ小説「芋たこなんきん」は、藤山直美が主演だ。この藤山直美がすごい役者だと常々思っているのだが、もう10年以上前の同じNHKドラマ「おんなは度胸」で、ヒロインをいじめる義理の姉の役をやったときに、そのいじめっぷりが素晴らしく、回を追うごとに出番が多くなり、最後にはどちらが主役かわからなくなったことがあった。あの時も藤山直美見たさにあのドラマを見ていたっけ。

脚本も大事だけど、やっぱり役者は演技だよな、と思わせる演技が見たいものである。


余談だが、NHK教育テレビでやっている「高校数学T」に出演している秋山仁先生が、「チャングム」に出てくる悪役チェ・パンスルにそっくりだと思うのは私だけ?
2006/10/09(げつようび) はれ

My Diary Version 1.21
[ 管理者:くくみ 著作:じゃわ 画像:牛飼い ]