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  イル、耗品の交換サイ

 


 私がお便りコーナーのレスの中で、いつも「長持ちさせたければ、オイルや水をマメに交換すること」と繰り返していますが、

「そうは言うけど、じゃあ何をどれくらいのサイクルで換えればいいの?よく分からないんだけど」

、、、と、普通の人は当然疑問に思いますよね。と、いうことで、ここでは、パンダにおけるオイル、フルード、水、その他代表的な消耗品の交換サイクルの目安を挙げていこうと思います。ただし、あくまで「目安」なので、必ず守らないと壊れる、と言うわけではありません。むしろ、新車の時から全部守れば10万キロくらい軽くノントラブルで走れる、というほどの「安全マージン」を取ったサイクルなので、使用状況や現在のクルマの状態に、そしてクルマに対する考え方にあわせて、多少緩めに適用していただいてもいいと思います。正直なところ、私だって、ここまで全部しているわけではないですから(笑)。

 逆に、何年も放っていたところに、突然洗浄力の強いオイルを放り込むと壊れてしまうこともあり、この辺りは難しいところですね。


エンジン編駆動系編足周り編

 

〜エンジン編〜

ンジンオイル SAE15W-40 3,000〜5,000km毎、それ以下でも半年に1回
 基本的に実用エンジンなので、それほど気を使わなくていい気もしますが、FIREエンジンは発熱量が大きく、また使用状況によってはかなり高回転を多用するので、早めに交換した方がいいようです。また、オイルは空気に触れると酸化していきますから、走行距離が非常に短い人は、距離ではなく半年に一度のサイクルで考える方がいいでしょう。
 オイル選びは、様々な意見がありますが、上記のサイクルで交換するなら、粘度さえ守っていれば大丈夫です(固めのオイルがいい、とは言われます)。さらにエンジンを大事に思う方には、カルト・スポルト推薦の「ペトロカナダSUPER PLUS15W40」を紹介しておきます。詳しくは、カルト・スポルトのホームページへ 。
 交換量は、オイルフィルターを交換しない時は3.75L、交換する時には3.88L。

 

イルフィルター(エレメント) 純正品
および同等品
オイル交換1〜2回に1度
 フィルターの働きが弱ってくると、オイル交換をしてもその効果が半減するので、できればオイル交換毎、それはやりすぎだと思う方でも、オイル交換2回に1回は交換しましょう。
 最近は大きめのカーショップで、パンダ対応のフィルターが売られていることもあります(プント・バルケッタなどと共用です)。

 

却水

エチレングリコール系
ロングライフクーラント
1〜2年に1回、あるいは茶色に変色したら
 冷却水は、単なる水では凍ってエンジンブロック等を割ってしまったり、冷却系をサビさせてラジエーターの詰まりやウォーターポンプのシール不良など、深刻なトラブルを引き起こしてしまうので、ロングライフクーラント(LLC)が使用されています。これには氷点を下げる働き(-15〜-40度。濃度によって変化します)や、防錆効果などがあります。
 「ロングライフ」とはいえ、その寿命は2年ほどなので、若干耐久性に欠けるパンダの冷却系を考えると、早め早めの交換をお勧めします。
  LLC自体は、一般的なカーショップで売られているモノでOKです。色は緑でも赤でも内容は同じモノですから、お好きな方を。

 

ォーターホース

純正・あるいは同等品 5〜6万キロに1回
 ウォーターホースとは、エンジンとラジエーターを繋ぎ冷却水を循環させるゴム製ホースのことで、地味ながら冷却系にとって非常な部品です。
 エンジンが回っているときは100度近い熱湯が通り、冬場の夜に停車しているときは0度以下に下がるという、ゴムにとっては非常に厳しい条件下に置かれていますから、当然劣化していきます。劣化しきると、破裂したり、縮んで繋ぎ目から冷却水が漏れだしたりしますから、その前に交換する必要があります。また、ゴムは経年劣化も起こしますので、走行距離が短くても年式の古いパンダは念のために交換しておくことをお勧めします。
 ウォーターホースにはアッパーホースとロアーホースがあります。ロアーホースが妙に高いのが悩みの種なのですが、流用できる他車のパーツがないようですね。

 

イミングベルト 純正品 3〜5万キロに1回

 イタリア車共通の弱点の様に言われているタイミングベルトですが、ことFIREエンジン(OHVエンジンはタイミングチェーンなので関係なし)に関しては、一般的なイメージよりはるかに耐久性があるようです。ここでは、3〜5万キロを交換の目安としていますが、そういう訳で条件が良ければ10万キロ近くまで持っちゃうこともあるみたいです。
  ただ、切れるとエンジンに深刻なダメージ(修理代30万円クラス)を与えることがあるので、早めに交換しておくことに越したことはありません。FIREのピストンには、欧州車としては珍しくバルブの逃げ(バルブ・リセス)が施されているので、低速時ならバルブクラッシュを避けられるかもしれませんが、必ず避けられるとは限りませんので、、、。

 

ッテリー 対応品 1〜2年に1回

 パンダの場合、やや劣化が早いので、早めの交換がいいとされています。もちろん、使用状況によって寿命はマチマチですが、劣化はオルタネータに負担を掛けますので、限界まで使わず、少しでも劣化を感じた時点で換える方がいいでしょう。
 「パンダのバッテリーは突然死する」という噂がありますが、これはどちらかというとバッテリー本体の問題。使用されるバッテリーによって異なり、私の最初のバッテリーは半年ほど掛けてゆっくり死にました(笑)。
 使用バッテリーは欧州車用の汎用品。どこのカーショップでも取り寄せで対応してくれますし、最近は初めから置いてあることも珍しくありません。取り付けは簡単ですが、危険が伴いますので、自信のない人はプロに頼みましょう。

 

ンジンマウント 純正品 3〜5万キロ程度に1回

  これが劣化してくると振動が多くなったり、アクセルのオン/オフでエンジンがギクシャクと動いたりして不快なばかりでなく、補機器にダメージを与えたり、最悪ドライブシャフトが抜けたりするトラブルに繋がるので、適当なところで交換することをお勧めします。パンダのゴム部品の常で、これも耐久性には若干の不安があります。

 


〜駆動系編〜

ランスミッションオイル SAE80W-90 1年に1回程度

 これは慣らしの時にマメに換える必要はあっても(1万キロまでに4回くらいと言われます)、それ以降は1年に1回程度でいいようです。クラッチやドライブシャフトブーツ交換の時に交換せざるを得ないので、これだけ換える機会はあまりないでしょうね。 むしろ、シフトを丁寧にするか否かで寿命が決まってくると思います。
 パンダのミッションはあまり丈夫とは言えないようなので、シフト時には、抵抗感があるところで一旦止めてシンクロが動きだすのを待ってから放り込んだり、シフトダウンの時にダブルクラッチを踏んで回転あわせをしたほうがいいと思いますよ。全般的にパンダ乗りにはシフト荒い人が多いので、老婆心ながら(^^;)。

 

ートマチックトランスミッションフルード 純正フルード 4万キロに1回

 パンダ・セレクタのミッションは、CVTというベルト式の無段階変速です。日本製(スバル)製で、信頼性はかなり高いのですが、万が一壊れると非常に高くつくものですので、メーカー指定の交換サイクルを守るようにしましょう。
 フルードに関しては、詳細不明なんです。普通のATフルードを使うと壊れたという報告もありますから(ヘインズには"Automatic Transmission Fluid"とだけ記述されています)、純正を使うのが無難でしょうね。

 

アデファレンシャルオイル W140 1〜2年に1回程度

 リアデファレンシャルは4×4にしかないもので、当然ながらこれもオイルで潤滑されており、交換が必要です。ミッションオイル同様、初期摩耗によりオイルが汚れるため、最初の内はマメに交換しておいた方がいいようです。
 4×4にする頻度が少なければ、それほど必要でないかもしれませんが、オイルというものは空気に触れていればどんどん酸化していきますので、適当な時期に交換しておく方がいいでしょう。

 

ライブシャフトブーツ 純正品 2〜4万キロに1回

  角度変化の大きい左側ドライブシャフトブーツは、特に都市部で主に使われている様な環境では負担が掛かりやすく、早期にオイル漏れを起こしている場合があるので、こまめに点検して、少しでもヒビが入っていたら交換しておきたいところです。まぁ、これが目立つと車検に通らないので、その時に交換されちゃうと思いますけど(笑)。
  そういうわけで、高速道路中心で使われているようなパンダでは、かなり長持ちするはずです。

 


〜足周り編〜

レーキフルード(オイル) DOT3 1〜2年に1回

 ブレーキフルードは、水分を吸収してしまう特性があって、長い期間使っていると、沸点が下がってベーパーロックを起こしやすくなったり、シリンダー内壁が錆びてしまって危険なので、出来れば1年に1回、最低でも2年に1回交換して下さい。
 "DOT"とはブレーキフルードの規格で、簡単に言うと数字が大きいほど高性能ですが、その分耐久性が落ちてしまう(=吸水性が高い)ので、素直にメーカー指定のDOT3か、せいぜいDOT4に留めておいて下さい。

 

レーキパッド 各種 3〜6万キロ、あるいは10年以内に一回

 パンダのフロントブレーキは、ディスクブレーキといって、鋼鉄製のディスク(ローター)を摩擦係数の大きいパッドで挟み込むことで制動力を出す仕組みになっています。当然、パッドはすり減っていきますから、無くなってしまう前に交換をしなければ、止まらない危険なクルマになってしまいます(減っても、パッドとディスクのクリアランスは自動調整されますので、フィーリングに変化はほとんど現れません。ご注意を)。
 パンダはブレーキ容量の割に軽量なので(元々、上級車種のものを流用しているため?)減りは一般的な欧州車よりかなり少ないのですが、非常に使用状況に左右されてしまいますので、よくチェックしておきましょう。飛ばし屋さん、エンジンブレーキを使わない人、渋滞の中をよく走る人は特に注意ですね。
 パッドは時間が経つと硬化して、最悪ブレーキング時に粉々になったり、剥がれてしまうことがあります。減っていなくても10年以内に交換する必要はありますよ。
 もちろん、ディスク(ローター)も磨耗しますから、交換や研磨の必要はあります。これはパッド交換2回に1回くらいの目安でいいと思います。

 

ンパー(ショックアブソーバー) 各種 3〜5万キロ程度毎

 パンダの純正ダンパーはハッキリ言って耐久性が低いです。体感では美味しい時期は1万キロくらいでしょうか。劣化しきると車高が下がってきて、路面からのショックもダイレクトになります。
 パンダ本来の乗り味はどちらかというと、ハンドリングはダルで乗り心地はボヨンボヨン系なのですが、ダンパー及びブッシュが劣化しきっていると、乗ったことのない人にイメージされがちな固くダイレクトで古典的な感じになり、その為これを「パンダの乗り味」と勘違いしている例も、、、。

 

ッシュ 純正or強化品 2〜4万キロ程度毎

 これもパンダのモノは非常に耐久性が低く、ダンパーに輪を掛けて早く劣化してしまいます。基本的にはダンパーと同時に交換するのがいいと思います。
 何種類か強化品があるので、それに交換するのもいいでしょう。 多くのものは同様の材質(フッ素樹脂製でしょうか。ちなみに一般にテフロンと呼ばれていますが、これは登録商標)で、乗り心地はほとんど犠牲にせず、耐久性とハンドリングが向上します。値段はそれなりにしますが、お勧めですよ(フロント用しかありませんけど)。

 


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