第3話 やっぱりFEDが好き
2003/1/

 気が付くと、カメラが10台を越えている。最近はまた中古を買ったり、ジャンクをもらったりして増えてきているし。どれも気に入っている、というより、カメラってどれも好きなんだよね(^^)。

 先日、友人mas君の家に遊びに行った時、「カメラを3台だけ残すとしたらどれにする?」と聞かれた。本人は意地悪のつもりだったかもしれないけど、僕は即座に「簡単だよ、FED-2とリコーフレックスと、あとはティアラかな」と答えた。さらに、一台に絞るとしたら?と聞かれても簡単な話、FED-2である。これに万能レンズ・インダスタール61 53mm F2.8を付ければ、それだけでオッケーだ。作品を撮るカメラとして、これ以上は必要なく、あとは記録用にレンズ付きフィルムでも使えば、それで事足りるのだ、僕の場合は。

 最近、国産セミクラシック・カメラに夢中な自分だけど、他の物を使うほどに、FED-2の良さが見えてくるような気がする。手に馴染むサイズ、ドンピシャの位置にあって適度な重さとストロークのシャッターボタン、どよーんと暗いけど意外にピントを合わせやすいファインダー、まろやかなシャッター音、、、本当にヨロシイ(笑)。このカメラを使っていると、カメラを意識しなくなってくる。カメラに対して、余計な気を使わずに済むから、撮影に集中できる。道具としては、こういうことが一番大事なんだよね。

 もっとも、その良さの多くは元になったバルナック・ライカから受け継いだものなのだろうけど。でも、ライカだとカメラそのものが気になって仕方ないだろうね(笑)。

 人によって「相性のいいカメラ」というのはそれぞれだろうけど、これぞというカメラに出会える人は幸せだと思う。ただし、それは趣味としてはつまらない話。例えば、僕の自動車趣味は、いきなり「運命の一台」に出会ってしまった為、そこで終わってしまった。理想のモノを手に入れ使うことより、それを求める過程が実は一番面白いのかもしれない。

 そうは言っても、自動車と違って、カメラはどんどん買えるから、理想の一台に出会った後も、バンバン手に入れて楽しめるのがいい。それぞれのカメラに良いところがあって悪いところがあって、色々と考えるのがまた楽しいんだよね。そうやって余裕をもって楽しめるのも、FED-2という最高のパートナーがあるから、という気がする。端から見て最高の奥さんと結婚しているのに浮気をしたりする人の気持ちが、ちょっとだけ分かる気もする(爆)。

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