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[ かかと ]
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朝、上野駅のホームに男物の靴のかかとが、片方だけ落ちていた。
落とした人は、さぞや困ったことだろう。まさか拾うわけにもいかないし、たとえ拾っても、くっつけられるかどうかわからないしなぁ。 歩いてて、急にガポっとはずれてとれたのかなぁ。朝のラッシュだったりしたら、後ろを確認することもできなかっただろうし、会社までひょこひょこ歩いて行ったのかしら。会社に着いても、替えの靴なんかないだろうし、サンダルくらいはあるかもしれないけど、新しい靴を調達するまでは、情けないだろうな。
かくいう私も、ヒールのかかとが折れたことがある。家の近所だったので、歩いて帰って取り替えたけど、情けないことこの上ない。 全部が取れてしまったわけではないので、かかとをぶら下げたまま、片足をつま先立ちして歩いた。まさか道路ではだしになれないし。安い靴を買ったのがいけなかったと反省し(それでも5000円くらいした)、それ以後はヒールを買う前にかかとを持って取れないか試すようにしている。怪しいしぐさだが、いたしかたない。それで取れちゃったら、それはそれで困るんだけど。
2004/05/27(もくようび)
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[ ジェネレーション・ギャップ ]
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テレビを見ていたら、松田聖子とSAYAKA(さやか)が出ていた。それを見て息子は、
「サーヤとサーヤのママだ」
という。そうか、息子には松田聖子は「サーヤのママ」でしかないのか。ううむ。
それは、私にとって吉本隆明は「よしもとばななのお父さん」でしかないことと同じか。 すんごいえらい日本を代表する思想家らしいが、私には「ジャガイモのソース煮込みが好きで、トイレ行ってもお尻ふかない困ったおじさん」としか認識されていないもんなぁ。気の毒だ。
2004/05/26(すいようび)
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[ 怠慢 ]
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最近うちのカーナビが怠慢である。 ナビに教えられた道順と違う道を行くと、沈黙する。そしてもとの道に戻ると、いかにも「そうよ、言われたとおりに走りゃいいのよ」と言わんばかりにナビを再開する。またはずれると、今まで順調にナビをしていたのにもかかわらず、
「200めーとる先・・・・・・」
言いかけたのをやめやがる。機械とわかっていつつ、「200メートル先がなんなんだよ!」と思わずツッコミを入れる。
先日は、ある目的地に着いて、そこから近くの別の場所を新たな目的地に設定しようとしたら、
「目的ノ場所ハココカラ近クニアリマスノデ、地図ヲ見テオ進ミクダサイ」
ときたもんだ。職場放棄としか思えない。近くまできて迷うこともあるだろうが。ケンカ売ってんのか?気に食わん。怠慢ならぬタイマン張ったろかと思う今日このごろである。(ベタだ・・・)
2004/05/24(げつようび)
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[ ハードスケジュール ]
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休みを取ると、やることをいっぱい詰め込んで、仕事をしているより忙しいというのが、私だ。ばかだ。
娘の一歳半検診を、コロっと忘れていて、まあ順調だとは思ったんだけど、ただで受けられるんだし、受けとくかということで、予約をした。するとちょうどその時期に息子の面談の予定が入ったので、同じ日にしてもらう。ついでに、しばらくぶりに美容院でカットでもするか、と思いつく。
あとはもう、畳みかけるように予定が入る。結局、その日の予定を書くとこうなる。
09:30 皮膚科に薬の予約をする 10:00 美容院でカットとカラー 12:00 通勤用のパンプスがよれよれなので購入 12:30 食事 13:30 娘の面談 14:00 息子の面談 15:00 皮膚科に戻って薬を受け取る 15:30 歯医者(定期検診) 16:30 保育園お迎え 17:00 一歳半検診 17:30 帰宅
朝9時過ぎに家をでてから、いっぺんも戻らずにこなした。自宅の近くにいるのに、ちょっと戻るだけの余裕もない。ほぼ歩きっぱなしで、すべて終えたときには、万歳!と叫びたくなった。
なので、休みを取ったのに、全然休んだ気がせず、夜はぐったりと子供と一緒に寝てしまった。
でも本当はもっとやりたいことがあったのだ。息子の保育園用のシーツが破れているのを買うのと、自分の腰痛のために整骨に行くのは、火急の用ではないので後回しにして、結局できず。シーツは、布を買ってきてミシンでたったかたーと縫おうと思っているので、遠くの手芸用品屋さんへいかないとならないし、整骨は予約が出来ないので、時間がはかれないという難点があり、どちらも却下。
近々、もう一日休まないとだめだ。でも休めない。来月か。それまで息子のシーツがもてばいいが。
2004/05/19(すいようび)
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[ 旅立ち ]
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エンジェルを飼っていた。 魚じゃありません。万歩計です。「てくてくエンジェル」という、たまごっちの万歩計版が数年前にあって、私はそれを息子を妊娠中に購入して、運動不足の解消に役立てていたのだけど、それを当の息子が見つけ出して、「やる」と言う。お前が歩いてどうすんねん!と思ったが、まあ健康にいいし、再びはじめることにした。
当然、保育園にはもっていけないので、昼間は私の預かりだ。設定は最低の3000歩。これは普通に生活していれば、余裕でクリアできる。私の平均歩数は8000歩ということがわかった。これだけ歩いてもケーキ一個分だそうだ。やれやれ。
30日が一単位で、はじめはアメーバーみたいだったエンジェルちゃんが、しだいに育って最後はバニーちゃんになる。一日でもサボると、ブタになってしまうので、気を抜けない。翌日にノルマをクリアすれば元に戻る。
で、30日たつと、エンジェルちゃんは手紙を残して旅立ってしまうのだ。私も何年も前に使っていたものなので、結末がどうなるか全然覚えていなくて、ある朝起きたら、置き手紙があって、そりゃあんまりだと思った。 息子はショックのあまり、泣き出した。朝のクソ忙しいときに。まいった。打ちひしがれて、居間のクッションに倒れ伏したまま、起き上がれない。保育園に行っても、ショックを引きずっていて、べそべそして先生に手を引いてもらっていた。せ、繊細すぎる。なぜだ。私の子なのに。
こんなんで、これからの世知辛い世の中大丈夫なんでしょうか。親バカながら、心配なのだ。
2004/05/18(かようび)
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[ 日本人 ]
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テレビをつけたら、シュワちゃんの「トゥルーライズ」をやっていた。ので息子とだらだらと見る。あんなにくだらないことをあれだけ大掛かりにやっちゃうのがハリウッドだよなー。ばかばかしくていいっす。出来のいいB級映画だ。
しばらく見ていた息子、
「この人たち、日本人?」
と聞くので、私が
「違うよ。アメリカ人。なんで?」
というと、
「だって日本語しゃべってるよ」
「……」
うーん。吹き替えというのは、4歳児には理解できないか。いちおう説明したけど、納得したかどうか。アニメでねずみや機関車がしゃべってても疑問を抱かないくせに、実写だとやはり吹き替えは不自然ということか。
しかし、B級映画というのを確信したのは、そんな吹き替えもしらないような4歳児に、
「このあと、あの人飛行機から落ちるんじゃないの?」
と先読みされてしまっていたからだ。当たってるし。だめすぎるぞ、ハリウッド! それはそれとして、映画館で息子とハリウッド映画を見られるようになる日も近いか。(もちろん吹き替え版だけど。)
2004/05/15(どようび)
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[ 息子語録 ]
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息子「まおの目って、丸くってつぶれてるよね〜」
私 「・・・・・・」
それは、つぶらって言いたかったの?
2004/05/14(きんようび)
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[ 価値観 ]
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ランチを食べていたら、隣の席のおばちゃん二人の話が耳に入った。
「知り合いから聞いた信じられない話」というのが、タイトルだ(今、私がつけた)。 かいつまんでいうと、どこかのカバン屋さんにきた客が、子供たちに10万円のお年玉をあげるので、それを入れるオーストリッチのバッグを4つだか5つだか欲しいと言ったんだそうだ。なんとも羽振りのいい話だ。その話を聞いていたおばさんが、 「信じられない。狂ってるわ」 と言った。 いや、別に狂ってはいないだろう。確かにばかばかしい話だし、無駄なお金の使い方だとは思うけど、それがその人の価値観であり、われわれとは住む世界が違うというだけのことだ。 この「自分とは違う価値観の持ち主は間違っている」という思想はたいへん危険である。それが今の世界情勢を形作っていると言ってもいい。自分の常識が絶対であるはずがないのだ。
おばさんになってくると、自分の価値観でしかものをみなくなる。そしてそれを相手に押し付けたり、それ以外の意見には耳を傾けなかったりする。自分が絶対に正しいという道をまっしぐらにわき目もふらずに突っ走る。 もちろん、年齢的におばさんになったからといって、すべての人が「おばさん化」するわけではないけれど、やはりその傾向は顕著である。そして、若くてもびっくりするほど「おばさん化」する人もいる。
なんでこんな話をするかといえば、学生時代に仲良くしていた友達が、今、まさにおばさん街道をまっしぐらに走っているからだ。 同じ頃に結婚し、同じ頃に子供を産み、彼女は専業主婦になった。結婚するまでは総合職で男の人と同じように働いていたが、結婚を機にやめてしまった。「働きたいのよ」と口では言っていたが、本気ではなさそうだった。
もともと場に染まりやすいたちだったので、結婚すれば夫の色に、子供を産めばママ色に、引越しをすればその土地の色に、見事に染まった。そしてそれに何の疑問も抱いていないようだった。幸せそうでなによりだと思った。決していやみでなく。環境が変わるたびに、その違いになかなか慣れることが出来なくて身体を壊すよりは、順応していったほうが、幸せだと思う。
しかし。ここからが問題なのだが、彼女は自分の状況がベストだと常に思っているわけで、それを私にこんこんと説くのだった。今はもう全然違う環境で暮らしているのに、自分が今、こんなに幸せだから、それを真似しろという。そしてそれが彼女の善意で、本気で言っているのでよけいに困るのだ。 学生時代は、お互いの環境が似ていたので、意識しなかったが、10年以上全く違う暮らしをしてきた後では、それはもう暴力と言ってもいい。
平日の夜9時という一番忙しい時間に電話をしてきて、昔の話をはじめたり、一戸建てを買えと言ったり、子供にはスポーツをさせるべきだと言ったり、勘弁して欲しい。
もうこれは距離を置くしかないな、と思っている。こうやってまた友達を失っていく。いや、もう友達じゃなかったかもしれないが。もともと数少ない友達がまた減る。これはどういうことだ。私は了見の狭い人間なのだろうか。そうかも。でもこの歳になって、価値観の違う人とは付き合っていけないからなぁ。そんな時間ないもんなぁ。暇な中学生がトイレにまで一緒に行くのとはわけが違う。諦めるしかない。
2004/05/13(もくようび)
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[ 東北旅行(その2) ]
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2日目は小岩井農場へ行った。 小岩井って地名かと思っていたら、創業者が小野さんと岩崎さんと井上さんなんだって。なーんだ。トリビアでいうと、12へえくらいだな。
ホテルでタクシーを呼んでもらって、乗り込むといかにも観光地の運転手というおじさんで、いろいろ話を聞いた。地方のタクシーの運ちゃんて好きだなぁ。たいてい話し好きで面白いんだ。
去年は冷夏で、真夏にけんじワールドが大盛況だったとか、雫石という地名(けんじワールドは雫石町にある)は神社の石に雫が落ちる様子からきてるとか、全国的に雫石が有名になったのは昭和46年に自衛隊の練習機と旅客機が正面衝突した事故が起きてからだとか、その時自衛隊員はパラシュートで脱出して無事だったとか、小岩井農場には明治時代に建てた(大正だったかも)木造4階建ての倉庫があるとか、いろいろ教えてくれた。車窓からその倉庫が見えたけど、木造で4階建てっておそろしい。倉庫ってことは、柱とか少ないんじゃない?よく倒れないよなぁ。小岩井農場の由来もこの運ちゃんに聞いたんだけど、あとで農場のパンフレットを見たら書いてあった。
その小岩井農場は、寒かった。 いえ、お天気はめちゃ良かったんだけど、風が。冷たい。関東の2月か3月くらいの風じゃないかと思った。もう4月だし、薄い上着しか持っていなかったので、非常に寒かった。東北をなめてた。でも名物のソフトクリームは食べました。当然。
馬に乗ったり、ウシの乳絞りを体験できたり、ドッグレースができたりするんだけど、息子は全く興味なし。本当に生き物に関心がないんだよなぁ。敷地内に、なぜかSLホテルというのがあって、動かないD51の後ろに寝台車が何台かくっついている。そのD51によじ登ったり、子供の遊具が置いてある広場で走り回ったりして、それなりに充実して遊んでいた。が、一度遊び始めると止まらないのが彼の悪いところで、いつまでも勝手に一人で遊んでいる。 小岩井農場まで来て、動物にひとつも触れずに帰るのでは意味がない思い、「まだ遊びたい」という息子を引きずって羊が放し飼いされている場所まで行った。以前にふれあい動物園みたいなところへ連れて行ったが、ちっちゃいモルモットを膝の上に載せただけで硬直していたので、まあ、だめもとと思っていたのだが、意外に平気で羊に触ったり、草をちぎって食べさせようとしたり(羊は食べてくれなかったけど)、逃げる羊を追いかけて、どこまでも走っていったりした。成長してるなぁ。しかし、こういう時も、こっちの存在は全く眼中にないようで、どこまでもどこまでも走っていき、いっぺんも振り返らなかった。
私は、子供のころ、臆病で極端にテリトリーが狭く、母と買い物に行っても、ぴったりくっついて離れないような子供だった。スーパーなどへ買い物に行き、母が買い忘れたものを取りに行く間、「荷物が重いから、ここで待ってて。すぐに取ってくる」というのに、待っていられず、重いカゴを引きずって後を追うほど心配性だった。 だから、息子が、ひとりでどこまでも行ってしまうのが信じられないのだ。買い物に行っても、勝手にぴゅーっとどっかに行っちゃうし。なぜだ。
ま、そんなことでお昼になり、さすがにこの日は休日だったので、レストランなどはかなり混んでいたから、戸外のテーブルでラーメンを食べることにした。それでもずいぶん並んだけど。いつもは頑としてしょうゆラーメンしか食べない息子も名物まきばラーメン(なんと牛乳が入っている)をもりもり食べた。冷たい風がびゅうびゅうふいているので、ラーメンはあっというまに冷め、娘ももりもり食べた。
最後はお土産だ。 農場ってことで、乳製品などはかなり充実しているのではと思っていたのだけど、売っているものはここらへんのスーパーでも売っている小岩井製品だった。ほら、独特のラベルの貼ってあるヤツですよ。それだけでお値段が張るんです。 チーズケーキもあったけど、最近、チーズケーキは自分で作れるのでありがたみがなく、やめた。バターカステラというのがおいしそうだったので、それとバター飴だけ買った。 チーズでいえば、長崎のハウステンボスは充実していた。まあ、本場だけどね。どれもおいしそうで、迷う迷う。ハイジのチーズもあれば、トムとジェリーの穴あきチーズもあり、もちろんゴーダーチーズもあった。とにかく種類が豊富で、試食ありで、よかった。まあ、チーズ買うためにハウステンボスには行かないけど。あそこも会社更生法かなんか適用されたんじゃなかったっけ?経営がたいへんなんでしょうね。テーマパークとしては、個人的にかなり気に入っている。
東北には、何しに行ったんだかよくわからなかったけど、まあそれなりに楽しめたと言えるかも?子連れ旅行っていつもこんな感じに終わる。何かを期待してはいけないのだ。期待すると、だめになったときに徒労感が増す。無の状態で始め、少しでもプラスになればそれが喜びとなる。無理な計画も禁物だ。 子供ができてから、ずいぶん学んだ。旅行形態も変わった。今までは貧乏性でもあり、予定をめいっぱい詰めこんでいたけど、子供と一緒だと、一日に一つのことをするのが精一杯なのだ。のんびり息抜きに行くのが旅行なんだと再認識した次第である。
2004/05/10(げつようび)
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[ 東北旅行(その1) ]
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このゴールデンウイークは、珍しく旅行に行った。 息子が新幹線に乗りたいというので(毎日言っているが)、まだ乗ったことのない東北新幹線「はやて」に乗って、盛岡へ。 連休の真ん中の平日30日に休暇を取って行ったので、そんなに混んでいなかった。
子供がいると、行動が制限されてしまうので、今回も本当なら新緑の東北をハイキングといきたいところだが、とてもそんなことはできないので、2年ほど前にオープンしたという周辺の人以外は誰も知らないと思われる「けんじワールド」という屋内プールに行った。盛岡からシャトルバスで45分ほど。山の中に忽然と現れたホテル・温泉・プールの一体型リゾート施設だ。
朝、大宮から新幹線に乗って盛岡へ。着くとちょうどお昼なので、駅ビルで昼食。本当は名物のわんこそばとか冷麺とか食べたいけど、それも子供がいると無理なので断念。食いしん坊で地方の名産品に目がない私としては、ちょっと悔しい。
ところで、これも誰も知らないと思うのだが、実は盛岡駅にはご当地レンジャーがいる。最近流行っているでしょう、地域活性化のためのご当地レンジャー。ここにもいます。その名も「トレインジャー」。JR東日本の盛岡支社がやっていて、新幹線(はやて・こまち・MAX)のかぶりものをしたレンジャーがいるのだ。普段は駅の職員とからしいので、イベントにしか出てこない。この日は平日で、イベントもないので残念ながらいなかった。息子はとても会いたがっていたが。可哀想なので駅でトレインジャーの載っている旅行パンフレットを見つけてあげると、大事そうに持っていた。けなげだ。最近主題歌(?)がCD化されたようなので、買ってあげるか。 家でレンジャーものを見せていないので、すごく飢えているのだと思うが、誰も知らないトレインジャーで我慢しているのが気の毒だ。
さて、けんじワールド。 何を隠そう私は泳げないので(小学校の頃、3年くらいスイミングに通っていたのは何だったのでしょう。あの時は泳げたんだけど)、海とかプールとかが嫌いだ。焼けるし。スタイルに自信もないし。ああ三重苦だ。 しかし、子供がいるとそうも言ってられない。子供って、水が大好きだから。夏に公園なんかで水場とか噴水とか見ると、狂ったように遊ぶね。本能か? まあ、屋内だから焼けないし、子供プールは足がつくし、うきわもあるし、だいいち子供が大喜びなんだから、行くしかないでしょう。
娘は初プール。去年も保育園のビニールプールには入ったが、大きなプールは初めて。 ここで誤算。更衣室で着替えようと服を脱いだら、娘も脱ぎだした。それはいいんだけど、水着を着ない。着せても脱ぐ。何度でも脱ぐ。どうもお風呂と間違えているらしい。確かに温泉とかスーパー銭湯なんかには連れて行っているので、同じ状況なら間違えるよな。何とか着せたけど、大汗かいた。
娘はまだオムツが取れていないのだけど、今回は画期的な商品が!プール・水遊び用のオムツというのが最近開発されたのだ。普通のおむつは、高分子吸収ポリマーが入っていて、おしっこをすばやく吸収してくれるわけだが、水の中に入ると、いくらでも膨らむ。この商品は、水に入っても膨らみませんというものだ。しかし、普通のオムツとしては使えませんと書いてある。どういうことだ?おしっこは吸い取ってくれるのか?それを外に出さないってこと?プールの水はどうなるの? 疑問が一杯だが、とりあえずはかせる。うーん。普通。 そのまま水に入るが、本人も別に違和感はないようだ。数時間遊ばせるが、その間、オムツは替えなかった。絶対に何度もおしっこしてるはずですが、それはどこへ?水の中? 最終的に脱がせてみたところ、おむつは水を吸ってずっしりと重かった。確かに膨らんではいなかったが、飽和状態まで水を吸っている。ということは、プールに入った時点で、どんどん水を吸っているわけで、その後におしっこをしたらどうなるの? 私の結論は、じかに水着を着ると、おしっこをしたときにダイレクトにばれるけど、オムツをしていれば、じょーっと出たりしないということか。あと万が一ウンチをしちゃったときにもとりあえずのストッパーになるな。その程度だ。
で、プールは、流れるプール・波のプール・子供プール・ウオータースライダーの4つ。流れるプールは足がつかないせいか子供たちに不評で、ちょっと入っただけでやめた。思いのほか波のプールが好評で、ほとんど波打ち際で遊んだ。息子は波にのまれて何度もひっくり返ったりしたが、海水じゃないせいか割と平気だったのが意外だ。下が砂地でなくコンクリートなので、転ぶたびにすり傷が増えていったけど、泣かなかった。娘もきゃあきゃあ喜んでいた。 ウオータースライダーは120センチという身長制限があって一度はごまかして息子と滑ったんだけど、これがかなりのスピードが出ておそろしいものだったので、びびっていた。楽しみにしていたのに、それ以降滑りたいといわなかったところをみると、かなり恐かったようだ。子供プールにも小さいすべりだいがあったので、そっちで満足していた。 あったかいジャグジーが端っこにあって、寒くなるとそこであったまって再びプールへというくりかえしで、3時間くらいほぼ水につかっりぱなし。もう大人はぐったり。へとへとだ。無理やり切り上げて終わりにしたけど、息子は不満たらたらだった。「もっと遊びたい」「みんなまだ遊んでるのに」「明日もプールがいい」など、その夜、寝るまで言い続けた。
プールに直結しているホテルにチェックイン。食事は割増だったけど部屋食にしてもらった。大広間とかだと落ち着かなくて。子供がうるさくしたり、歩き回ったりするから。宿泊先を決める大きなポイントは部屋食ができるかどうかにあると言っても過言ではない。ビールは、当然銀河高原ビール。酵母が生きてるってやつだ。濁っている。地ビールというのはあちこちであるけど、たいていまずい。というか炭酸が少ない。私はビールののどごしは炭酸にあると思っているので、炭酸の少ないビールはだめだ。銀河高原ビールは、地ビールと言っても全国的に有名で、東京などでも飲めるし、酒屋で売っていたりもするので、準大手といってもいい。その分、いろいろ研究したりして味を追求しているのではないだろうか。昔よりおいしくなった気がする。炭酸もちゃんとあった。
食事が終わると、温泉だ。疲れた身体にむち打って、温泉へ行く。温泉もプール同様直結しているのだけど、とにかく遠い。だらだらと長い廊下を歩き、エレベーターに2つくらい乗ってやっとつく。露天風呂やら薬草風呂やらひと通り入って満喫。 部屋に戻って布団に入ると、全員で朝まで爆睡。つかれた〜。
2004/05/09(にちようび)
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[ ぬくい女 ]
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わかぎえふの『ぬくい女』という本を読んだ。
わかぎえふというのは、大阪のリリパット・アーミーという劇団の女優さん。この劇団の座長は中島らもだ。(いや、らもさんはもう座長はやめたかも。でも団員だと思う) リリパット・アーミーはこっちでいうとワハハ本舗みたいな位置にある劇団で、つまりえふさんは久本雅美か柴田理恵クラスにあたる。おもしろいおばちゃんなので、もっとブレイクしてもいいと思うのだけど。らも事務所の社長でもあるようなので、忙しくてそれどころじゃないのかも。 エッセイは、面白いエピソードの時は面白いけど、そうでもないときはいまいちなので、買って読むほどじゃない。私は図書館で借りた。
まあ、えふさんはこの際どうでもいいのだ。 その本を混んでる電車の中で座席の前に立って読んでいた。駅が進むと前の席が空いたので、座った。すると、隣に座っていたサラリーマン風のおじさん(60代くらい)が、 「ちょっとすいませんがね」 といきなり話しかけてきた。 「はっ?」 こういうシチュエイションだと、たいていこの電車はどこそこまで行きますかとか、どこそこへ行きたいがどこで乗り換えればいいかとか聞かれることが多い。私は人にものを尋ねられやすい顔をしているのだ。 「ぬくい女っていうのはどういう意味ですかね」 しかし、今回は違った。そっちかい!と心の中でおじさんにツッコミを入れる。まさか読んでる本のタイトルの意味を聞かれるとは思わなかった。図書館の本なので、カバーがかかっていなかったのが敗因(何の?)だな。 「えっとー。ぬくいというのはあったかいとかいう意味ですが」 「ははぁ。なるほど方言なんだね」 「ええ、大阪弁ですね」 厳密には、この場合の「ぬくい」はちょっと意味合いが違うのだけど、他人にそこまで説明する必要もないかと思って省いた。もしかすると、そこまで聞いてくるかと思ったが、おじさんは「ぬくい」の意味がわかって満足だったようで、それ以上のツッコミはなかった。「ぬくい」って自分では使わないけど、意味は知ってる。おじさんくらいの年齢なら知っててもいいような気もするがなぁ。
それにしても、道だけでなく持ってる本まで標的になるとは、私、もうちょっと生き方を考え直すべきか?「ぬくい女」でなくこれでは「ぬるい女」だ。
2004/05/06(もくようび)
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