Home '95UnvHome PreviousPage NextPage

いつか来た道 Aug.25

 明けて25日朝、博多駅で新聞を買って競技時間の確認。何と、夕方である。これでは何のために「ムーンライト」でやって来たのか分からない。…文句を言っても始まらないものは始まらない。取りあえず必要な物以外をコインロッカーに放り込んだ後、九州ワイドの威力、特急「みどり」で佐賀まで行き、JRとしては初乗りの唐津線へ。
 唐津線はキハ47の2連。いずこも同じワンマン車。特に何事もなく唐津着。本当は西唐津まで行きたいのだが、会場の状況が分からないだけに、今日は早めに行きたかった。何しろ一駅往復するだけで、1時間ものロスになるのだから。
 いつもの筑肥線103系1500は、いつものようにかったるい。天神で降り、いよいよ会場・マリンメッセへ。

 マリンメッセの前には、先客10人ばかり。これなら西唐津まで行っておけば、と思っても、もちろん遅い。ひたすら時を待つ。
 さすがに開場時間が近付くと、そこそこの列にはなった。それでも、いつぞやの代々木のような「ダッシュ」をするような雰囲気ではなく、歩いて入場。入ってみると、平均台の前もすかすかの状態で、私にはありがたいが、いくら何でもさびしい。新築の会場だけあって、もちろんきれい、かつ座席にもゆとりがある。例によって場内飲食は禁止。結構。しかし、喫煙場所がいささか不便な位置一箇所だけなのは、時節柄やむを得ないとも思うが、厄介である。

 先に書いた通り、本日は体操女子団体総合(個人総合予選)。12組編成であるが、3名以上のエントリーは中国、ハンガリー、チェコ、ロシア、イギリス、アメリカ、日本、ウクライナ、韓国の9チームだけで、あとは個人参加という形になる。ボギンスカヤのドタキャンで、ベラルーシもユルキナツインズだけになってしまった。

 それはともかく、その個人参加の国々、なかなか素晴らしいというか、すさまじい。アルバニア、スロバキア、ドイツ、メキシコ、オランダ、スロベニア、ベラルーシ…玉石混合をきわめた。


 さて、目についた選手を拾ってみる。
 まず、ドイツから1人だけ参加のヴェラー。「らしからぬ」線の美しさを持った選手である。


 今回、私の知った選手は少なかったのだが、オノディオヴァリーは以前の中日カップで見ているし、ドラゴネールも「何かで見た」ことがあったから、ハンガリーのメンバーは全員判った。
 それにしても、オノディがもう21歳とは、にわかに信じがたいものがある…、4年ぶりの来日であった。


 そして、今回、私が最も注目、かつ期待していた出場選手…。それは、ボギンスカヤではなく、カリーニナであった。プログラムをざっとスキャンすると、「期待通り」最後のページに「あった!!」。

ナタリア=カリーニナ

 ショートにしていたため、一瞬判らなかったが、演技の合間の表情など、相変わらずである。だから、というか、正直云って絵にはならない。ただ、一ファンとして云わせてもらえるなら、彼女にはそれが似合っていると思うし、変に「絵になる選手」になってほしくない、とも思う。


 その最終班のウクライナでは、ストフチャタヤも3年前から変わらぬ印象で、何よりである。

 ユニバーシアードの女子体操競技は、競技年齢としては既にピークを過ぎた時期になるため、
平均台の落下も多いし、着地のミスもまた、多い。
しかし、それを補って余りあるだけの、「人間的」魅力があるように思う。
私が見ているのは、「子どものサーカス」でも「雑技団」でもない、
「女子体操競技」なのだ、と思わせるだけのものは、確かにある。

最終結果は、ロシアが優勝、以下、中国、アメリカ、ウクライナの順。
できれば、ウクライナにメダルを持って帰ってもらいたかったのだが…。

今日の一枚はこちら! Pic of The Day
(82K Olesia Shulga)

Home '95UnvHome PreviousPage NextPage