第11話 合理化
2005/6/4

 今回は、ちょっと白黒のフィルム現像のお話でもしてみましょう。

 僕が自家現像を初めて、ちょうど2年くらいになりますが、当初はフィルムメーカーや自家現像の先輩諸氏(もちろん、ネット上で情報公開されている方々のこと)のおすすめ通り、色々な処理をフィルムに施していました。僕の場合、前浴液、現像液、停止液、定着液(硬膜タイプ)、クィックウォッシュ、ドライウェルを使用。停止液はもちろん酢酸を薄めた液で、前浴液もドライウェルを薄めたものをわざわざ作っていました。時間は前浴に30秒、現像に5〜9分、停止に30秒、定着に10分、予備水洗30秒、クィックウォッシュ浴に1分、流水洗浄に5分、ドライウェル浴に30秒、水切りに10分、、、と、現像を始めると液の用意やフィルムの用意なども含め、たっぷり2時間近く掛かっていました。基本的に、フジでもイルフォードでも、同じように処理してましたね。

 今はと言えば、前浴、ドライウェル浴をやめて、停止液はただの水、定着液は処理時間が4分ほどで済むハイパムフィクサー(非硬膜タイプ)に変更し、そのためクィックウォッシュも必要なく、洗浄は撹拌式(水で5、10、20回撹拌して洗浄する事。イルフォード推奨)に変更、ドライウェルをやめたのでフィルムの水滴はスポンジで取ることにしてます。現像水温も手を抜いてその時の気温に応じて、適当にやっちゃってます。液が減ったので、後始末も全然楽になりました。

 結局、これでも全然問題なしです。むしろ、結果良好ですね。以前の苦労はなんだったのか、という感じですが、まぁ様子を見ながら徐々に手を抜いて行った結果なんで。

 僕らはプロじゃないし、みんなそれなりに仕事もあって家庭では子供もいたりするから、なかなか時間が取れません。手を抜ける所はじゃんじゃん抜いちゃいましょう(笑)。

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