Lomo Smena35

仕様他

使用フィルム:135フィルム
レンズ:T-43 40mm F4
シャッター速度:250, 125, 60, 30, 15, B
(お天気マークに対応)
設定可能フィルム感度:ISO25,50,100,200,400
目測ピント 全玉回転ヘリコイド
サイズ:W112mm×H73mm×D56mm
重量:約190g

-Example

概要-overview

 ロシアのLOMO(レニングラード光学機器)社のオリジナル小型カメラシリーズSmena(ロシア語表記ではCMEHAで、ボディにもそう書かれているがパッケージにはSmena、と英語表記になっている)のおそらく最終型。有名なSmena8Mを少し軽くして簡略化、モダンなデザインに仕立て直したもの。全手動、全目測の原始的なカメラで、レンズは(おそらく)3群3枚でこう見えても綺麗なガラス玉であり、このカメラ最大の美点。

 もはやLOMOと聞いてLC-Aだけしか知らない人も少ないと思うけれど、全くの別物。

印象-impression

 SmenaシリーズはWeb上の情報も沢山あり、今更僕が説明するまでもないね。シャッターチャージすらも別操作となる原始的なマニュアルカメラで、カメラ・写真というものを一から勉強する教材としては打って付けではあるけど、逆にいきなり挫折しそうな気もする(笑)。

 もっと有名な8Mとの違いはボディデザインだけでなく、「フィルターネジ」、「被写界深度目盛り」の簡略化、シャッターチャージレバーの位置が変わり撮影時に誤って触れたりチャージ忘れをファインダーを覗いた時に分かるようになった、という違いがある。つまり、より初心者向けになって、ステップアップを狙う向きには不向きかも知れない。あと、ファインダーは35の方がかなりマトモでパララックスも小さい。

 T-43の写りに関してはWebで調べても「逆光に弱い」というのは共通しているとして、順光では「ツァイスも真っ青の恐ろしいほどの写り」から「まぁ普通」というものまで結構様々。僕は2台持っているのだけれど、どうも個体差があるようです。

 最初の1台は確かにすべてが決まった時には信じられないほどの立体感とシャープさでしたが、壊れたので次に買った2台目はちょっと締まりが感じられず、独特の色乗りも少し落ちていました。とはいえ、値段を考えれば驚きの画質であることには変わらないのですけどね。特にカラーだと濃いめの味があって好きだね。

 なにはともあれ、楽しいカメラです。最近はスメナシリーズそのものの入手が難しくなってきているのが寂しいですね。ロモグラフィー・ソサエティが作ってくれないかな、、、。

評価-evaluation

○ … 味のある濃厚な写りのT-43。カメラの基礎が学べるフルマニュアル。廉価。

× … 個体差や信頼性の不安。そろそろ入手困難(平成16年1月現在)

お勧め度(満点★10個)
★★★★★

 以前のように3〜5,000円で買えるのならお勧め。初心者の勉強用、ある程度撮れる人なら気分転換用カメラとしていいです。しかし、いくら写りがよいといっても、それ以上出す価値はないと思うので冷静になりましょう(笑)。

お気に入り度(満点★10個)
★★★★★★★

FED-2と共に、写真・クラカメの扱いを教えてくれた先生でした。

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