50年近く前のカメラだが、その品質は信じられないほど高い。ボディの剛性感は異様なほどだしメッキは美しくシャッター、ヘリコイド、巻き上げは滑らか、特に「シャン」という静かで上品なシャッター音は何度聞いてもうっとり(笑)。全体にネットリとした感じはあるが、当時の西独製カメラにも引けは取らないレベルである。デザインそのものもモダンであり、デジカメに間違えられることすらあった。
ファインダーはそこそこクリア(パララックス補正はなし)、二重像の分離もよく、贅沢を言わなければ文句ないモノ。
レンズはII型のフラッグシップらしい贅沢な5群6枚のヘキサノン。透明感に溢れピントはシャープでボケも奇麗と、若干逆光に弱い以外文句のない描写。
斯様に素晴らしいカメラであるのだが、実は既に手放していたりする。どうにもシャッターチャンスに弱いと言うか、打てば響くレスポンスに欠ける、そして何よりもアイレットがないのにケースがないので、持ち歩きがとても不便、ということで出番が極端に減ってしまっていた。これを買った頃は、今ほどスピードスナップにこだわっていなかったので良かったのだけれど、、、。
でも、ゆっくりと撮影するには本当にいいカメラ。程度も最高だった僕の最初のコニカ。次のオーナーにちゃんと使ってもらえるといいな。
購入時、シャッタートラブルで2度入院したけれど、(時間はかかったけど)コニカはきちんと直してきた。聞くところによると、古いカメラのフォローでは、日本メーカーではコニカが一番らしい。素晴らしいです。オリンパスなんて、たかだか15年くらい前のメカニカル一眼レフすら直せないというのに(ため息)。