Konishiroku Konica IIA

仕様他

発売年:1956年
レンズ HEXANON48mm F2.0(5群6枚)
フィルム給送 手巻
フィルター径(mm) 35.5
焦点調節 距離計連動式
撮影距離 0.9m〜∞
シャッター コニラビットMFX、B・1〜1/500秒
その他 MFX接点
サイズ 133×77×64mm
重量 720g

-Example

概要-overview

 戦前からカメラを製造していた小西六本店(現コニカミノルタ)の戦後最初であり、初の35mmカメラのKonica I、その発展型Konica IIにより大口径のレンズを搭載した高性能版がIIA(IIBは普及機で実は発表年次は先)。レンズ固定式レンズシャッター機で、セルフコッキングはまだなく、シャッターチャージはレンズから生えたレバーで行う。ファインダーは二重像合致式レンジファインダー、ブライトフレームはなし。

印象-impression

 50年近く前のカメラだが、その品質は信じられないほど高い。ボディの剛性感は異様なほどだしメッキは美しくシャッター、ヘリコイド、巻き上げは滑らか、特に「シャン」という静かで上品なシャッター音は何度聞いてもうっとり(笑)。全体にネットリとした感じはあるが、当時の西独製カメラにも引けは取らないレベルである。デザインそのものもモダンであり、デジカメに間違えられることすらあった。

 ファインダーはそこそこクリア(パララックス補正はなし)、二重像の分離もよく、贅沢を言わなければ文句ないモノ。

 レンズはII型のフラッグシップらしい贅沢な5群6枚のヘキサノン。透明感に溢れピントはシャープでボケも奇麗と、若干逆光に弱い以外文句のない描写。

 斯様に素晴らしいカメラであるのだが、実は既に手放していたりする。どうにもシャッターチャンスに弱いと言うか、打てば響くレスポンスに欠ける、そして何よりもアイレットがないのにケースがないので、持ち歩きがとても不便、ということで出番が極端に減ってしまっていた。これを買った頃は、今ほどスピードスナップにこだわっていなかったので良かったのだけれど、、、。

 でも、ゆっくりと撮影するには本当にいいカメラ。程度も最高だった僕の最初のコニカ。次のオーナーにちゃんと使ってもらえるといいな。

 購入時、シャッタートラブルで2度入院したけれど、(時間はかかったけど)コニカはきちんと直してきた。聞くところによると、古いカメラのフォローでは、日本メーカーではコニカが一番らしい。素晴らしいです。オリンパスなんて、たかだか15年くらい前のメカニカル一眼レフすら直せないというのに(ため息)。

評価-evaluation

○ … 50年進んでたモダンデザイン。古き良き日本製品の素晴らしさ。贅沢なヘキサノンレンズ。

× … アイレットがない。速写性の低い操作性。

お勧め度(満点★10個)
★★★★★★

このシリーズではアイデア満載の3型が人気だけれど、使うのならシンプルな構造の2型の方がベターだと思うよ。デザインも美しいし安いし。

お気に入り度(満点★10個)
★★★★★★★★

好きだから別れるってことがあるのね(苦笑)。

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