仕様他
レンズ
KONICA HEXAR 35mm F2.0
(6群7枚)
AF方式
赤外線ノンスキャンアクティブ式三眼式AF
撮影距離:0.6m〜∞
露出制御
SPD素子による中央重点測光(約15度 EV0〜16)
スポット測光(約4度 EV3〜18)
ファインダー
逆ガリレオ式透視ファインダー
シャッター
T・30〜1/250秒
大きさ・重量
137.5×76.5×64.5mm
495g
-Example |
概要-overview
まだバブルの余韻漂う1992年に登場した高級AFコンパクトカメラ。このジャンルでは、比較的早く登場したモデルで、M型ライカ相当の大柄なボディに圧倒的な描写を誇る35mmHexerレンズを搭載。それを生かすべく高精度なAEとAFを持つが、シャッター速度が最速1/250なのでAFコンパクトととしては大口径なレンズを開放で使うことは難しい。
Blackモデルは初期型で劇的な静粛性を持つサイレントモードを持つのが以後のモデルとの最大の相違点。あと、ジャンルは「高級」なのに外見が驚くほど質素(笑)。
Lマウント交換式レンジファインダーのヘキサーRFもあるが、全く別のカメラである。
印象-impression
いいカメラ、というより素晴らしい工業製品である。
それはつまり美点と欠点が表裏一体だということ。人が見て美しいと感じる描写を最優先して歪みを残したレンズ、全く音もショックもない代わり最高速1/250までのシャッター、非常に持ちやすいがコンパクトとは全く言えない大柄なボディ、大柄な割に目立たずスナップに有利だが、ショールームアピールも高価な製品を所有しているという喜びにも全く欠ける素っ気ないデザイン。
つまり、このカメラは割り切り=制作者のメッセージが極めて濃厚なのだ。分かる人だけ使えばいい、というつもりはないのだろうが、結果としてそういうモノになっている。
文句なしに美点と言えるのは正確無比のAFとAE。特にAFは全く迷わずスパッと合わせるので非常に気持ちがいい。
このカメラが今までで一番活躍したのが、新婚旅行でパリへ行った時。ヘキサーレンズの描写はドラマチック、スナップカメラとしての特性はどこへ行ってもシャッターチャンスに溢れたパリの街にこれ以上なくマッチしていた。
このヘキサーレンズはLマウント版もある(Hexanon 35mm F2&UC-Hexanon 35mm F2)。こちらは限定版で中古でもトンでもなく高いが、むしろそれが正しい評価額だろう。このボディが付いていると半額になってしまうのが不思議だが(笑)、逆に言うとお買得度が恐ろしく高いということでもある。
個人的には35mmという焦点距離はあまり得意でなく、普段はあまり出番がないけれど、「いざ」という時には必ず連れて行く、信頼できる相棒。電気カメラだから一生モノとは行かないが、長く付き合っていきたいカメラである。
評価-evaluation
○ … 素晴らし過ぎるレンズ、AF/AE の精度の高さ、スナップに限れば最強カメラ
× … スナップ以外の用途には全然向かない。無駄に豪華なレンズキャップ(笑
お勧め度(満点★10個)
★★★★★★★★
こんな素晴らしいレンズが、今なら軽く5万を切って買えるのですから。
お気に入り度(満点★10個)
★★★★★★★★
50mmだったらもっと嬉しかった、、、。 |