非常にマイナーなカメラだけど、探せば結構見つかる。コニカの一眼レフは発表当時の先進を走っていた(暴走気味に)ものが多いが、これはシンプルそのもので、それ故壊れにくく生存率が高いのではないかな。僕が買ったのも、特にメンテされた感じではないが壊れそうな感じは全くしない。気になるのはセルフタイマーの動きがちょっと弱々しいくらい。
デザインは見ての通り極めてオーソドックスだが、この時代のコニカらしく作りはとても良い。メッキの質は極めて高く、グッタベルカの剥がれもヤレも皆無。ボディを握った時の剛性感は金庫のごとし。バシャン!!と大きなシャッターショック・ミラーショックもボディが完全に減衰させてしまう様は、軽合金のフレームを持つ現代の一眼レフでは味わえない。
使ってみると、やたらデカく重い。ボディはペンタックスSPよりやや大きく100gほども重い。ボディ形状も僕の手には今ひとつフィットしないので、相当重量を感じる。しかも、しっかり握ろうとするとセルフタイマーに指が触れてしまい「ここだ!」とシャッターを切ったのに「ジーッ」とセルフタイマーが作動、なんて事が何度か。シャッターチャンスは逃すわマヌケだわ、、、(哀)。シャッターフィールそのものは切れがよく気持ちがいいです。音はかなりデカいけどね。
ファインダーに関しては、僕の個体は曇っているので判断ができません。文献によると、明るく見やすいファインダーということですが、この時代のカメラですから、過大な期待はしない方がいいです。
さらにもう一つ、このカメラは絞りの作動レバーが外に飛び出してくる、という不思議な仕様になっており、これがまた指に当たりやすい位置に出てくるので、慣れない間は絞りきれずに露出オーバーなコマを作ってしまいがち(僕だけか?)。
付属のHexanonは期待を裏切らない素晴らしい写りですが、斜光が入った時にとんでもないカブりが発生することも。僕のレンズだけの問題なのか、元々そういうものなのかは分かりませんが、フードを付ければ全く問題なし。
とまぁ、コニカらしく美点と欠点がハッキリとしたカメラです。正直言って、コニカ・ヘキサノンが好きで仕方ない!という人でなければ、ペンタックスSPでも買った方がいいですね。もちろん僕はコニカ・ヘキサノンが好きで仕方ない人です(笑)。そういう方には、頑丈で壊れにく、いい相棒になってくれるカメラ。買って損はないんじゃないかな。