実際に手にしてみると、少し違和感のあるカメラだった。確かに性能は高い。測光、AF性能などペンタ育ちのDai-changにとって夢のような正確さや速度。それほど大きく重くないボディの質感も高いし、少なくとも僕にはほとんど文句はない。
しかし、何となく軽い感じがするのである。初心者向け撮影モードの存在や、小さく素通しっぽいファインダー像(マニュアルで撮る気になりません)、スポット測光がなかったり、AF補助光を内蔵フラッシュ連射で代用して良しとしたり、僕はあまり気にならないけど露出補正が範囲が狭い上1/2刻みだったりして、他の中級機より初級機っぽい割り切りが見られるせいだと思う(情報を総合してみても、決して万能機ではないようです)。積極的にマニュアル操作を行うより、カメラ任せにスナップをバシバシ撮るスタイルが似合う、という意味でKissのお兄さんのよう印象だし、実際世評もそんな感じ。ただ、EOS独特のボディ背面のサブダイヤルの使い勝手は良いです。メインのダイヤルはちょっと固いしレスポンス鈍くてイマイチかな。
目玉の視線入力だけど、キチッと構えている限り、非常によく合う。「そんなモン使わないだろぉ」と思ってたし、実際店頭で使っても全然合わないからバカにしてたけど、ちゃんとキャリブレーションしたら全然オッケー、目線をくれるだけで思い通りにピントが合うのは非常に気持ちがよく、デフォルトで使ってます(Dai-changはメガネ使用)。店頭でEOS7を試す時は、ぜひキャリブレーションしてください。あと、無くても何とかなるけど、斜めの測距点はあった方がよかったな。
オマケ:視線入力キャリブレーション方法
視線入力のつまみを"CAL"に合わせファインダーを覗き、赤く光っている測距点を凝視しながらシャッターボタンを押します(半押しでもオッケー)。全部終わったら今度は縦に構えてシャッターボタンを押すと、また測距点が光るので、同様に凝視しながらシャッターボタンを押します。全部終わったら軍幹部の液晶に"-end"と出るので、それを確認したらつまみを真ん中に合わせて、普通に使うだけ。
Dai-chang的に言うと、EFレンズが高く単焦点レンズのラインナップが貧弱なのが気になります(暗い方にもUSMを!)。ズーム関係はシグマでもタムロンでも買えばいいけど、単焦点はやっぱり純正がしっかりしてくれないと。鬼のように安くてよく写る50mmF1.8があるのは救いかな(と、思って買ってみたら、ズームとあまり大差ない写りで、ちょっとガッカリ。まぁ最近のズームが優秀ってことなんだけど)。
趣味性は皆無だし、中級機の価格帯の割にはポジで完璧な露出とかスタジオ撮影の為の機能とかのプロ・ハイアマ向きな部分は結構バッサリ割り切ってるカメラだと思う。もちろん、スナッパーには充分凄すぎるカメラであるけど、例えばコニカミノルタα7と同クラスと考えると??な感じ。極限まで新品価格が下がった現状でなら、非常に説得力あるけどね(Kissより安いし)。何だかんだで実用性は高いね。
あと一言。やっぱり"EOS"のロゴってダサい・・・(笑)。